- Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894566804
作品紹介・あらすじ
人はどこから来て、どこへ行くのだろう、青春とは-。30歳の寺山修司が、短歌を詠うという孤独な営みの果てに生み出した記念碑的歌集の初文庫化。生い立ち、故郷、肉親への怨恨をこめて詠う自伝、恐山・犬神・子守唄・山姥・家出節の五章の他、「新・病草紙」「新・餓飢草紙」併録。
感想・レビュー・書評
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5月なので寺山再読キャンペーン中。これは短歌集だけど、「われに五月を」に収録されている十代の短歌に比べたらピュアさは失われ、故郷と母への愛憎が濃ゆい。後半に収録されてる昔話風の語り口の散文「新・病草紙」「新・餓鬼草紙」もシニカルで面白かった。
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最近ぽつぽつ寺山作品を読んでいるのですが
数ある出版の中で 「ハルキ文庫」の寺山シリーズが気に入っております☆
行間の幅??文字の振り方がよい!!!
『田園に死す』は短歌集です。
あと、小さい物語=草子が数編
母親に対する思いを核に
家族に対する思いって「愛」であれ「憎」であれ
執着心を孕ませる「力」があるのだなぁと思いました。
詩や短歌など 好きな短文に出会ったらメモする習慣が
あるのですが、久しぶりに手書きでメモを作るぐらい
集中して読んでしまった『田園に死す』
収録されている作品から…
短歌は
【息あらく 夜明けの日記 つづりたり 地平をいつか
略奪せむと 山姥(むかしご)より】 と
草子は
「さはるものに みな 毛生える病」[新・病草子] が
私のイチオシです。
そして改めて短歌の5-7-5-7-7って31音。
1つずつのパーツも全体も素数で 作られるリズムが
すごく日本的な物であること
(古典的な西洋音楽のリズム基本は偶数。奇数は
変とか不完全といった扱いをされがち)
その不思議なリズム感を
嫌じゃなく苦じゃなく受け止められる感覚を
日本特有の「間」と考えるのかもしれないと
ふと考え、ちょっ閃いた気分になっちゃいました。 -
53/100
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中村などを舞台とした作品です。