たたき上げ 若の里自伝

著者 :
  • 大空出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903175652

作品紹介・あらすじ

史上1位となる連続三役在位19場所をはじめ、23年半の土俵人生の中で、数々の記録を打ち立てた人気力士・元関脇若の里(現西岩親方)の自叙伝。中学卒業と同時に15歳で上京、角界一厳しいと言われた鳴戸部屋で稽古に明け暮れた下積み時代。順調に番付を駆け上がり、長らく三役を務め、大関目前といわれた充実期。度重なる手術や師匠の急逝など、山あり谷ありの力士人生を誠実に務め上げた自らの半生を綴った。相撲ファンのみならず、感動必至の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 度重なる怪我に苦しみながらも長く土俵を務め上げた元関脇・若の里(現・西岩親方)の自伝。少年時代から引退までを辿るだけでなく、師匠・鳴戸親方(元横綱・隆の里)の存在の大きさ、同期の力士たちとの良きライバル関係、付け人とのエピソードなどが、若の里らしい実直な、そして時にユーモアも感じさせる筆致で記されている。

    特に目立つのは、師匠と弟子の関係、関取と付け人の関係、怪我の問題、心技体の大切さについての記述だ。これらは若の里自身の経験や反省の反映であり、同時に大相撲会が抱える課題でもある。伝統を守りつつも新しい時代に対処していくことは、私たちが想像する以上に困難なことだろう。本書に書き綴られた内容は、力士・若の里の土俵人生の総括であるとともに、後に独立し、部屋の師匠となる西岩親方の決意表明でもあるように思う。

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著者プロフィール

昭和51(1976)年7月10日生まれ。青森県弘前市出身。小学6年生のとき、鳴戸親方(元横綱隆の里)と出会う。弘前市立第二中学校相撲部で3年間を過ごし、平成4(1992)年、鳴戸部屋に入門。同年3月場所に「古川」の四股名で初土俵を踏む。平成9年11月場所で新十両となり「若の里」に改名、新十両優勝を収めた。翌年5月場所で新入幕を果たし、同場所では10勝を挙げ敢闘賞を受賞。平成13年1月場所には関脇に昇進。三役連続在位19場所は史上第1位の記録。平成27年9月場所前に現役引退を発表。年寄・12代「西岩」を襲名した。現在は田子ノ浦部屋の部屋付き親方として、後進の指導に当たる。

「2016年 『たたき上げ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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