命がけの証言

著者 :
  • ワック
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感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898315002

作品紹介・あらすじ

習近平は21世紀のヒトラーか? 中国の人権弾圧に「ノー」と言える日本になろう!
ウイグル人たちの「命がけの証言」に応えて、ナチス・ヒトラーにも匹敵する習近平・中国共産党によるウイグル弾圧を、清水ともみ氏がマンガで告発。描き下ろしの新作(「日本への『夢』を奪われて……アイトゥルスン・エリさん」)に加え、楊海英氏(静岡大学教授・司馬遼太郎賞受賞者)との告発対談も収録。文化的なジェノサイド、恐るべき臓器狩り、強制収容所の実態が今明るみになる!

「絵本や漫画やアニメは日本のお家芸ですから、ウイグル問題が清水さんの手によって、こういう目ですぐに読める形で一冊の本になって本当に嬉しく思いました。この本には、ウイグル人女性(男性)などが強制収容所で受けた虐待や人体実験の生々しい証言が描かれています。ユダヤ人がアウシュビッツなどのナチスの収容所で体験したものと瓜二つ。21世紀の今、こんなチャイナチスの横暴が許されていいわけがない」(楊海英)。

「本書に出てくるウイグル人たちの証言は氷山の一角です。現状、声を発することすら出来ず、人生を踏みにじられている大勢の方の声を「伝える」ため、ひとりでも多くの方にこの本を利用していただけること、一刻も早い解放の一助になることを願っております」(清水ともみ)

感想・レビュー・書評

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  • ワック ウイグル人弾圧を描いたコミック、発売2週間で5刷3万部を突破 - 文化通信デジタル
    https://www.bunkanews.jp/article/228780/

    書評 読書日記:ウイグル族弾圧の実態 奇跡の生還者が吐露=楊逸 | 週刊エコノミスト Online(有料会員記事)
    https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210413/se1/00m/020/014000c

  • 決して目を背けてはならない、明日のわが身かもしれないので。

    先日、アメリカのポンペオさんが「中国共産党によるウイグル人へのジェノサイド」を国家として正式に認定しました、
    今のところポンペオさんの後任っぽいブリンケンさんも、その路線は踏襲しているようです(口八丁で無ければ)。

    現在進行中の「民族浄化(エスニッククレンジング)」の証言が、まとめられています
    人は、ここまで残虐になれるものなのかと、おおよそ今の日本では考えられない内容で、

    柔らかなタッチでの漫画形式ですが、その内容は“凄惨”の一言に尽きます。

    広義での中国、とひとくくりにするつもりはありませんが、
    少なくとも、今の政権を牛耳っている、中国共産党は責められるべき、でしょう。

    そういった意味では、中国共産党を弾劾する、ポンペオさんと同じスタンスです。

    また日本でも、外交部会などでの議題には上がっているようですが、
    果たしてどうなりますやら、、これを許容するようなことがあったら、

    天安門事件の時の二の舞になります、同じ過ちは繰り返してほしくないところですが、、

    とりあえずは、地元の議員さんも含めて、各種SNSで発信されている議員さんたちにも、
    問いかけていこうと思います、ご存じですか、ご存じならどう動かれていますか、と。

    しかし、ここまで、価値観を共有できない世界があるのかと、、
    エプスタイン島にも、通じるものがあるのでしょうか、、なんて。

    あとは、チベット人やモンゴル人にも同様のことをしている、ナチスと同じですが、
    どうして、共産主義・全体主義は行きつくとこうなるのか、ともあらためて。

  • こわい本だった。
    にわかに信じがたい凄惨なことが、堂々と隠蔽されている恐怖。
    それも私たちのすぐそばで。
    このコロナ禍で、世界中のジャーナリズムが役に立たないというのがよくわかったが、もしかしたら出版だけが最後の砦になるのかもしれない。
    具体的な感想も語れないほど、自分の無知さ加減に頭が混乱している。

  • マンガ形式になっていて読みやすかった。

    以前読んだ小説の中に新疆ウイグル自治区の悲惨な状況に触れてあり、まるっきり知らんぷりしていてはいけないことだと思い手に取った本です。
    知れば知るほど、(この本の中の逸話はほんの氷山の一角でしょうが)見過ごしてはいけないことだと心の底から思う。
    じゃあ、何が出来る?と問われると困るけれどいろんな人にこの本のことを伝えたい。
    清水ともみさん、勇気を持って本を出してくれてありがとうございます。

  • チャイナチスの横暴についての証言。
    漫画により、とてもわかりやすく伝わってくる。
    言葉、家族、自由、尊厳を奪われた人々の存在をまず知ること。解放に向け、こうした感想も、小さな小さなその一助になってほしい。

  • チベット同様酷い話。無視する日本のマスコミも酷い。BBCのように言論の自由はこう言うことに使うべきでしょうに。いずれにしろ著者の勇気に脱帽です。

  • 衝撃的な内容だった。

    これは、第二次大戦や文化大革命が行われていた昔の話ではない。2021年代の今現在進行系で行われている、信じがたいほどの蛮行の話だ。

    マンガとして出版したのは正解だと思う。1時間もあれば読み切れる。特に歴史や世界情勢に詳しくない人でも、その1時間で世界観が変わる。ぜひ一人でも多くの人に読んでもらいたい。

    彼の国の統治方法は今も昔も同じなんだと痛感させられる。そしてこの先も変わらないのだとすると、我々日本人はよっぽど用心してかからないといけない。経済的には切っても切れないのだからという人もいるが、これは安全保障の問題だ。

    最後に、ウィグル人の方々が一日でも早く迫害から解放されることを切に願う。

  • ここに描かれていたことが、今、世界のどこかで実際に起きている事だとはにわかには信じられない。
    作者の方もあとがきで述べられていましたが、相当しっかりとした背景がなければ、この話をしている人自体が大丈夫かな、と思ってしまうほど、酷い。

    ここに漫画でわかりやすく描かれているジェノサイドは、具体的な描写は避けられてはいるものの、それでも読むのが苦しくて読み進めることに苦労しました。
    とても苦しくて具体的な感想をここに書けない程ですが、BLACK LIVES MATTERとくらべ、全く報道されていないウイグル人へのジェノサイド、
    そして同じようにじわじわと人が移り住み、帰化し、土地、不動産を買われている日本の現状について、きちんと知る必要があると思いました。
    日本を後世に残していくためにも。

  • 本書では、昨今話題になることも増えてきた中華人民共和国による新疆ウイグル自治区へのジェノサイドを訴える作品である。
    著者が数少ない海外に脱出したウイグル人から直接話を聞いた内容を漫画という分かりやすいメディアで情報発信を行っている。
    正直、本書を読むまでは、ジェノサイドが行われているということは見聞きしていたが、具体的にこんなにひどいことが行われているとは想像できなかった。まさに、ナチス時代の強制収容所と同じようなことが、現在の中国では平然と行われているのである。
    証言をしたウイグル人の方たちは、大げさではなく命を懸けて証言を行っており、本書に実名を記している。当然、本書の著者や出版社も同様の覚悟を持って発刊しているのである。
    中国のような独裁国家では、情報統制が行われるため、新疆ウイグル自治区などの漢人以外の自治区でそ何が行われているのかを取材することもできなず、世界に向けて情報発信をすることさえできないのである。
    過去、世界中で植民地化が進み、先進国が先住民を弾圧し根絶やしにしてしまったことが、現在の中国では今この時にも行われているのである。このままでは、ウイグル人は消滅の危機に晒されているのである。
    かつて、自分たちが植民地化して先住民を絶滅させた反省を生かし、二度とこのようなことが地球上で行われないようにするために、他国のことだと放置するのではなく、今も世界のいたるところで行われている独裁政権による他民族の弾圧を止めさせるような動きが、もっともっと世界中で活発になることを願ってやまない。
    少なくとも、チベット自治区やモンゴル自治区でも同様のことが行われていることは容易に想像ができる。

  • 日本は政府はじめとにかくウイグル問題に無関心すぎる。メディアが報じないから知る機会も少ない。
    残虐非道な中国共産党を許してはいけないのだが日本人はまず実態を正しく知るところから始めないといけない。

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著者プロフィール

静岡県出身。1997年、講談社『Kiss』にてデビューし、作家活動を始める。子育てに専念した後、イラスト動画制作に携わる。2019年4月にウイグル弾圧の実態を描いた『その國の名を誰も言わない』、同年8月に『私の身に起きたこと〜とあるウイグル人女性の証言〜』をTwitterにて発表。大きな反響を得て、海外を中心に多くのメディアが紹介。米国務省の広報HPなどに掲載される。著書『私の身に起きたこと ~とあるウイグル人女性の証言~』(季節社)。

「2021年 『命がけの証言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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