原宿百景 (SWITCH LIBRARY)

著者 :
  • スイッチパブリッシング
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本棚登録 : 151
感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784884182946

作品紹介・あらすじ

33/100景、十代の時間を綴ったエッセイ11篇、友人達との対談17篇。

感想・レビュー・書評

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  • 2010年の本だから、それより後に出た「黄色いマンション 黒い猫」とかぶるお話もあったけど、
    この本は写真が多くて、あとキョンキョンとゆかりのある人たちとの対談も多くて読み応えあり。

    私から見たら、アイドルだったキョンキョンだけど、
    凄く忙しい毎日だったろうに、とっても素敵な人間関係も築いてて、やっぱり彼女は凄い!と思いました。
    仕事もプライベートもおしゃれな人でした。

  • キョンキョンは誰もが認める、紛れもない80~90年代のトップアイドル。
    くりっとした大きな目、きゅっと尖った可愛いあご、小さな顔、囁くような歌声。
    ただ画一化されたアイドルという枠にはまらず、なんだかいいな、おしゃれだなと目が離せない存在でもあり。

    ご両親のことや昔の友達、芸能界に入る前後のこと。
    自身で描いた文章から、その時代の空気感まで伝わってくる。
    住む世界はまるっきり違うのに、同い年である私にとって
    どこか懐かしいような、不思議と共感できるそんな感じ。

    プロデュースした方もブレーンもきっとあの時代の最先端、
    この本で原宿を語る方々も、かつてananなどで見覚えのある、
    まさに時代を創ってきた方ばかり。
    過去を賛美するだけでなく、年下の世代に伝えたいとする姿勢にオトナを感じた。

    かっこいいオトナの女性になったキョンキョン。
    彼女が素敵に年齢を重ねていく姿を見て行けるのは嬉しいし、
    同年代にもパワーが湧いてくるというものです。
    そんな意味でやっぱり私にとって永遠のアイドルだと
    この本を読んで改めて。 (Y)

  • 諦観の女(ていかん の ひと) 「小泉今日子 原宿百景」

    諦観(てい-かん)
    〔名〕(スル)
    1 本質をはっきりと見きわめること。諦視。
    2 あきらめ、悟って超然とすること。
    -大辞泉より-

    「仕事なんて辞めたいぐらいが丁度いいんですよ。
    だって、大好きで仕方がないものに失望するよりは…
    それに、仕事なんてそんなに大したものじゃないんですよ」

    正月三が日の最終日。
    タレントのYOUと女装のコメンテーター、マツコ・デラックスと
    箱根温泉を旅するという番組で、小泉今日子はそうつぶやいた。

    そこにいた誰もが─ブラウン管の中も外も─、一瞬ぎょっとしたと思う。
    アイドルとして一時代を築いた人、そして40代半ばでまだ十分に
    若く美しい女性の語り口としては、あまりにも淡々としていたから。

    尼さんみたいな女(ひと)だな

    と、思った。

    高級旅館の瀟洒なダイニングルームで、ほどよく酔ってはしゃぐ2人を
    よそにもくもくと料理を口に運び、問われたことに言葉を選びながら
    答える。
    浴衣姿の彼女はたっぷりのお湯でゆがいたように、清浄だった。

    髪を刈り上げ、キョンキョンと呼ばれ、「なんてたってアイドル」と歌った
    彼女と、今の彼女は明らかに違う。

    20数年の間に、何があったんだろう?
    ぐっと引きこまれ、本書を手に取った。

    本書は「小泉今日子 原宿百景」と題されたフォトエッセイ。
    33個の原宿の風景とそこにまつわるエッセイおよび対談から成る。

    自然光の中で撮影された小泉今日子は、いつも静かに微笑んでいる。
    そして、小泉今日子によって書かれたエッセイは、どれも不思議な暗さと
    明るさに満ちている。

    原宿という町を通して、彼女のこれまでが描き出される。
    そこには、はげしい感情のようなものはない。

    父親の会社の倒産と、家族解散。
    普通の女の子が芸能界に入り、アイドルという商品になっていくこと。
    空を飛んだ後輩のこと。
    両目を失った黒猫のこと…

    引き返せない人生の変化の中で、起こる出来事をありのままに
    受け止める事を自らに課してきたひとなのかもしれない。

    嘆きや後悔ではなく、ただありのままに見つめ、受け入れる事が、
    人として生きていくための知恵だったのかもしれない。


    何かを諦めたとき、静かな境地に達することがある。
    それを希望ということもある。


    「原宿百景」の中の「キョンキョン」の目は、何もかも見通すように、静かにそして澄んでいる。

  • キョンキョンって、ほんと変わらないな。

    ご両親は、離婚されてたんですね。

    エッセイでは、クールなところも、
    心温まるところもあって、心地よいですね。

    がんばってほしいですね。


  • 変わっていく私と、変わらない私。原宿はいつも私を見ていてくれる-。小泉今日子がナビゲートする原宿の33の風景。エッセイ11篇、対談17篇も収録。『SWITCH』連載を加筆訂正し再構成。折り込み地図付き。

    図書館で借りたけど2類か・・・。290 地理・地誌・紀行だそうです。

  • 2016/05/03 読了

  • キョンキョンの文章はやっぱりうまいしおもしろい。飾らずに自分の心に正直にシンプルに生きている印象を受ける。なんかステキなんだよね、キョンキョン。キョンキョンみたいな大人の女性がこれからの私の人生のお手本です。

  • 最近ではNHKテレビ小説『あまちゃん』の天野春子役が鮮烈であった。直情径行な娘あきのさらに上を行く直球派の春子は、過激に自分を押し通す存在として描かれていた。『あまちゃん』の脚本家は1970年生まれの宮藤官九郎だから、その時代のこねたがたくさんちりばめられていて、それが妙に心をくすぐるというところもあった。

    と、ここは『あまちゃん』のことを語るところではない・・・。

    華々しく、若さが売りのアイドルから次のステップに進むのは難しい。そのステップが上手くいかないために芸能界を去っていった人は数多い。また、アイドル時代にすべての運を使い果たしてしまったかの如く、その後は“あの人は今”的な存在になってしまう人もいる。
    そういった難しい局面を乗り越えて、現在もなお輝いている“アイドル”こそ、小泉今日子だ。本書は、アイドル時代を過ぎたあと、自分の現在地を確かめ、そして新しい自分自身に進んでいこうとする姿。エッセイストとしても評価が高い小泉今日子の素の部分が良く現れています。小泉今日子ファンの方はもちろんのこと、女性の方にも読んでほしい一冊です。


    『日々是表参道』内のレビューはこちらから
    http://omotesando.iinaa.net/know/koizumi.html

  • 雑誌に連載された、
    キョンキョンのエッセイと対談と写真集
    対談を読むのは少し苦手なので
    流し読みだったけど、
    対談相手が面白い
    和田誠さん、安西水丸さん、etc…
    なんといっても、
    キョンキョンのエッセイがとても好き
    原宿にまつわる若い時のことを
    飾り気がなく、素直でサバサバして
    それでいて、優しくあたたかいエッセイ
    写真は、もちろんカッコ良くかわいい
    相変わらずのキョンキョンでした

  • 原宿。渋谷。インタビュー。コラム。きょんきょん、かわいい。

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著者プロフィール

【小泉 今日子】
神奈川県生まれ。1982年『私の16才』で芸能界デビュー。以降、歌手・俳優として、舞台や映画・テレビなど幅広く活躍。2015年より代表を務める「株式会社明後日」では、プロデューサーとして舞台制作も手掛ける。文筆家としても定評があり、著書に『黄色いマンション 黒い猫』(スイッチ・パブリッシング/第33回講談社エッセイ賞)、『小泉今日子書評集』(中央公論新社)など多数。

「2023年 『ホントのコイズミさん WANDERING』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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