精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術

著者 :
  • あさ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866672731

作品紹介・あらすじ

病気がなかなか治らない人、治りやすい人では何が違うのか?累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝え続けている精神科医の視点から、病気がなかなか治らない人の共通点、今日からできる治るための心の持ち方・思考、習慣を紹介。また、支える家族がすべきことにも言及。病気は、治るのです。

感想・レビュー・書評

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  • ☆病気は「受け容れる」と快復していく。

    病気を受け容れ、病気の事をポジティブに捉えるようにする、その為には時間もかかるが、努力も必要である。が、病気を否認して病気と闘おうとしない事である。

    朝散歩をして一日のリズムを整えると良いそうです。

    病気を受容すると次第に感謝の気持ちが湧いてくる。
    他の人に対して、積極的に挨拶を交わしたり、「ありがとう」の言葉を口にするようになる。
    そして感謝の気持ちで病気は治る。

    「否認」→「受容」→「感謝」 のステップで病気は快復する。


    ☆それは何故か?

    病気と闘おうとすると、ストレスホルモンである、コルチゾールが分泌されて、睡眠の質を低下させるからである。良質な睡眠が病気の快復の為の重要な要素である。

    朝散歩をするとセロトニンが活性化されて、夜の眠気も出やすくなる。
    セロトニンは病気を受容し易くもさせる。

    病気を受容できると、病気から逃げる事も闘う事もなくなり、自然とポジティブな考え方になる。

    そして、感謝の気持ちが湧いてくると、エンドルフィンとオキシトシンと言う脳内物質が分泌されて、病気は快復する。
    エンドルフィンは心も身体も癒してくれる。
    オキシトシンは「不安」を取り除き、「安心」を
    もたらしてくれる。ストレスから身体を守る「癒しのホルモン」である。

    人から感謝されると、エンドルフィンやオキシトシンはさらに分泌される。
    だから、他者に貢献できるようになると最も望ましい状態だ。

    ☆感想の終わりに。

    病気の快復は、

    病気を受容するとポジティブな考え方になる。→ポジティブな考え方になると、更に病気を受容できる。→そして、人に感謝の気持ちが湧いてくる。すると癒しの脳内物質が分泌される。→より人に感謝したくなる。すると他者に貢献したくなる。→病気は治る。

    と言う循環構造になっている。

    結局のところは人間の本質的なニーズを満たす事だと思います。

    私は、子供の頃に不幸な境遇で精神疾患を患ったが、現在は恵まれていて、人に感謝できる環境にあって感謝したい。

  • 《『闘病』はNGワード》
    病気
    医者
    自分

    完治
    これらと闘うことでストレスを感じ、
    アドレナリンとコルチゾールが分泌される。
    さらに夜に交感神経が優位になる。
    そうすると病気が悪化するのである。

    「病気」は受け入れる。
    「医者」とは協力関係を作る、味方にする。
    「自分」を認める。
    「薬」を信じて服用することで、より薬効を得る。
    「完治」ではなく「寛解」、病気前の自分ではなく、アップデートした自分になる。

    《『悪口』を言い続ける人は治らない》
    『悪口』は病気を悪化させるだけではなく、
    そもそも病気の原因となる。
    他人を責める言葉を大脳辺縁系は「自分を責めている」と受け取る。他人を責めようが自分を責めようが、同様に脳にダメージを与えるのだ。
    ダメージを与え続ければ認知症のリスクが3倍になる。
    悪口を続けていれば他人に好かれないのだから「孤独」になる。人との繋がりが無くなれば、身体的にも精神的にも悪影響だ。病気を発症し悪化させることは誰もが想像つくのではないか。では悪口をどうすれば良いか?

    《『感謝』で病気は良くなる》
    先ずは「挨拶」だ。挨拶ができていない人は病んでいると見て良いのではないか?
    次に「ありがとう」だ。1日3回ありがとうと口にすることから始める。ありがとうに溢れる環境が良い。
    さらにボランティアなどの「他者貢献」が精神的な健康に劇的な効果があるばかりではなく、身体的な健康にも繋がる。

    この本は精神的に不調な人にぜひ読んでもらいたい。ただそのような人達に本を読む余裕がないかもしれない。
    私は精神障害者支援の現場で、今日より良い明日にするために何をすれば良いかという視点でこの本を読んだ。多くの生きづらさを抱えている人に伝えていく。

  • 感謝

  •  2021年4月刊。2016年刊行の『頑張らなければ、病気は治る』に大幅な加筆・修正の上、改題した本。
     現役精神科医が、最新の論文・データなどから、病気になった時の心構えを説く。”「病気と闘おう」と一生懸命になる程、かえって病気の回復が遠くなる”という逆説的な命題が、冒頭で示され、「それは何故か?」「ではどうすれば良いのか?」が解説される。
     病気が良くなる為の方法として、筆者は「医者にかかり始めたら、3回はそのまま通おう(→1回だけでは医者の善し悪しは分からない)」「人の悪口は言わない(→一時的にスッキリはするが、実は心身に有害)」「人に感謝しよう」「日記を書こう」「病気を受け入れよう」などの具体的な行動を挙げる。こう書くと、スピリチュアル関連の胡散臭い本に思われるかもしれないが、説明は論理的であり、筋道は通っているように思う。「病は気から」という言葉があるが、心構えを整えるだけで、病気の治癒が早まるのなら、試しにやってみても損はないのでは?

  • 心がけ一つで脳内物質の分泌が起こり、病気を快癒、改善に導く。病んだ時にはこの本を思い出したい。

  • 今までに色々な病状回復に向けた本を読んできたが
    自分一人で改善するために色々なことをに取り組んでいたが、それ自体が治療には繋がらないと言うことを初めて教えてもらった本でした。

    そして100%の回復を目指すことが難しいのにそこを目指すので、届かない目標を作ってしまい、それ自体がストレスの元となってしまっているとうことを教えてもらえた、大きなきっかけとなる本でしたですか

    今後も定期的に見直していきたいと思ったほんですた、

  • 否認→受容→感謝

    今の自分を認めるところからはじめて、あまり病気に囚われすぎずにいたい。
    感謝ができるように。

  • 病気になりやすい人、なりにくい人の違いがよく理解できた。
    また、治りやすい人とそうでない人の違いも然り。

    私は長年「非定型歯痛」という痛みの病気を抱えている為、本の内容を、より、自分に落とし込むことができました。

    また、認知症の父とその介護をしている母に重ね合わせながら考えさせられる部分も多くあった。

    オーディブルでの耳読だったが、紙の書籍で再読する予定。

  • 笑顔は様々な効果をもたらす。
    常に笑顔を心がけよう。

  • 治療目線で見ても非常に参考になりました!ありがとうございました!

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著者プロフィール

1965年、札幌市生まれ。累計56万ヒット突破の人気Webサイト「札幌激辛カレー批評」(http://www.kabasawa.jp/)主宰者。2003年7月に著書『とっておき北海道 カレー50』
(アドネット刊)を刊行するなど、スープカレーをメインにカレー店の動向を精力的に追い
続けている。また、スター・ウォーズ研究家としても知られ、スター・ウォーズ研究のWeb
サイト「ホス・プレス」を運営。著書に「スター・ウォーズ新三部作完全解読本」(三一書房)、
「スター・ウォーズ完全基礎講座エピソードⅠ篇」(扶桑社、共著)などがある。

「2004年 『北海道スープカレー読本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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