人生で大切なことは泥酔に学んだ

著者 :
  • 左右社
3.54
  • (7)
  • (21)
  • (21)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 281
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784865282399

作品紹介・あらすじ

酒癖がヤバいのにどう生きていくか。それが問題だ――。

酔人の星(?)栗下直也が描くアクの強い偉人の爆笑泥酔話27。福澤諭吉から平塚らいてう、そして力道山まで。

酔いがまわって師匠の妻に全裸で通せんぼ
日本開国の父・福澤諭吉

泥酔し大砲で住民を誤射、妻斬り殺しの容疑までかかる
第2代内閣総理大臣・黒田清隆

ウィスキーを呑みながら日本刀で素振り
世界のミフネ・三船敏郎

脅迫されされても飲酒をやめなかった
女性解放運動の先駆者・平塚らいてう

無銭飲食で親友檀一雄を置き去り、おかげで『走れメロス』を書けた
天下のナルシスト・太宰治

日本は失敗が許されない社会といわれ、一度、レールを踏み外すと再浮上が難しい。
しかし、悲しいかな、酒を呑んでしくじったところで人生は終わらない。
出世に通勤、上司、危機管理、宴会から健康。
笑え。潰れるな。バカにされても気にするな! ! ! !

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 古今東西の偉人の泥酔ぶりから、処世術を学ぼうというコンセプトをもとに記された本(『はじめに』より)。六章からなる本書に登場する人物、生半可な酒呑みではない。"泥酔"という状況がどのようなものか、あらためて知らされた気分。特に、第四章 宴会篇の「中原中也」と「梶井基次郎」の話は、国語の教科書などに載っているビジュアルからは、全く想像できないほどの呑兵衛で、かえって面白かった。

  • 歴史上の人物やら有名人やらの泥酔エピソード満載!
    著者の栗下直也さんの文章うまくて、ワハハと読んでしまった。

    で…
    「酒とは恐ろしいものよの~」
    な~んて、しみじみするエピソードばかりじゃないのよ~!
    もうね、ヒドイ!!
    酒を飲みすぎて妻を切り殺した疑惑の方やら
    酔っぱらって大砲をぶっ放すクレイジーな方やら
    (民間人1人死亡よ!)
    酔うと真剣を振りまわすヤカラやら
    優しそうな顔をしているのにビール瓶で殴りかかってくるヤツやら
    酔っ払って逮捕されちゃうモンやら…
    もうホントにね、今の時代だったら炎上案件ばっかりよ!みんな~SNSがない時代でよかったね~って感じ。

    私のまわりも酒癖がとことん悪い人間が多くて(男女問わず!)絶対に関わりたくないと思っている。(と言いつつも何度巻き込まれて大変な目にあったことか…)

    でもね、この本読んで思った
    偉人やら有名人やらもこれだけやらかしてるのよね…
    ホントに…いつの時代も酔っ払いってど~しよ~もない。
    は~。
    なんて思いながらこの本を読む時に挟んでいた私のしおりが…酒場のカードだったわ!
    こわっ!私ももしかしたら…やらかしてるのかも…。

  • 酒を片手に、クスリと笑えるエッセイ集。
    同じ酒飲みとして、心強くも不安にもなる…。
    あんまり有名ではない作家さんの話も多かったけれど、その作家さんの作品も読んでみようと思いました。

  • 酔っ払って真剣を振り回したり、酔っ払って住民を誤射したり。酔っ払ったとはいえ、どう考えてもヤバいだろうというようなエピソードが笑いを誘う文章で書かれていて、ホントに面白い。処世術を学べる本かどうかはわからないが、「自分の失敗なんて大したことない」って思えるように、本棚のよく見える場所にでも置いておくことにする。

  • 特定の事柄を切り口とした評伝は面白いが、大酒飲みの切り口は殊の外面白い。30%ほどの逸話は知っていたが、その他は知らないことばかりで、軽いタッチの文章含め存分に楽しめる。こういうの読んで評論しながら飲む人はアル中予備軍なんだろうなあ。

  • 図書館サイトの検索窓に「人生に大切なことは」と入力すると、たくさんの「~に学んだ」が出てきた。本当に大切そうなものからくだらないものまで、人間て本当に何からでも学べるんだと思う。

    泥酔で何度か人生がだいぶ変わってしまった自分としてはタイトルだけで共感を覚えて手に取ったが、自伝的エッセイではなく、昔の偉人(異人)たちのエクストリームな武勇伝を紹介しそれにツッコミを入れるという内容。軽妙で肩の凝らない読み物。


    P43 人間は明日のことは闇なのだから、いろんな人間と接触しておくべきだと思った。一本だけの橋に頑なにしがみついていると、その橋が落ちてしまうと奈落の底に沈んでしまう。(梶原一騎)

    P51 アル中の影響で乗り物が怖いから、怖さに打ち勝つために酒を飲む。何かが解決してそうだが、全く解決していない。(横溝正史)

    P68 若い時に泥酔していると、次第にきれいに吞めるようになる。気にしないで呑め、と社会人なりたての頃に言われたが、気にしないで呑んでいたら、ひたすら泥酔しているだけで、戸惑いながらもうすぐ不惑を迎える

    P107 ただ強いだけでは男ではないし、スターにはなれない。後輩には酒を奢り、先輩にはおもねる。スター力道山の実像を知れば「実力があればどうにかなるっす」などとただの会社員は軽口をたたけない。

  • 酔いがまわって師匠の妻を全裸で通せんぼ
    日本開国の父・福澤諭吉

    泥酔し大砲で住民を誤射、妻斬り殺しの容疑までかかる
    第2代内閣総理大臣・黒田清隆

    ウィスキーを呑みながら日本刀で素振り
    世界のミフネ・三船敏郎

    家に石を投げられても飲酒をやめなかった
    女性解放運動の先駆者・平塚らいてう

    無銭飲食で親友檀一雄を置き去り、おかげで『走れメロス』を書いた
    天下のナルシスト・太宰治

    文豪や有名人の泥酔にまつわるエピソードを集めた本。結論から言うと、本のタイトルは大げさで、それほど大切なことは書いていない。あの有名人がお酒でこんな失敗をしているのかぁ…と感心する本。著者のコメントが面白い。続きがあるなら読みたいと思いました。

  • ふむ

  • 伝記と酒が好きな自分にはかなり楽しめる本。

  • 偉人と言われる人でも、大いに酔っ払って、醜態を晒していたもんだ。

全27件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1980年生まれ、東京都出身。横浜国立大学大学院国際社会科学研究科経営学専攻修了。経済記者のかたわら、書評サイト「HONZ」や週刊誌、月刊誌などでレビューを執筆。書籍構成も手がける。新橋系泥酔派を自認するが、酒場詩人は目指していない。

「2019年 『人生で大切なことは泥酔に学んだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

栗下直也の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐藤 雅彦
平野 啓一郎
出口 治明
朝井 リョウ
劉 慈欣
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×