鎌倉北条氏の女性たち

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  • 教育評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784866240619

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  • 鎌倉時代の北条氏に生まれた女性とその血脈にある女性。
    そして、北条家に嫁いだ女性。
    激動の時代の中での、17人の生き様を語る。
    鎌倉北条氏の女性たちー総論
    一 北条雅子  二 北条時子  三 阿波局
    四 時政の六女  五 時政の八女  六 大姫  七 牧の方
    八 姫の前  九 矢部尼  十 竹御所  十一 竹殿
    十二 松下禅尼  十三 檜皮姫  十四 葛西殿  
    十五 堀内殿  十六 大方殿  十七 赤橋登子
    文中に適宜略系図、略年表。参考文献有り。
    そもそも史料が少ない、鎌倉時代。
    おおよその生涯が分かるのは、北条政子と赤橋登子くらい。
    『徒然草』に残された松下禅尼や、東慶寺建立に関わりが
    あったと伝わる堀内殿のように、残る名前もある。
    多くは、名前が不明。誕生日も享年も未詳の女性たち。
    政子の名も後鳥羽上皇から従三位の官位を与えられた時に
    作ったそうで、それ以前の名前は不明。
    だが、歴史の中に僅かでも存在が示される女性たち。
    見えてくるのは、家長の命令は絶対であり、実家の思惑で
    結婚・離婚・再婚に。そして死は近しい場所にあったこと。
    嫁いだ相手が、子が殺される悲劇の多さ。翻弄される運命。
    反面、後家=家長として強く生きる女性もいた。
    時政死後は、京の娘の家で幸せに過ごしたらしい、牧の方の姿も。
    彼女たちの行動その他、心情も、著者の推測の域を出ないけれど、
    彼女たちの巻き込まれた事件や乱の記述は、何とも血腥い。

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著者プロフィール

1942年、東京都に生まれる。1977年、東京教育大学大学院日本史学専攻博士課程修了。現在、筑波大学名誉教授、真宗文化センター所長、真宗東国研究所長、文学博士 ※2020年10月現在
【主要著書】『親鸞と浄土真宗』(吉川弘文館、2003年)、『わが心の歎異抄』(東本願寺出版部、2007年)、『親鸞と東国』(吉川弘文館、2013年)、『親鸞と歎異抄』(吉川弘文館、2015年)

「2020年 『仏都鎌倉の一五〇年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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