発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画

著者 :
  • ぶどう社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784892401862

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  • 「オンラインブックトーク紹介図書2021」

    ▼配架・貸出状況
    https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00483359

  • 優しい!身近にこんな支援者がいらしてくださるとありがたいだろうなあ。

  • 比較的やさしい語り口で応用行動分析的なことは網羅されている。教師に言われて親が傷ついた言葉「小さい頃に手をかけたのか」「家庭できちんとしつけたのか」「もう〜年生なのに」「こんな子どもは初めて」「専門でないからわかりません」「特別扱いはできない」「将来が心配」144ページ。さもありなん。

  •  とてもまなざしがあたたかい、というのが第一印象。
     たとえば、クラスでもめごとがあって、その場に発達障がいなどの普段から注目されている子がいた場合、つい「また○○くんね」とその子に目が奪われがちだが、実はその子の周りには、「わざと刺激する子」や「問題行動を真似する子」、「影でコントロールする子」や「トラブルを期待する子ども集団」などがいる。そういった全体をとらえて、その子の周りにいる子どもたちの気持ちを安定させ、すべての子どもが落ち着いて授業に取り組める環境を構成し、学級全体を成長させてあげると、自然に子どもたちが支えあう雰囲気ができあがっていく。そして学級がまとまっていくのに添って、発達障がいを持つ子もともに成長していく。というもの。
     また、その子にあった支援が大切ではあるが、それは、その子の自尊心に十分配慮して行う必要があること、「みんなよりできないから」「だめな人間だから」と、ネガティブな特別扱いとして支援を受けていると子どもたちに感じさせることは、絶対に避けなければならないと説く。
     「障がいを持つ子を受け入れ、世話してやっている」雰囲気のクラスと「自然にみんなが支えあっている」クラスの違いは、先生や保育士がふだんその子に接する態度や言葉がけがモデルになっているというくだりでは、発達障がいを持つ子よりむしろ自分の接し方が、クラスの問題をつくっていると指摘されているようで、ドキっとします。
     発達障がいを持つ子だけを注視せずに、よいところに目を向けて(心のストライクゾーンを広げて)、一緒に成長していこう!という考えが随所に感じられ、ポジティブな気持ちに慣れます。もっと著者の本を読んでみたいと思いました。

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著者プロフィール

星槎大学大学院教育実践研究科教授。日本授業UD学会湘南支部顧問。東京障害者職業センター生活支援パートナー(現・ジョブコーチ)、東京都足立区教育研究所教育相談員、埼玉県所沢市教育委員会健やか輝き支援室支援委員などを経て現職。長年、発達障害がある子とその家族の相談支援に携わり、その豊富な経験から全国各地で多数の講演会や研修会の講師を務める。主な著書に「決定版!授業のユニバーサルデザインと合理的配慮」(金子書房)、「人的環境のユニバーサルデザイン~子どもたちが安心できる学級づくり」(東洋館出版社)などがある。

「2021年 『これで書ける!サクサク作文サポート[小学校編]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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