「亡命」の音楽文化誌

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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865591828

作品紹介・あらすじ

音楽家の「祖国」はどこにあるのか?──

政治的亡命(ラフマニノフ)、
精神的亡命(ショスタコーヴィチ)、
祖国の喪失(ショパン)、
幸福な転身(コルンゴルト)……

歴史の荒波に翻弄された音楽家たちの闘いを描く!

亡命とは楽園からの追放なのか、それとも楽園への逃亡なのか──

ラ・フォル・ジュルネ音楽祭 日仏共通オフィシャルブック

感想・レビュー・書評

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  • 2019/06/17 読み終わった。
    ヘンデルにはじまり、ショパン、ワーグナー、ショスタコーヴィチ、プロコフィエフ、ストラヴィンスキーまで。祖国を離れる理由は人それぞれ、祖国に対する思いも人それぞれ。
    シルクレットの創世記組曲のくだりが面白かった。コラボ企画でトンデモ曲が誕生した話。
    プロコフィエフ の奥さんかわいそう。

  • 音楽家たちが作り出す音楽は、彼らの才能や教育だけでなく、社会環境にも多大な影響を受けるのだな、当たり前だけど。この本は音楽理論にももちろん言及しているけれど、より時代背景や音楽家たちが地震ではどうにもできなかった外部要因に焦点を当てていて面白い。

  • ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2018「モンド・ヌーヴォー 新しい世界へ」公式サイト
    https://www.lfj.jp/lfj_2018/

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    音楽家の「祖国」はどこにあるのか?──
    歴史の荒波に翻弄された音楽家たちの闘いを描く!

    楽園からの追放か、
    それとも、
    楽園への逃亡か──

    政治的亡命(ラフマニノフ)、
    精神的亡命(ショスタコーヴィチ)、
    祖国の喪失(ショパン)、
    幸福な転身(コルンゴルト)……

    音楽に秘められた社会的背景を、
    圧倒的な博識と洞察力で読み解く!
    歴史の荒波に翻弄された音楽家たちは、
    いかにして「新しい世界」をめざしたのか──

    「亡命を経験した作曲家たちの音楽には、ノスタルジーとともに、「新しい世界」と出会う欲求や希望を感じとることができます。それは今日を生きる私たちにとっても、このうえなく重要な意味を持つのではないでしょうか」
    ──ルネ・マルタン(ラ・フォル・ジュルネ音楽祭 アーティスティック・ディレクター)
    https://artespublishing.com/shop/books/86559-182-8/

  • 【新着図書ピックアップ!】覚えている方はいらっしゃるでしょうか?以前、私たちはテレジン収容所の子供たちの詩と絵(埼玉平和資料館より借用するパネル)をオスマー図書館地階展示スペースに展示し、本館でも「テレジン収容所の子どもたち~ホロコースト関連図書」という企画展示を行いました。
    その「テレジン収容所」で捕虜となっていた作曲家ハンス・クラーサら多くのユダヤ系作曲家を、ナチスがテレジーンを快適な保養地とするプロパガンダ映画のために利用したと、この本には書かれています。
    ラ・フォル・ジュルネ音楽祭の公式ガイドブックであるこの本が、ヨーロッパ史について、移民について、国際平和について音楽を通して考えるキッカケとなれば、すばらしいと思います。
    [New Book!] This title is a translation of an official book of "La Folle Journee Tokyo 2018". Etienne Barillier, the author, mentioned this "récit" by a novelist.

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著者プロフィール

1947年、スイスのフランス語圏ヴォー州に生まれる。アルベール・カミュの研究で文学博士号取得。小説家、随筆家、ジャーナリスト、翻訳家として多彩な活動を展開。
『アルバン・ベルク』(1978)、『音楽』(1988)、『トリスタンという名の犬』(1993)、『B‐A‐C‐H』(2003)など音楽関係の随筆や小説はもとより、絵画や文学にかかわる著作を多数発表。これまで邦訳された著書に、『蒼穹のかなたに──ピコ・デッラ・ミランドラとルネサンスの物語』(桂芳樹訳、岩波書店)、『ピアニスト』『さらばピカソ!』(以上、鈴木光子訳、アルファベータ)がある。ランベール賞、ヨーロッパ・エッセイ賞、ビブリオメディア・スイス賞など受賞。

「2018年 『「亡命」の音楽文化誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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