骨相学: 能力人間学のアルケオロジー

著者 :
  • 世織書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902163773

作品紹介・あらすじ

骨相学とは生理学的な一定の生得的「能力」を論じることによって「人間」を表象・描写する"能力人間学"である。-近代教育言説の知られざる起源。

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  • 骨相学。現在は打ち捨てられるべき似非科学。だが、ここに近代教育の能力観や科学観の起源がある。重要な歴史的題材の一側面が描かれている。

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  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784902163773

  • 【内容紹介】
    A5判・上製・本体3200円+税
    2015年3月刊行
    ISBN 9784902163772

    骨相学とは生理学的な一定の生得的「能力」を論じることによって「人間」を表象・描写する“能力人間学”である。近代教育言説の知られざる起源。
    http://seorishobo.com/刊行書籍/2015-2/骨相学/

    【メモ】
    ・著者
    https://researchmap.jp/rhirano/
    ・骨相学 phrenology (cranioscopy)
    http://www.genpaku.org/skepticj/phren.html

    【目次】
    目次 [i-v]

    序章 003
    1 骨相学の教育思想史研究の重要性 005
    2 先行研究の検討 007
    3 方法と史料 011
    4 課題の設定と章構成 013

    第1章 骨相学とは何か 017
    1 F. J. ガルの学説――観相学と脳神経科学 017
      1 ガルの生涯 
      2 骨相学のオリジナル 
      3 観相学・生理学・解剖学 

    2 「フレノロジー」及び「骨相学」という名称――ネイチャーの探究 028
      1 「phrén」の「logos」、「骨相」の「学」 
      2 人間のネイチャー 
      3 「観察」という方法 

    3 骨相学概略史――反響と残響 040
      1 “歴史上の人物”からの賞賛 
      2 “歴史上の人物”からの反対 
      3 学問的影響 
      4 骨相学の“新しさ”と“古さ” 

    第2章 骨相学の三つの前史 057
    1 観相学の歴史――“伝統的人間観”の理論とその読解術 058
      1 観相学二〇〇〇年 
      2 頭蓋の測定 
      3 性格論としての観相学 

    2 能力心理学の歴史――魂とその諸能力の理論 070
      1 二つの「能力」心理学史 
      2 「理性的動物」と脳への生理学的注目 
      3 中世の能力心理学 
      4 近代の能力心理学 

    3 脳機能局在論の歴史――「能力」の器官としての脳 087
      1 争われる「魂の座」
      2 脳の「室」への機能局在
      3 脳の腔所か、実質か

    第3章 能力心理学としての骨相学 097
    1 シュプルツハイムによる改造――「骨相学」誕生 098
      1 「共作者」、シュプルツハイムのこと 
      2 用語整理と能力区分 
      3 骨相マップとマニュアル 

    2 「心」(Mind)と三五+α個の能力 116
      1 「心」と「魂」
      2 “能力は善いものである” 

    3 ジョン・ロックの能力心理学 123
      1 形式能力と形式陶冶論
      2 「人間知性論』という能力[ファカルティ]論
      3 ロックの“能力心理学” 

    4 骨相学の「ファカルティ」理論 132
      1 ロックと骨相学の「ファカルティ」対照 
      2 形式能力と特定能力
      3 スコットランド学派の能力心理学と骨相学
      4 「実体」vs「機能」?

    第4章 骨相学の教育 151
    1 骨相学の教育理論――能力教育の言説 153
      1 生得性と骨相学的決定論 
      2 衛生・環境の重視 
      3 個別性の理論
      4 骨相学的教育の潜在的バリエーション 

    2 骨相学的能力訓練の一場面――学校実践の事例 168
      1 『WSS第一年次報告書』(1850)について
      2 WSSの教育理念と学校概要 
      3 WSSにおける骨相学的教育 

    3 骨相学の「能力」教育 186
      1 骨相学を/で教育する 
      2 骨相学的「自己」 
      3 能力教育の原理と語彙 

    終章 “能力人間学”と教育 193
    1 消えた? 「脳の生理学」=「心の哲学」のファカルティ 193
      1 全体のまとめ 
      2 「ファカルティ」はどこへ行ったか 

    2 “能力人間”という人間像――「能力」で擬制される人間 200
      1 「能力」と教育 
      2 “能力人間”

    註 [207-255]
    参考文献 [257-288]
    骨相学的〈能力〉のリスト(器官対照表) [290-292]
    あとがき(二〇一五年二月三日 平野亮) [293-296]
    事項索引 [9-14]
    人名索引 [1-8]

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