大鮃(おひょう)

著者 :
  • 三五館
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本棚登録 : 105
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883206827

作品紹介・あらすじ

父性を求め、最北の海に出会う老人と青年、奇跡の一日。

感想・レビュー・書評

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  • 2023/12/7
    ありがとう。

  • 「ティングルの入江」ほどの感動を得られなかったのは、作者の視点がいささか老成し過ぎな気が。

  • 個人的に、老人と海に似ていると思った。

  • 父のルーツを探りに父の故郷へ旅をする主人公。
    ゲームばかりの人生だった主人公が、旅の中で現実世界に触れ、自分を形成する成長物語。

  • 人生の神話、旅の途中で人(案内人)と怪物(大鮃)に巡り逢い『魂』の死と再生の体験により人生を取り戻す物語。
    多かれ少なかれ、人はある時期『困難』を乗り越え成長する。そのメタファーである。

  • 幼い頃に父親を亡くし、父性を見失った若者。父親の生まれ故郷であるオークニーへの旅で彼は果たして見失ったものを見つけるのだろうか。
    よくある自分探しものかもしれないが、読んでいるこちら側にも問いかけられているようだ。父という存在はかくも偉大なものなのか。そして垣間見た「神」ともいうべき巨大な大鮃。戦いは固唾を飲む迫力だ。
    何をきっかけにこの本を読もうと思ったのか覚えていないが、おそらく作者藤原氏の写真を見たのがきっかけだろう。
    それにしても、最初のゲーム依存の話、古い船で冒険的な釣りでかける、案内人は老人、という畳み掛けで、読書と同時進行していた「ドラクエⅧ」とイメージ被りすぎて困った。ドラクエは一時中断してこちらに専念することにした。読了したのでようやくドラクエに戻れる。

  • しっとりとした、ちょっと重みを感じるような読後感を残してくれます。

  • ヘミングウェイ「老人と海」での
    自然界の中で生きている人間、

    開高健「オーパ」シリーズでの
    フィッシングとは人生である、

    その両方の感動を
    味わえる一冊です。

  • ゲーム依存症の主人公が,亡くなった父親の故郷オークニーに父性を求めて旅する.案内人のマークと触れ合ううちに一つずつ癒されていく,奇跡の出会いと美しく荒々しい自然,最後の大鮃釣りは圧巻だ.自然描写が素晴らしく,旅行したくなった.

  • 厳しい自然の中で、素朴に生きる人々の力強さや、生命力を感じました。それは現代の便利さの中で生きる私達とは全く逆で「老いる」という事も自然のなりゆき。美しい自然も眼に浮かぶようです。そこに現れるグレートハリバットは本当に神の化身のよう。主人公のように私も何か見つけた気がしました。

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著者プロフィール

1944年福岡県生まれ。『印度放浪』『全東洋街道』『東京漂流』『メメント・モリ』『黄泉の犬』『日本浄土』『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』『死ぬな生きろ』『書行無常』『なみだふるはな』など。

「2022年 『若き日に薔薇を摘め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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