週末の縄文人

  • 産業編集センター
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863113756

作品紹介・あらすじ

\YouTube登録者数10万人超/ビジネススーツを身にまとい、石斧を作り、土器で煮炊きし、竪穴住居で過ごす……。サラリーマン2人組が、現代の道具を一切使わず、「週末限定の縄文時代」を生き抜く過程を描くサバイバル・エッセイ。カラー写真満載。土器や石斧の作り方がわかるコラムも充実!「映像研には手を出すな!」著者、大童澄瞳氏推薦!─4歳頃、一人で磨製石器を作っていた。何日も何日も石を削った私は「この石は“刃物”にならない」と結論を出した。「週末縄文人」は言う。「もっと削れ」。

感想・レビュー・書評

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  • 無茶苦茶面白い!
    先日YouTubeを開いたら、お薦めに「尖底土器(せんていどき)」のサムネが出ていて、何気なく開いて見たら、無茶苦茶面白い!
    スーツにネクタイ姿の若者二人が、縄文時代の日本人の生活を体験するために、ゼロから全てのものを作る様子が動画で配信されている。すごい、凄すぎる!"サバイバル"を標榜したアウトドア動画は沢山アップされているが、ここまでゼロからスタートしているのは初めて見た。素直に感動した!…で、本も買った。

    かく言う私も、子どもの頃、近くの河原の粘土で器を作ったことがある。何回も何回も。何度やってもうまくいかなかった。作っているそばからヒビが入る。乾かす間に割れる。長じて知識を得るに従って、粘土の粘りを生む為の「練りや寝かしの大切さ」は、頭では理解したけれど、それを実践しようとはしなかった。
    それらを、途方もない時間をかけて実践している二人。素晴らしい。『錐揉み(きりもみ)』のようにして火を熾すのに2か月かかり、竪穴式住居を作るのに3ヶ月かかる。尋常じゃない。実践が裏付けるノンフィクションの面白さがここにある。超お薦めです!

    …なお、冒頭に挙げた「尖底土器(せんていどき)」は、この本より後の実践なので未掲載。私も昔は資料館などで尖底土器を見るたびに「置きにくいよなぁ」と思っていた。ツノを逆さにしたような、底の尖った器の有用性が分からなかった。己れの無知に気付いたのは、それからずっと後のこと。気になる方はYouTubeの「週末縄文人」で答え合わせをどうぞ。

    続巻を待ってます。

    • kuma0504さん
      こんばんは。
      コレ絶対面白いヤツですね。
      私も、もう少し若くて、同じ志を持つ同士が近所に居たならやってみたいヤツです。

      尖底土器は、確か当...
      こんばんは。
      コレ絶対面白いヤツですね。
      私も、もう少し若くて、同じ志を持つ同士が近所に居たならやってみたいヤツです。

      尖底土器は、確か当時の煮炊きの方法によると聞いたことあり。でも、ふと思ったのですが、どうしてその方法がほぼ同時に全国に広まったのか?また、同時に廃れて行ったのか?SNSもないのに。等々、やってみたら次々と疑問が広がるのが目に見えている。楽しそう。
      2024/01/26
    • 白いヤギと黒いヤギさん
      コメントありがとうございます。
      多少なりとも、土器や弓矢などを作ったことのある人間だったら、この二人の『無謀すぎる挑戦』は涙無しには見られま...
      コメントありがとうございます。
      多少なりとも、土器や弓矢などを作ったことのある人間だったら、この二人の『無謀すぎる挑戦』は涙無しには見られません。しかも私には、スコップも、バケツも、ナイフ(肥後守)もありましたから。

      確かに同じようなものが全国的に分布していたのは謎ですよね。ただ私は、
      「縄文時代は一万年くらいあったんだもんなぁ。『キリストが生まれてから今まで』の5倍以上のスパンがあるんだもんなぁ」くらいの、単純な感覚でいました。
      2024/01/26
  • サラリーマン2人組が、週末だけ「縄文人」になってみたら。 『週末の縄文人』 | BOOKウォッチ
    https://books.j-cast.com/topics/2023/08/26021763.html

    週末縄文人
    https://wkend-jomonjin.com/

    週末の縄文人 / 週末縄文人 縄・文 | 産業編集センター出版部
    https://www.shc.co.jp/book/19045

  • 横田南嶺老師のYouTubeにて紹介されていた本

  • 初めて火を起こし、その暖かさに触れた人類は何を思ったか。
    週末縄文人の目を通して、原初の営みとそこにある苦労や喜びを追体験できる本。

  • 泣けた!(ToT)彼らの活動を、これからも陰ながら応援していきたい。

  • #本日の本
    これぞ実学。縄文式土器は興味があってよく見ていますが、「撚り合わせて強くなった糸を押し付けることで、土器にも強さを宿らせたいという思いがあったんじゃないか」なんてことを想像したこともなかった。やはり実践でしか得られない気付きや感動があるということを発見し、それを共有させてもらっただけでもこの本を読んでよかったと思いました。

  • 現代人の週末のみ縄文生活、失敗を通しての気づきや縄文人の技術レベルの高さ、集中力、時間の使い方などけっこう面白い。

  • 10〜20分の映像の裏でこんな色々があったのかと、読んでからまたYouTube見るとさらに楽しめると思う。文さんの職人気質がマジですごいし、いつの時代もこういう人がいたんだなぁと思う。

  • 現代の道具を使わずに、縄文時代の生活を再現しようとする様子を動画配信しているyoutuberの本。

    写真が多く文章は少なめ。だが、その文章が良いと思った。火をおこす、石斧を作る、ヒモを作る、土器を作る、竪穴住居を作る、といった作業の様子の困難さが、実感を持って語られている。その実感を基に「縄文人はこんなことを考えてたんじゃないか?」と想像を働かせた文章もとても良い。

    個人的に野草採って食べたり、潮干狩り、釣り等をやっているので、そういった活動に生きる実感を感じる、という話はよくわかる。現代の道具を使わずに道具作りから始める、という点からは、探検家の角幡唯介さんの言う「システムの外に出る」に通じる部分もあると思う。

    角幡さんは、探検での体験を本に書くが、彼らは動画で配信する。単におもしろいからやっている、というだけでなく、アウトプットとして公開して見てもらう、ということが、彼らの活動を後押しする部分は大きいに違いない。

  • 行動するからこそ味わえる、
    唯一無二の感動。
    少し、おすそわけしていただけました。

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