- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
- / ISBN・EAN: 9784884746230
感想・レビュー・書評
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印象に残ったところ。
- 忙しいということは、心を亡くしやすい、自分を亡くしやすい状態である。そのようなときは、落ち着いて内省してみるとよい。雑になんでも学ぶ態度がよいわけではない。
- 子供は幼稚ではない。
- おどかす、不潔にする、餌で釣る、犬や猫であやす、子供にしてはならないこと。
- 軽々しく迷信を信じる者、しかしなんでも軽々しく迷信にしてしまうものはさらに愚者である。
- 病弱ということは、少しも勉強の障害にはならない。
- 自分が居るその場を照らす。
- 寸陰を惜しむ。勉強の基本。三上が重要。
- 学びには多面性、万華性が必要、しかし雑学(浅い知識?)になってはならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東洋思想を研究し、政財界のリーダーの啓発・教化に努めた著者が、約50年前となる昭和38年に行った講義を採録したもの。
学歴偏重により人徳の重要性は軽視され、結果として国力は低下する、など、現代に通ずる課題は50年以上も前から警鐘を鳴らされていることに危機感を感じながら読んだ。(似たことが論語でも言われているので、2500年ものの課題なのでしょうが)
「書物・雑誌が増えすぎている。雑然と読んでいたら、頭が悪くなる。失われた自己を回復するために、自身を省みることから始めないと、いつまで経っても小器小成の人にしかなれない」
誰もが発信でき、ネットを中心に玉石混交の情報が溢れる中、この50年で自省の重要性は増したに違いない。
実践したい点は、
★研究に没頭する。
例えばぶらっと本屋に入っても、
普段から研究問題を持ち、何かに精神を集中していると、意外な発見を得ることができる。そうでなければ何も見つからない。
★多忙を言い訳にしない。
むしろ、却って求道心が旺盛になり、頭が働く。追い込まれて真剣になると、人間はくだらない物、浅はかな物を自然と遠ざける。
★理想の情熱を喚起する人物、私淑する人物をこころに持つ。
★座右の書をもつ。
★師友をもつ。
人間万事塞翁が馬。普段から善い物・人・真理・教え・書物・勝るもの・尊いものには縁を結んでおく。
多少表現に過激なところはあるが、講義調で、スラスラと読める。青年のみならず、壮年に至るまで理解しておきたい教訓の書。 -
青年のための話であれば、そこまで難しくなく、入門書的な、エッセンシャルな内容かと考え、読んでみた。
途中、知識が豊富であるがゆえに、言葉が難しかったり、例え話が広がり過ぎたりして、「果たして当時の青年はこれについていけたのだろうか?」などと、集中力が途切れてきてしまうことが多々あった。
先に読んだ「安岡正篤人間学」のほうがわかりやすかった。 -
青年が社会を変える。その力を持たせることが健全な社会。青年はその純朴さにより影響を受けやすい。そして疲れを知らず,体力がある。自分の為の喜怒哀楽ではなく社会の為の喜怒哀楽が社会をよりよく変化させていく源といえる。「心明るく望み清く」,人は清明を求める存在であり,清明を維持することはしつけの基本。若者に迎合した環境ではなく若者に本来の力を発揮させる環境へ。環境が人を作る。人が環境を作る。
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勉強とは、いつでも出来る。どんな時にも、どこでも
そして忙しくしていればしているほど中途半端な本は読めなくなる。 -
現代の風潮である即物的な考え方、すぐに自分の得にならないモノ・コトを厭う考え方に対抗出来うる考え方が説かれているように感じた。
安岡氏が憂いていたあの時代の不安定さ、閉塞感が、今とそっくりであることに少なからず驚いた。
万人に読んで欲しい本です。 -
著者による昭和38年の師友協会全国青年研修大会での講義の採録をまとめた本に脚注を加えたもの。
特に青年に対して、いかに生きるべきかを先哲の例を引きながら熱く語っている。
志を持ち、艱難にこそ自分を磨き、師友と交わる。
ついさぼったり、自分に甘くなったりも許しながら、人物を修める気持ちは持ち続けたいと感じた。
19-18 -
僕も自分なりには、一燈照隅となれるように心掛けて勉強している。
でも、年齢的に少し遅すぎた。
今の若い人たちに、本当の大成となる勉強をして欲しいと強く思う。