- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865781175
作品紹介・あらすじ
日本の生物物理学の創設・開拓・牽引者、大沢文夫のエッセンス!
単細胞生物ゾウリムシの運動を観察すると、外からの刺激なしで方向転換するなど、“ゆらぎ”を内部にもつ生き物のあり方が見えてくる。これは外部の“仲間”との関係でも変化し、「仲間がいるから自発性が大きい」としか表現できないように見える。ゾウリムシからヒトまで、“自発性”のあり方に段階はあっても、断絶はない。“心”もまた同じである。
感想・レビュー・書評
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ゾウリムシ研究者。物としての生物と生き物としての生物のはざまを描いた本(といっても実験の説明多め)
アマゾンのブックレビューより→「機械とは違う、「生きている」という「状態」とは何か? 「生きものらしさ」の出発点“自発性"への問いから、「生きもの」の本質にやわらかく迫る」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
生命物理学の入門かと思ったら、生命物理学の始まった頃のエピソードを、わずかに入れながらの、エッセイ的講演録といった感じ。藤原書店という出版社を初めて聞いたが知人いわく有名なとこらしいが出してる本が全体的にゆるふわな感じだ。全体性、ホリスティック、現代に失われたもの、みたいな、キーワードな感じの本が多い。南方熊楠とか石牟礼道子の本を出してるというとイメージしやすいか。
アナール学派の本もいろいろ出してるらしい。
で、本の内容は、やはりゆるふわや「生命とは」といったところ。実験のグラフなどもちょいちょい挟まれてはいるものの、松岡正剛が書いたのかというくらいの雑な論理展開だった。
ファラデー、ファインマン、中谷宇吉郎やシュレディンガーのような本を少し期待していたが、残念ながら生命とは自発性だ、みたいなゆるふわ議論を情緒たっぷりに語ってみたという程度の本だった。残念。