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- Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
- / ISBN・EAN: 9784864591171
作品紹介・あらすじ
世界最大のトラに写真家とハンターが迫る。百年の時空を超えて描き出される、トラと人間の争いと共存のドラマ。
感想・レビュー・書評
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前半は、シベリアでアムールトラの撮影に半生を捧げた動物写真家の記録。率直な語り口が好感。
後半は、19世紀から戦後に生きた、シベリアを開拓したポーランド系ロシア人、ユーリー・ヤンコフスキーによる虎狩りの記録を、著者が翻訳したものである。著者が指摘するように、この時代はトラ狩りが社会的に認知されていたため、現代の観点から闇雲にヤンコフスキーの行いを批難することはできないだろう。ロシアには狩猟学部という学問分野があるそうで、そのことも狩猟が単なる「野蛮な行為」ではないことを教えてくれる。
狩人や写真家だからこそ見えてくる、アムールトラとアムールヒョウの生態で、まるで自分も凍てつくシベリアの森で雪の中で馬を駆けながら、トラを追っているような気分になってくる。ヤンコフスキーのトラを追う記録は、シートン動物記を読んでいるような楽しさがある。
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