【Amazon.co.jp 限定】希林さんといっしょに。(ポストカード付)

  • スイッチパブリッシング
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884184711

感想・レビュー・書評

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  • 樹木希林が亡くなってから、彼女に関する書籍が雨後の筍にようにたくさん出版されたけど、その中でもこの本は抜きん出てると思う。
    そうか、是枝監督は樹木希林の中に母を感じていたんだね。
    親孝行らしいことをせず、亡くなってしまった母に、たまに食事にいって話したり、カンヌの赤カーペットを一緒に歩いたりすることで擬似親孝行をさせてもらっていたのかもしれないとあったように。
    興味深かったのは、私の好きな向田邦子と久世光彦、両氏の話しがいいっぱい出てきたこと。
    樹木希林と久世さんが(久世さんが新人の女優と不倫したことが原因で)絶縁状態が長く続いたってことは知らなかったな。
    ”寺内貫太郎”はドラマ史に残る名作だと思う。
    ”歩いても歩いても”ももう一度観たくなった。

  • 弔辞も収録

  • 希林さんと是枝監督、お2人の関係性が素敵だなと感じました。

    お2人が出会ってから、希林さんが亡くなるまでの時間が、希林さんが歩んでこられた役者人生の時間が、宝物のように響いてきて。

    是枝監督の誠実さ、お人柄のあたたかさを通して語られる希林さんは、より魅力を増して伝わってくるように感じられました。

  • 作品全体を見て、脚本に足りないと直感的に感じたことをアドリブで加える樹木希林の才能をちゃんと見抜いた是枝監督の人を見る目と、だからこそ監督に信頼を置く樹木。そうしたアドリブを嫌う山田太一や小津との話も興味深かった。他の俳優への率直な評価や好悪なども、是枝監督の汲み取りや補足もあってゴシップに陥ることなく、樹木の信条や芸論を知るよすがになっている。とても読み応えのある一冊だった。

  • 是枝さん(映画監督)・樹木希林さんの映画に対する思いや裏話などが見れ、興味深かったです。
    熱意を持って映画に取り組んできた同志だからできる話なんだろうなと。
    本書は弔辞も掲載しており
    「こんな弔辞を読まれるような人になりたい」
    「こんな弔辞を読まれるほどの同志・戦友がいたら素晴らしいだろう」と感じました。

  • 是枝監督の映像作品が好きで なかでも樹木さんの出演作品は印象深く その二人の対談とあってワクワクした

    作品の内容にふれている部分は納得のいくものであったり あらためて感じられるものであったり また映画を見返したくなった

    「作品の中で、どうちゃんと生きているか、生活しているかというのが本当に大事。」 

    「役者と監督、双方でそれができた数が多いほど、いい映画になっていくんじゃないかな。。」

    「樹木さんは映画の中に生き続ける」

    樹木さんの弔辞を是枝監督が書かれ それを橋爪功さんが代読するのも出来すぎていて 何度読んでも泣けてきます。。

  • 【最終レビュー】

    予約著書・約、5ヶ月待ち:図書館貸出。

    昨年、映画館鑑賞した日仏合作映画『真実』の公開時に発刊された

    お二方の対談集…

    こうした流れに沿う形での

    +α的著書といってもいい。

    既読していた

    *映画を撮りながら考えたこと(19.9.21)

    https://booklog.jp/users/sapphire913/archives/1/4903908763

    *こんな雨の日に 映画「真実(日仏合作映画)」をめぐるいくつかのこと(19.12.18)

    https://booklog.jp/users/sapphire913/archives/1/4163911014

    今の私にとっては

    『母体となっている監督兼恩師』といっても過言ではない。

    だからこそ

    1月、映画『パラサイト・半地下の家族(韓国映画 ポン・ジュノ監督)』を映画館鑑賞できたのだから…

    個人的には《是枝監督著三部作・最終章》といった位置付け。

    数多くの映像作品に携わってきた

    経験豊富なお二方…だからこその

    既存メディア・ネットでは、決して触れられることはない

    『ほんの一瞬の、機微な場面』『ささやかながらな場面の数々』

    有意義かつ、長年の時の経過を通して、ひとつ、ふたつと、蓄積されてきた

    [多面的視点を介しての『世界観を俯瞰するかのような「深淵な観察眼の秀逸さ」』]

    [著書限定のみ『国内外、あらゆる現場にて見聞した「ここだけのシークレットトーク」』]

    自然体に、枝葉末節的で、至って、シンプル、堅苦しくなく、雑談スタイルでの様相で。

    その他

    『映画監督、脚本家、共演者、ベテラン俳優・女優の方々の本来の真の姿、ドラマ・映画作品の裏話の数々、等々…』

    『見識に長けた素養力も』垣間見られたりと

    見てないようで、本質的に、周囲の空気感を、しっかり、吟味するかのように汲み取っている

    [お二方の、際立った、感受性の高さ]

    肝が据わっている、こういった方をいうのだなと、改めて、感じ入るものがありました。

    『是枝監督の独特の匂いを醸し出す「直筆絵コンテ」』

    楽しい空気の中に隠された

    緻密かつ丁寧さ=監督の人となりも窺い知れたり…

    新たな発見の数々を、存分に見聞しているかのような心地でした。

    今後、是枝監督が、これらの経験で培ってきたものを

    どのように、新たな形で昇華させていくのか…

    今のこの世代になったからこそ、程よく、見守っていきたいですし、次作も楽しみに待ちたいと思わずにはいられません。

    ラスト、ネタバレにならない程度、印象に残るキーワードを記載しながら

    是枝裕和監督著・三部作…これにて、完結です。

    *光と影の『按配』

    *何もしてないようで、ちゃんと感じてやっている

    *存在の『必然性』

    *どう、絵の具のカラーになれば、絵がより、引き立っていくか。

    *ちょっとしたところで、変える!

    *何ができるか、できないか…に対して厳しい!

    *何でもない、日常描写の『必然性・難しさ』

    是枝裕和監督と希林さんの

    12年間の旅路

    私自身においても

    [映画:歩いても、歩いても]

    阿部寛さん主演を介して、是枝監督との出会いから、同じく、12年…

    不思議に、偶然にも一致している。

    このご縁を、今後も、こうして生きている限り、大事にしていこうと思う…

  • 樹木希林さんの役者としての生き様を、数々の映画を共に撮ってきた是枝監督との対話から浮かび上がらせる。是枝監督の優しく気取りや気負いのない素直な問いかけに、常にユーモアと矜恃と厳しさを持って応える希林さん。
    希林さんが亡くなって雨後の筍よろしく沢山の樹木希林本が出たけれど、この本は2人の対話だけというシンプルな作りで、樹木希林さんを再び私達の前に立たせてくれた。


    是枝作品が好きなこともあり、高めの評価となりました。

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著者プロフィール

著者)是枝裕和 Hirokazu KORE-EDA
映画監督。1962 年東京生まれ。87 年早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオン に参加し、主にドキュメンタリー番組を演出。14 年に独立し、制作者集団「分福」を立ち 上げる。主な監督作品に、『誰も知らない』(04/カンヌ国際映画祭最優秀男優賞)、『そ して父になる』(13/カンヌ国際映画祭審査員賞)、『万引き家族』(18/カンヌ国際映画 祭パルムドール、第 91 回アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)、『真実』(19/ヴェネ チア国際映画祭オープニング作品)。次回作では、主演にソン・ガンホ、カン・ドンウォ ン、ぺ・ドゥナを迎えて韓国映画『ブローカー(仮)』を 21 年撮影予定。

「2020年 『真実 La Vérité シナリオ対訳 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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