不登校、ひきこもり こころの解説書―僕がひきこもりだったときに言えなかったこと

著者 :
  • 学びリンク
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902776454

作品紹介・あらすじ

自身の体験を綴った通信制高校教頭の体験的支援法。

感想・レビュー・書評

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  • 教員採用試験の失敗から引きこもりになった著者が、不登校の子どもたちを支援する学校の先生になるまでの過程。引きこもりをただの甘えだとしか認識できていない人には、ぜひ読んでほしい一冊です。

    個人的には、「褒めること」の章で登場した褒め上手のお父さんに共感しまくり。息子さんが自発的に大学進学を希望した話のところで、不覚にも涙が出そうになりました (#^.^#)

  • 巻末の「卒業していく君たちへ」は涙無くしては読めません。

  • 引きこもりからECC学園高校の教頭になった著者

  • 考えてることを少しでもいいから行動に移す。
    これを"考動"という。
    
    でもそれってなかなか難しいよね。
    
    特に大きな挫折を経験したりしてると余計にね。
    
    挫折感や劣等感、なになに感みたいな人の気持ちっていうのはその人にしかわからないから、周りからは些細なことに見えても本人からしたらとてつもなく大きな影響を受けたりしてる時もあるんだよねきっと。
    
    人生は100人いたら100通りの生き方があるし、感情もまたしかり。
    
    人はきっと変われる?
    そう信じたいもんです。

  • ひきこもり当事者が執筆した本を読むのは初めて。今まで読んできたサポート側の本と対比してみて、基本的な対処方法は変わらないことが確認できた。著者は教員採用試験の失敗からひきこもり状態となり、そこから現職であるECC学園高校教頭になるまでのプロセスが、実体験という強力な説得力を持って書いている。そして、中学・高校世代を受け入れる学園で、その経験が生かされている。これを読むにつけ、自分自身が「理論武装」に走っているのだなぁと反省。まずは「褒める」「認める」ということだ。がんばろう!

  • 1ページ1ページが重く、濃い。言葉が洗練されていて、無駄な表現がありません。今まで読んできた教育書の中で、最も良かった本かもしれません。まず、著者の生い立ちに共感できたこと。著者は難関の高校社会の教員を目指しますが、採用されません。30歳過ぎで私立で専任教員となるまで、家や図書館でひきこもりを経験します。決して働きたくないとか、非社会的な理由ではなく、仕事に就こうにもつけないもんもんとした時期が20代の間続きます。私も状況としては同じで、少しシュミレーションができてよかったですね。教採浪人のエピソードがこれほどリアルに描写され書籍化されることなんてないでしょう。次に、生徒指導関連。生徒とのやりとりが目に浮かぶように描写されています。また、そのときのキーとなることをエピソード後に、エッセンスとしてまとめられています。この構成はわかりやすいです。また、著者の陰鬱とした引きこもり時代のエピソードの後にも、そのエッセンス (例えば、つらい時期は誰にもわからない難解な抽象論に傾倒しがちだけども、それを親は正論を言って論破してはならない)を紹介してします。ただの物語ではなく、このように後で教訓としてまとめられていると大切なところを読み過ごすことがなく、読みやすかった。最後には、発達障害についてページが割かれ、これが今までの発達障害の本とは違いました。とにかく学校の行事や進路問題と絡めてあり具体的。多くの発達障害の本だと、医学的な側面だったり、脈略のない一対一の対応法がメインであったりしましたが、この本では違います。著者は発達障害の専門家ではありませんが、それだからこそ、現場に即した発達障害を持つ生徒のことを記述できたのかもしれません。
    もっとこの著者の著作を読んでみたいですが、この本に限られているようです。もっと読みたいですね。

  • 著者もひきこもりを経験されたということで共感の持てる本でした。人はきっと変われると信じたいです。

  • この本は、Amazonからの「オススメ商品」メールで知りました。
    でもAmazonで購入すると、自分が本当に気に入る本か分からないので、
    他の何かのオススメ本も含め、本屋へ実物を探しに行きました。
    何店かまわってやっと見つけました。

    中身はとても読みやすく、著者の境遇もボクと似ていました。

    この方は、大学を卒業後に非常勤講師として何年か働きながら教員免許試験を受けます。
    しかし、落ちてしまい、そのショックで”ニート”になってしまいます。

    (いきさつは違えど、大学卒業後、社会人を経験してニートになった点はボクと一緒です。)

    その後、著者は、ECC学園の講師として社会復帰されます。

    「この人の本を読めば、何かボクの生きるヒントになるかもしれない!!」
    そう考えた私は、購入を決意しました。

    そして、この本を読み終わった後に改めて思ったことがあります。

    『自分の人生・方向性は自分で決める』ということ。

    もう、父親や知人の紹介で、乗り気じゃない会社や組織に属することはしません。。
    本当に自分のやりたいこと、行きたい場所に行くべきだ…とね。

    もっとも読む前から思っていたことではありますが。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。奈良大学文学部地理学科を卒業後、京都の公立・私立高校で講師生活をする。
数年のひきこもりを経た後、1998年にECC高等学院に勤務。
2008年に開校した通信制高校のECC学園高等学校(本校:滋賀県高島市)の教頭職を精勤。
2010年には『不登校 ひきこもり こころの解説書』(学びリンク)を上梓した。
2014年、「不登校・ひきこもりの若年層のためにより心血を注ぎたい」との思いから、教頭職を辞する。
京都府長岡京市に「不登校 ひきこもり こころの相談室 すずかげ教育相談所」を設立、所長に就任。
また同校在職中から「NPO法人 ノンラベル」に関わり、「一人にしない社会をつくる会」副代表、
「大阪市平野区・不登校ひきこもり親の会、発達障害親の会」スーパーバイザーなどを歴任した。
2016年11月26日に、くも膜下出血により47歳で逝去。

「2015年 『不登校 ひきこもり こころの道案内』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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