PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

  • 文響社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866511139

作品紹介・あらすじ

ジョブズが自腹で支えていた赤字時代、『トイ・ストーリー』のメガヒット、株式公開、ディズニーによる買収……。
小さなクリエイティブ集団をディズニーに並ぶ一大アニメーションスタジオに育てあげたファイナンス戦略!

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感想・レビュー・書評

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  • ピクサーの元CFOによる上場からディズニーへの米客までのストーリー。
    ふつーうにメチャメチャ面白いノンフィクションです。

    ※ピクサー流 創造するちから
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4478016380#comment

    ピクサーがまだ一本も映画を生み出せていないとき、
    株主であるスティーブ・ジョブズのポケットマネーを
    じゃぶじゃぶ消費するだけだったときに雇われた著者が
    社内の創造性とスティーブの上場したい(もう一度、成功したい)という
    夢の間に挟まれ、奮闘するストーリーです。
    仕事をしていたら、誰もがこんな感じで
    間に挟まれてしまうことって何度もあると思うのですが、
    まさに著者が高滑油的な立場に立って、
    ピクサーを成功に導きます。

    「ピクサー流 創造するちから」も
    ピクサーのイノベーションの秘密が分かって面白いのですが、
    個人的にはこっちの方がさらに面白かったです。

    ピクサーのやり取りは、他にもスティーブ・ジョブズの伝記や
    ディズニーCEOの本にも少し載っていた記憶があって、
    それぞれの視点から見たピクサーが楽しめるので、
    お勧めです。

    ※スティーブ・ジョブズ 1・2
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4062816148#comment
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4062816156#comment

    ※ディズニーCEOが実践する10の原則
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/415209933X#comment

  • 財務のローレンス氏がジョブズに引き抜かれて映画参入前のピクサーにジョインし、IPOとヒット作の連発、さらにDisneyからの大型買収を成功させた(小が大を飲み込んだ!と称された)までのヒストリー。

    彼がPIXARを去って後に以下の気づきを得るところ(95%辺り)が印象的だ。
    それは、PIXERの成功の鍵が「中道」のバランスを保ち続けたことにあったという気づき。

    クリエイティブな才能と環境は彼がジョインした当時から整っていたが、財務やビジネスモデルなどの現実と向き合うための責任やスキル、努力、経験が足りていなかった。

    中道とは「秩序と自由の舞であり、官僚主義と精神の舞、効率と芸術の舞である」と筆者は記す。

    これはかつて「商品」に偏重してユーザーと社員をないがしろにしてAppleから追い出されたジョブズが「復帰後の快進撃で魅せた見事な舞」に重なる。

  • お金があるから企業が伸びる訳ではない。
    優秀な社員がいるから組織が栄える訳ではない。
    カリスマリーダーだけで組織を引っ張れるものではない。
    技術力のあるスタッフだけでは組織は世の中に受け入れられない。
    自分自身を評価するタイミングと他者から評価されるタイミングは一致するとは限らない。
    ピクサーだってそう、アップルだってそう、スティーブ・ジョブズだってそう。
    ほんの僅かな期間のチャンスを勝ち取ったからこそ今の栄光がある。

    私は、本田宗一郎のパートナーである藤沢武夫が好きなので、
    スティーブ・ジョブズのパートナーになったローレンス・レビーにハマるのは至極当然なのかもしれません。

    優秀なリーダーには必ず、無二のサブリーダーが存在する好例をまた見せつけられた良著でした。

  • いまの素晴らしい地位を確立しているピクサーでさえ、大きなリスクテイクと努力によって築かれてきたのだと、とても感銘を受けた。

    技術畑でどちらかもいうとモノを作る側の人間からすると、外部から来てCFOという微妙な立場の中で何ができるのだ、という思いが最初に抱いたものだった。しかし著者は難しい立場の中で製作者に寄り添い、投資家とのバランスを取りながら、しかもおそらく人間味あふれるコミニュケーションで内側の人間として会社を支える存在になっていった。

    様々なリスクの中で、結局は素晴らしい作品が出来たから良かったものの、そうではないかもしれないという状況で、制作チームを信頼して突き進んでいった直感力が素晴らしい。これが凄腕経営者の手腕なのか、シリコンバレー流なのか、私の感覚からは、制作側にこれほどまで信頼を置いて権限移譲したということが驚きだった。

    映画制作という特殊な環境ではあるが、クリエイティブな業務に対して、組織運営・資本制作などの面で様々な示唆が得られた一冊。

  • 世界初のコンピュータアニメーション映画を公開し、その制作会社ピクサーを世界的企業に導くまでのストーリーの全貌を知ることができた。トイストーリーがもう一度観たくなった。

  • クリエイティブのマネジメント、リーダーシップ。それを信じることができるか?

    • りまのさん
      クリエイターじゃないんですね。♪
      クリエイターじゃないんですね。♪
      2020/08/07
  • PIXARがどのような困難の中
    トイストーリーを生み出したかのストーリーが書いてあって面白かった

  • ピクサーの知られざる苦節や成功までの道のり、スティーブジョブスの(私はよく知らなかった)人となりみたいなところがつぶさに語られていて、まるで追体験してるみたい。
    夢みたいな実話なので読み物として純粋に面白い。ぜひです。

  • めちゃくちゃ良かった
    いい奴しか出てこない物語は最高。
    仮に本当のスティーブ・ジョブズはこんな風じゃないと言われても、こんな顔もあったことを知れたのが嬉しい。
    初めてビジネス書的なジャンルで泣いた。

  • 情熱と執念と技術と経営の中道により成功。

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著者プロフィール

ロンドン生まれ。インディアナ大学卒、ハーバード・ロースクール修了。
シリコンバレーの弁護士から会社経営に転じたあと、1994年、スティーブ・ジョブズ自身から声をかけられ、ピクサー・アニメーション・スタジオの最高財務責任者兼社長室メンバーに転進。ピクサーでは事業戦略の策定とIPOの実現を担当し、赤字のグラフィックス会社だったピクサーを数十億ドル規模のエンターテイメントスタジオへと変身させた。のちにピクサーの取締役にも就任している。
その後、会社員生活に終止符を打ち、東洋哲学と瞑想を学ぶとともに、それが現代社会とどう関係するのかを追求する生活に入った。いまは、このテーマについて文章を書いたり教えたりしている。また、そのために、ジュニパー基金(www.juniperpath.org)を立ちあげ、創設者のひとりとして積極的に活動を展開している。
カリフォルニア州パロアルト在住。いまは妻のヒラリーとふたり暮らしである。

「2019年 『PIXAR <ピクサー>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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