地球家族―世界30か国のふつうの暮らし

  • TOTO出版
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感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784887061057

作品紹介・あらすじ

世界の平均的家族の持ち物と暮らしレポート。高級車を4台もつクウェート。1頭のロバしかもたず毎日40分かけて水をくみに行くアルバニア。自家用飛行機2台と4頭の馬をもち今日を楽しむアイスランド。2週間も食べられなくてもすべて神様が決めることというインド、生きていることが成功の印というグアテマラは驚くほど物が少ない。テレビも飛行機も見たことがなくても仏に守られているかのように静かに暮らすブータン。物質文明の先端で信仰生活になぐさめを得ているアメリカ。環境や人口といった地球がかかえる問題を考えると子供の未来が不安だというドイツ。物が溢れる日本。

感想・レビュー・書評

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  • 世界の中流家庭、30か国の普通の暮らしが紹介された写真集。
    家の中を写しているのではなく、家の前に車はもとより家財道具をすべてをほりだし家族やペット、家畜とともに写している。
    失礼ながら開発途上国は一緒に住む家族であふれ、先進国ではモノであふれている。


    広げた中で人口密度ではなく、物密度が一番高いのが日本、チマチマしたものであふれかえっている。


    子どもたちの生き生きした表情や、大人たちの生活ぶりを見ていたら、何が豊かで、何が貧しいのか、わからなくなってきますな。


    一度図書館で手にして、眺めてください。考えさせられる本でおます。

  • 「申し訳ありませんが、家の中のものを全部、家の前に出して写真を撮らせて下さい」 ・・・地球上に住む人間に共通のヒュ-マニティと、豊かな社会(国)と貧しい社会(国)を隔てる物質(持ち物)や環境の落差という両方の側面を、同時に捉えようと、約30年前の「国連国際家族1994」に向けて企画された、写真と統計を通して〝世界30か国の普通の暮らし〟の風景から思索する家族とは?・・・生活水準が持ち物の量の違いを生む経済格差、出生率の低下、人口減少、開発途上国の多世帯化など、地球規模での地域格差を提起した物言う写真集。

  • 今更ながら良くできた本だと思う。
    1994年の地球の家族です。

    序文には
    「写真と統計を通して、地球に住む人間に共通のヒューマニティと豊かな社会と貧しい社会をへだてる物資や環境の落差という両方の側面を同時にとらえようとする試み」とある。
    写真に添えられている家族のデータベースが面白い。
    選択国がアメリカ合衆国の旧敵国となっているため良かったのでしょう。

    クウエートの24人用のソファーには思わずにんまりしました。

  • すごい!!まずそれ。
    30か国のふつう(?)の家族 持ち物を全部外に並べてみせてくれるという写真集 物が少ないとか多いとかが幸せの物差しにはならないことを考えさせられた。
    後ろに映る風景もすごいものがあった 砂漠だったり、爆破されたようなアパートだったり(+-+)
    持ち物の中にショットガンを見つけて なんだかドキっとした。

  • 世界の標準から自分の生活を見つめることができる画期的な取り組みだと思う。モノを通して、生活や価値観がこんなにも浮き彫りになるものなのか。
    90年代の本ということで古さはあるものの、逆に30年経った今読むことで違う面白さがあった。
    まずこの30年間でのアジアの大発展。タイや中国で今同じことをやったら、全く違う水準になっているだろう。
    逆に日本の生活は、ほとんど今と変わっていないことに気づく。会社員は1時間以上をかけて電車で通勤し、朝は分単位、秒単位の生活。マイホームを持つことが幸せの形。生活はかなりアメリカナイズされており、他国と比較してもかなり多くのモノを所有している。
    それなのに、「両親のほうがいい生活をしていた」といっている…。どういった点でそう思うのか、もっと聞いてみたかった。
    現代の日本と比較すると、東京にマイホームを持つことはもはや中流ではなく上流ともいえる生活。けれど彼らは自分の生活よりも両親世代の方が良かったという。
    現代の日本で同様のインタビューをしたら、物質的には世界的にも恵まれた環境にいながら、自分達を貧しいと感じ、親世代の方が良い暮らしをしていたと答える人が多いのではないか。
    物質的に豊かになっても、幸福さを感じられない国。この日本の数十年間は、一体何だったのだろうと虚しく感じる。

    30年前から拡大し続ける消費社会。「ほかの誰かがもっているものがほしいと同時に、自分自身であり続けたいと思っている」社会。「資本主義の流れに浮かびながら、自分の足で堅い地面をさがしている」。出版時に投げかけられた問いには今も答えはなく、むしろ世界的な不安が拡大しているように思う。

    ヨーロッパの国々は、日本人が持つイメージよりもかなり保守的な生活をしている。このことからも日本の生活がアメリカカルチャーの影響を色濃く受けていることがわかった。

  • ヤマザキマリさんおすすめの本。

    自分の中で言葉が見つからない。
    素晴らしい本だった。

  • 素晴らしい。21世紀版をつくってもらえないだろうか。

  • 自分、物がありすぎと実感。

  • 発刊から30年近く経つので改訂版を望む。水平(地理的)比較だけでなく、時代(経時変化)も追って考察してみたい。

  • また、少しずつ読みたいな〜
    約30年前くらいだけど持ち物から、国というか家族の様子がわかって面白い。
    他の国で、この本を見たらどう思うんだろうってそこがちょっと気になる。

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