いま、台湾で隠居してます

著者 :
  • K&Bパブリッシャーズ
3.82
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本棚登録 : 447
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902800678

作品紹介・あらすじ

2015年出版『20代で隠居』の台湾編感動エッセイ。
31歳で17万円握りしめて移住、3年間の新しい隠居生活。
言葉も勝手もわからぬ国での「頑張らない日々」のなか、
ぶらり気楽な隠居暮らしにしか見えてこないものがある。
「台湾讃歌」と「マイノリティ讃歌」がこの本のテーマだ。
台湾を知るにつけ、心に沁みてくるのは差別感覚の薄さ。
明るい人情はマイノリティの人々もすんなり受け入れる。
ホームレスにもLGBTにも物売りの少女にも温かい。
「言葉に不自由な外国人の隠居」もまたマイノリティだが、
ここ台湾ではラク~なことに気づく。
エッセイの語り口は軽く淡々としているものの、それが、
読者にしみじみとした感動を与えてくれる。

感想・レビュー・書評

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  • 台湾移住の経験や率直な感想が綴られています。台湾はインフラが整っていて、住みやすそう。屋台のご飯も食べてみたい。ふらっと台湾に行ってみたくなりました。

  • 東京で7年間の隠居生活をした後、2016年9月から台湾に生活の拠点を移した大原扁理さんのエッセイ。今回は、日本から台湾への移住準備から台湾での隠居生活を整えていくまでに体験したこと、考えたことなどが纏められている。

    日本とは言語も勝手も異なる海外に単身で飛び込み、ゼロから生活していくのは相当大変だ。お金で解決せず、何かと工夫を要する隠居生活なら尚更だ。それでも、大原さんは日本でやっていたような暮らしを見事に築かれていた。もちろん異国ならではの苦労も多々あったのではないかと思うが、ひとつずつ乗り越え、環境に順応し楽しむことができる人なのだろうなと感じた。移住当初は、全く出来なかったという中国語も、今では取材のアポ取りや仕事をこなせるまでになったというのだからすごい。

    友人家族以外は他人として区別をきっちりつける東京と異なり、台湾社会には損得抜きに支え合い、どんな人も排除することなく存在を肯定できるような風土があるという。実際、大原さんも色々な人と日々自然にゆるく交流する暮らしを送っている。人間的で素敵だなと思う。

    大原さんの、周りの人や自然、ものを大切にする考え方は常々見習いたいと思っていたが、本書では大原さんの観察眼も素晴らしいことに気づいた。初めはイギリスを行き先に考えていたという大原さん。きっとこの方ならどこの国でも上手に生きていける気がする。

    海外移住や海外での隠居生活についてや、新たな台湾の側面を知ることが出来てとても面白かった。

  • すらすら読み終えた。台湾好きだから、読んでると行きたくなるし、私も数ヶ月間過ごしてみたいって思えてきちゃう!良い意味でのいいかげんを再確認できる台湾文化が納得しながら読める。

  • やはり心地の良い文章でした。
    この人の本を読むたびに日本から抜け出してみたいとか、世界一周してみたいとか思うなぁ。
    この人のような穏やかな生活を目指したいです。

  • 台湾へ移住された3年程の体験記。
    台湾は観光で行ったイメージしかなかったが、実際の生活から感じたのは、日本より生きやすい社会なのかなと。
    生活インフラこそ不便だが、家の契約が楽だったり、何となくゆるいつながりでの助け合いや、人の目を気にせず自由を謳歌できている人々がいる社会。

    自分は海外移住をすることは無いと思うが、どこでも人間って何とでも生きていけるんだなあと前向きな気持ちになれた。

    以下本文より抜粋
    「あの盲目の女の子に向けられるのと同じ温度のまなざしが外国人として台湾に暮らす私も含めたみんなに注がれていて、それがこの生きやすさを支えているのかもしれないなあと思う」

  • こんなにも思いつきでゆるく台湾で暮らせるなんて!! 何をするにも、綿密に調べじっくり考えての私とは大違い。ゆるい生活バンザイ

  • 希望が詰まった本だった!今まで考えたことなかったけど、台湾住むのめちゃくちゃいいな。移住までいかなくても、2年ぐらい日本行ったり来たりしながら住んでみたい。生活基盤を作り上げていくところはわくわくした。人のおおらかさ、優しさ、素敵だ。

  • タイトルどおりの内容だが、こんなゆるい海外生活あるんだなあと思いました。

    でも、そんな隠居生活が出来る台湾にも魅力を感じました。
    台湾、いつか行ってみたいな。

    幸せに生きるカタチは人それぞれ。
    この著者の本を読むと何だかホッとします。

  • 意識低い系移住生活の勧めといった感じ。海外生活は一部の限られた人しかできないという価値観を覆すために著者が印税を使わず限りなく低予算で台湾に移住し、生活基盤を築いていく様子が描かれている。1か月の家計簿公開など、リアルで面白かった。
    単なる節約生活本という感じではなく、自分にとって何が重要で何が重要でないかということを吟味し、自分なりの生活スタイルを作り上げていく著者の考え方を通して気づきが沢山あった。豪華な生活=幸せではなく、個々人が自分なりの幸せを取捨選択していく現代の指南書でもあると思う。
    肩の力が抜けたユーモアある文章も読みやすかった。自分のことは節約しても他者にはそれとなくお金を使う(そしてそれをアピールしすぎない)著者の人柄にも好感を持った。著者の他の本も読んでみたい。

  • よかった!

    台湾での破茶滅茶体験とか、いかにして台湾で成功したか…とか、そういったインパクトよりも、全編にわたって気張らない著者のマイペースな雰囲気が安心感を与えてくれる

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著者プロフィール

1985年愛知県生まれ。25歳から東京で週休5日・年収90万円の隠居生活を始める。31歳で台湾に移住し、3年半隠居生活を実践するが、現在はコロナの影響で帰国。著書に『隠居生活10年目 不安は9割捨てました』(大和書房)『いま、台湾で隠居しています』(K&Bパブリッシャーズ)、『なるべく働きたくない人のためのお金の話』(百万年書房)などがある。

「2022年 『フツーに方丈記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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