ぼくは ぼく

著者 :
  • 童話屋
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本棚登録 : 138
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (149ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887471177

作品紹介・あらすじ

この詩集に収録した初めの詩「生まれたよ ぼく」を読んだとき、編者は名状しがたい感動を覚えました。熱いものがこみあげて、しばらくは瞑想状態でした。

山はいつまでも高くそびえていてほしい
海はいつまでも深くたたえていてほしい
空はいつまでも青く澄んでいてほしい
そして人はここにやってきた日のことを
忘れずにいてほしい

編者はいまも、この詩を人前で、声をつまらさずに読むことができません。

かつて谷川さんの父、谷川徹三さんは宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を「明治以来の日本人の作ったあらゆる詩の中で、最高の詩であると思っています。もっと美しい詩、あるいはもっと深い詩というものはあるかもしれない。しかし、その精神の高さにおいて、これに比べうる詩を私は知らないのであります」と話されました。
「生まれたよ ぼく」こそ、その精神の高さにおいて「雨ニモマケズ」に肩を並べる詩なのではないでしょうか。

こどもとその未来について、また平和について、氏の近年の詩作を中心に編んだ、童話屋の第三詞華集です。

感想・レビュー・書評

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  • 谷川俊太郎さんの詩集ですね。
    谷川さんが、子供の想いを込めて織り成す詩集です。
    赤ちゃんから様々な年齢の子どもたちを演出しながら、命の讃歌を謳えあげる珠玉の詩集ですね。
    子どもたち生きる力をしっかりと、ひらがなで表現されていますから、子供たちにも読んで欲しいですね。
    勿論、大人たちへのメッセージを込めた詩篇も詠まれています。
    2013年、童話社発行です。
    まさに、生きる勇気と力を与えてくれる詩集ですね。

  • 「生まれたよ ぼく」
    童話屋の田中和雄さんが、あとがきでこの詩こそ、その精神性の高さにおいて、宮沢賢治『雨ニモマケズ』に肩を並べる詩であるとおっしゃっています。
    「ぱん」
    なんて明るくて、優しい詩かと思います。
    「あいしてる」
    とっても幸福な詩。
    「あなたをしりたいんじゃない」
    「なんでもいいひとつ」
    ひとつだけでいい
    ひとつが
    いい
    「未来の仔犬」
    「もどかしい自分」
    何かに誰かにしがみつきたいのだけれど
    分からない どこに手をかければいいのか
    子どものころとは違うさびしさ
    (中略)
    生きているってこういうことなんだ
    さびしい自分 不安な自分
    でも何かを待ってる自分

  • 谷川俊太郎は何を想って生きたのだろう。どんな人生を送ったのかな。どうすれば、こんなに人の心にまっすぐ届いて、心がふるえて、読み終わった後に空が澄んで見えるような詩が書けるんだろう。わたしもそんな風に私の口、脳みそ、手足、心、体のぜんぶを使いたい。
    毎朝、この詩集を読みたい。

  • すごく読みやすい作品だった。
    「えんぴつのうた」、「こころの色」、「ありがとう」が特に良かった。

  • とてもいい詩。

    なんでもいいひとつ

    ひとつ
    なんでもいいひとつ
    それさえあればいきていける
    それからすべてがはじまる

    そんなひとつ
    それがつかめれば
    からだはみずのようにうごき
    きもちはひのようにもえ
    ことばはよみがえる
    そんなひとつ
    ひとつだけでいい
    ひとつが
    いい

  • 谷川俊太郎は小学生の国語の教科書にあったなぁと思って手に取ってみた。ニーチェの詩を読んでから、詩っていいなぁと、言葉ってすごいなぁと思っている
    しんでくれた、ぞうとぼく
    という詩がすきだった
    そして彼はとても純粋になれる人だと感じた

  • ‪『ぼくは ぼく』(谷川俊太郎 童話屋)から見つけた詩‬

    ‪「自分をはぐくむ」‬
    ‪「たったいま」‬
    ‪「こころの色」‬
    ‪「すき」‬
    ‪「生まれたよ ぼく」‬
    ‪「なんでもいいひとつ」‬
    ‪「わくわく」‬
    ‪「くらやみ」‬
    ‪「えんぴつのうた」‬
    ‪「いる」‬
    「みえないあみ」
    「もどかしい自分」

    ‪「こんなにやさしい言葉で、こんなに深いことが表現できるのか!」と驚いてしまいました。

  • お気に入り

    ・生まれたよ ぼく
    ・赤んぼの気持ち
    ・うんち
    ・ぱん
    ・あいしてる
    ・はな
    ・ぼく
    ・かけっこ
    ・なんでもいいひとつ
    ・ないしょのうた
    ・えんぴつのうた
    ・泣いているきみ
    ・一人きり

  • 心に響く素敵な詩がいっぱいです。

  • 友だちから借りて読みました。とても良い本で、もともとひらがなの詩が好きだったので読めて良かったです。特に、そのこ という詩が気に入りました。いつか谷川さんに会ってみたい、そんな本でした。

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著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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