DRAWING ドローイング 点・線・面からチューブへ

著者 :
  • 左右社
5.00
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 36
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865283846

作品紹介・あらすじ

ラインをチューブと捉える。
そうすることで鈴木ヒラクは、私たちの生きるこの世界の見方に革命を起こすだろう。
ティム・インゴルド

類書なきドローイング原論!
ドローイングとはなにか? いまなぜ、ドローイングは世界的に重要視されているのか?
その答えは、描かれたラインを「チューブ」として捉えたときに見えてくる──

国際的に注目されるアーティスト・鈴木ヒラクが書き下ろす渾身の〈ドローイング原論〉。

・描く/書くことは、この世界に生きることそのものである
・宇宙は無数の線の束であり、人類もまた洞窟壁画の昔からドローイングし続けてきた
・人類だけでなく、虫も鳥も植物も、石や天候、天体もこの宇宙に線を描いている
・ラインは分割と分断を生む、だがチューブは空間と時間を接続し、関係させ、交通を生む
・ルネッサンス以来、ドローイングはペインティング(絵画)に比べ、不当に評価されている
・ドローイングとは、いまここにある未知を発掘することである
・線をたどりなおすとき、未来にも過去にも私たちは触れることができる
・この世界にあふれるあらゆる痕跡は、未知へと飛び立つための滑走路だ
・HIP HOPなどの音楽、ダンス、ラップ、写真、都市論、子供の遊び、漫画、農耕、登山、医療から教育にまでドローイングの可能性は拡張する

【本書に登場するアーティストたち】
W・バロウズとブライオン・ガイシン、M・トビーやH・ミショー、オノ・ヨーコ、
比田井南谷や井上有一、J・ケージやトリシャ・ブラウンなど20世紀のドローイングの中心人物たちに加え、
現在のドローイング・シーンの最先端をひらくジュリー・メレトゥ、モニカ・グルツィマラらを紹介。
オーネット・コールマンなどのフリージャズ奏者たち、DJプレミア、キング・タビー、アーサー・ラッセルなどの音楽家、そして石川九楊、吉増剛造、鈴木昭男、Shing02、Rekpo(MAREWREW)など著者がコラボレートしてきたアーティストまで、ドローイングから捉えなおす現代芸術史としても読める一冊。

【本書で触れられる先人たちの言葉】
「ドローイングは、いまも基本的に古代から変わっていない」キース・ヘリング
「一本の線において重要なのは、それがつねに中間であり、始まりでも終わりでもないことだ」ジル・ドゥルーズ
「線を散歩に連れて行く」パウル・クレー
「ドローイングとは身ぶりと言葉の接合だ」アンドレ・ルロワ=グーラン
「道とは、閉ざされた世界から脱出するために、自らうち開くべきものである」白川静


子供たちが無心に線を引き、植物が伸びてゆき、風が壁に痕跡を残す。
そんなふうにこの世界にあふれるドローイングを、タイムカプセルとして、
対話として、現在進行形で生きていくこととして捉えなおす、世界の見方が変わる一冊。
【古今東西のアーティストのドローイング、著者の作品に加え、粘菌からワームホール、カフカの手稿からコルトレーン自筆の楽譜まで、図版多数掲載】

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1978年生まれ。アーティスト。
東京藝術大学大学院修了後、シドニー、サンパウロ、ロンドン、ニューヨーク、ベルリンなどの各地で滞在制作を行なう。「描く」と「書く」のあいだを主題に、平面・彫刻・映像・インスタレーション・パフォーマンスなど多岐に渡る制作活動を展開し、ドローイングの拡張性を探求している。主な個展に「今日の発掘」群馬県立近代美術館(2023年)があるほか、国内外の美術館で多数の展覧会に参加。音楽家や詩人らとのコラボレーションやパブリックアートも手がける。 主な作品集に『GENGA』(河出書房新社 、2010年)、『SILVER MARKER』(HeHe、 2020年)がある。

「2023年 『DRAWING ドローイング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鈴木ヒラクの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×