- Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
- / ISBN・EAN: 9784895728911
作品紹介・あらすじ
沖縄生まれのおばあちゃん。わすれたから、お祝いできた初めてのたんじょうび。
感想・レビュー・書評
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「〝なんくるないさ―〟ってどういう意味?」 お婆ちゃんは胸をはって言う。「どんなに辛いことや、悲しいことも、どうにかなるっさていう、沖縄の言葉さ」・・・「お婆ちゃんの誕生日は、いつ?」そう聞くと、お婆ちゃんは「忘れてしまったさー」と言う。ママに聞いても教えてくれない。 そして、ある日・・・。 認知症を患い、記憶を失くしていく祖母を温かく見守る家族と社会との絆を描き、社会的ケアの在り方を示唆した絵本。「いろんなこと、忘れたっていいんだよ。私たちが覚えていればいいんだもん。なんくるないさ―」・・・。
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色々な受取り方ができると思い、ちょっと幼いかな?と思いつつも小学校6年生のクラスで読み聞かせをしました。
沖縄での戦争の事、認知症になったお婆ちゃんの事。どちらも重いテーマですが重苦しくなく描かれていて、低学年の子供の心にも残るのではないでしょうか。高学年の子供たちは低学年とは違う視点で感じ取れたのでは。
読み終わってから、なんくるないさ=なんとかなるよ、と柔らかい気持ちを持ってほしい事を伝えてきました。みんな真剣に聞いてくれた本でした。 -
認知症に少しふれ、沖縄の戦争にもすこしふれ。辛いことを忘れられたこそ誕生日がお祝いできた。
〇小学校低学年~ -
認知症の沖縄出身のおばあちゃんの話
優しいイラストで癒される -
認知症
おばあちゃんが誕生日を言わない訳ムーチを作らない訳が認知症のおかげで緩和させていく、嫌な思い出は忘れてもいいんだよね -
わすれたっていいんだよ。
忘れても、忘れた方がいいこともある。
自分の経験に照らしてふと、そう思った。
少し、ほろりとするけど、沖縄文化のおおらかさに救われる。絵もあたたかくていいなぁ。 -
泣きそうになりました。
ムーチーにつらい思い出があるため、いままでつくることすらできなかったおばあちゃん。
おばあちゃんにとって、「忘れる」ことが救いになったのかな。
認知症だけでなく、沖縄戦も織り込まれているので、ちょっと深刻なテーマになりがちですが、やわらかな絵と、この本の副主題ともいえよう「なんくるないさー」のおかげで、やさしい気持ちで最後まで見ることができます。
ただ、疑問に思うところも。
沖縄戦を題材にした絵本は他にもいろいろあります。『つるちゃん』『ちむどんどん』『ケーイ』『ばぁばがえみーだったころ』等々…。
本来食べられないさとうきびの根っこまで食べたこと、ソテツを食べて中毒症状を起こしたことなどが書かれいます。
これらを読むと戦時中いかに飢えにあえいでいたかがわかります。
なので、この本で「なぜムーチー?」と思いました。体験談がもとになっているのでしょうか?それとも反戦平和を謳った「月桃」という曲と関連づけているのでしょうか?
他の沖縄戦の絵本とは、やや系統が違います。
作者の方は沖縄へ移住しているそうですね。 -
素敵なお話でした
忘れたからこそ、だけどそれはすべての人が
忘れたわけではないのだから
どんなこともなんくるないさ〜 -
978-4-89572-891-1 31p 2015・2・23 1刷
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「なんくるないさー」…おばあちゃんの 笑顔、素敵だね♪