「福」に憑かれた男 人生を豊かに変える3つの習慣

著者 :
  • 総合法令出版
4.14
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感想 : 187
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862800954

感想・レビュー・書評

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  • 何人かの方のレビューを読んで、文庫版を'読みたい'登録してたが、図書館で借りたのはソフトカバー版だったので、登録し直した。


    研修中の福の神が、サラリーマンを辞めて父亡き後の田舎の書店を継いだ青年に取り憑き、その青年にとっての人生の成功へ導いていく過程を、指南書の形で書いた物語。

    今の仕事に、人生に、立たされている場所に、なんとなく納得出来ない人。
    漠然とした後悔を抱えながら毎日を送っている人。
    そんな人が読めば、翌日から、少しは違う景色が見えてくるのでは…と思える本だった。

    どんな本でもそうだが、特にこの本は、読む人の状況や心持ちによって、心に響く言葉や場面が違うのだと思う。

    私は以下のフレーズが非常に響いた。

    自分にできることを一生懸命やってその見返りとしてお金をらもらうことが働くことだと思っている。ところが、自分にできることを一生懸命やっているつもりが、いつの間にか自分の都合だけでものを売ろうとしたり、サービスしようとしたりするようになってしまう。そしてそれが一生懸命仕事をしていることだと勘違いしてしまうようになるんだね。p.161

    ここ2、3年で、本を読む生徒がガクッと減った。
    彼らは小学生の頃からスマホを持ち、憧れの職業はユーチューバーという世代。
    教科書もひと頃より厚みを増し、部活もある中学生では活字離れも仕方なし…と自分に言い訳をしていた。できることは、色々試してやっていたつもりだった。
    が、この本を読んで、やはり徹底的に生徒へのコミュニケーションが足りなかったのだ、と思い至る。
    「短いお昼休みに、オバさんに話しかけられたらウザいよね…」と思っていたのだが、考え方を根本から変えていく必要があることが分かり、身に染みた。2020.7.10

  • ☆副題が「人生を豊かに変える3つの習慣」

    〇その3つの習慣
    「人知れずいいことをする」
    「他人の成功を心から祝福する」
    そしてもう一つ
    「どんな人に対しても愛をもって接する」(p14)
    ☆この3つが物語を通して分かりやすく書かれている。
    特に、小さないいこととして、
    空き缶を拾う
    たばこの吸い殻を拾う
    本屋さんで一番上の汚れている本を買う
    みたいなことが挙げられていた。
    ごみを拾う、は最近のテーマにしていること。
    そのためには、拾う、のハードルを下げることが大事。
    具体的には、ごみ袋が必要。
    下に落ちていたものをポケットに入れるのは抵抗があるのは私だけだろうか。

    〇福の神にできることは、その人を幸せにする学びを与える人を連れてくること。(p19)
    ☆福の神目線だから、このあたりがとても面白い。というか、腑に落ちやすい。要するに、直接お金やモノを運ぶことはできない。だからこそ、出来事から何を学ぶかは自分次第。

  • ☆特長
    小説は作者の伝えたいことを読者が類推し、捉え方は読者によって様々。
    こちらの小説は伝えたいことが明確に書かれている。
    小説+自己啓発本。
    とっても分かりやすくてすぐ読めます。
    苦難は幸せに入るための門であることがよく分かります。
    クライマックスは感動です。

    ☆感想
    こちらに書かれていることを、
    言葉ではなく生き様を通して教えてくれる大人が身近にいる子どもは、幸せだと感じた。
    言葉や説教でなく、生き方を通して子どもや若い人たちに感じてもらえるような大人になりたい。

    ☆魅力 
    人格形成に役立つ。
    自殺者がなくなる。
    幸せな人が増える。
    生き生きと働く人が増える。
    その周りに幸せな人が集まる。

    ☆おすすめの人
    すべての働く方
    事業を引き継ぐ後継者候補さん
    脱サラして事業主になる方
    サラリーマンで不満のある方
    子どもを持つ親
    子どもの教育を担う先生や保母さん

  • 福の神が取り憑くことができる人の条件
    ・人知れず良いことを繰り返して、その量が一定値を超えた人
    ・他人の成功を心から応援、祝福し、その量が一定値を超えた人
    ・すべての人を愛することができる人

    ・大切なことは、どんなときでも行動する勇気を与えてくれる人と出会わせること

  • 再読しての感想。

    私は秀三と同じく、母が亡くなったため家業を継いだ。
    序盤の秀三と同じく、自分が継いだ囲碁のお店を経営すること、こんなことやってみよう、あんなことやってみようとアイデアはいくらでもわいていた。
    しかし、数年が経つ頃、経営が傾いてきた。

    秀三のお店は本屋で、ネットや大手書店がライバルとなるが、囲碁もおなじで、碁会所や囲碁カフェにいかなくても、スマホやパソコンでどこでもオンラインで世界中の人と無料で対局ができる。

    最近ビジネスについて学んでいるので、テクニック系の本ばかり読んでいたし、経営があまりよくないときには、お客さんの財布ばかりを気にしていたように思う。

    それは現実的にお金がなくなっていくからである。

    しかし、この本を読んでみて、ベクトルが自分にばかり向いていたことに気づかされた。

    つまり、私がいまやっている仕事は何のためにやっているのか?自分の使命はなんなのか?わかっていはいたけれど、目先に起こる良くない出来事ばかりに目をむけすぎていて、自分のミッションについて考えていなかった。

    私のミッションは、自分の人生を通して、挑戦できる世の中を作ること。

    それを思い出させてもらったし、そのために何が必要か。つまり使い道のないものはやってこないんだということがわかった。

    経営者で悩みを抱えている人には絶対に読んでほしい一冊。そして、これから仕事に就く学生や、進路に悩んでいる方にも読んでほしい。背中を押してもらえます。

  • 以前、テレビで本のソムリエが紹介していたことから一時話題になり、勢いでアマゾンで購入した本でした。亡き父の後を継いで、倒産寸前の書店を立て直していく男の物語です。手つかずだったのですが、いざ読み出したらさらさらと一気に読んでしまえる誰にでも分かりやすい内容のものでした。 『行動のないところに成功も失敗もない。行動の結果手に入れるものは、失敗でもなければ成功でもない。それは自分の人生を素晴らしいものにするためにどうしても必要だった経験だ。』『人間が一番成長できる瞬間、それが人と出会うとき。』『悩みを抱えて生きる人間のほとんどが自ら幸せになろうとすることを放棄してしている。今の自分のいる場所から動きたくない。ただそれだけの理由で今までと違う事をしようとすることをいろんな理由をつけて否定している。』など、身につまされるような印象的な助言が次から次へと登場人物の言葉によって語られていきます。福に憑かれるって面白い発想ですが、誰でも憑かれるわけではないようですよ。万人向けですが、若い人ほど素直に心に入ってくるのではないでしょうか。一度だけでなく、繰り返し読むことによってその時々、感じ方が違ってくる本ともいえそうです。(3.5)

  • この本は凄すぎました。今の状態に突き刺さることばかりでした。よく自分の生活を考えさせられる本でした。

  • 喜多川泰さんの本は、人生訓というか過去に色々な方が言っていたものと同じ事を言っているのですが、ストーリー性があってとても読みやすくて好きです。
    名言のみを取り上げる訳ではなく物語の一部として表現してくださっているので、イメージしやすいですよね。

    ただ、今回の本に関しては中身は文句なしに良かったのですが、福の神と主人公の物語が行ったり来たりしてちょっと分かりにくかったので個人的に評価は低めです。

    もちろん人によってすごく読みやすいと感じる方もいると思いますので、ぜひぜひ読んでみてください。改めて気付かされることが沢山あります!!!

  • 何のために働くのか。この本を手に取った人は、その難題に改めて考えるタイミングが来ている人なのではないかと何となく思った。

  • ・どんな人に勧めたいか
     今現状過酷だなと思う環境にいる人

    人生はうまくいかないことは往々にして起こる。仕事が減る。
    収入が下がる。こんな時に限って大きなミスをする。余計な出費が出る。
    不幸なことが起こる時は大抵一気に来てるなと感じることが多いです。

    ただ、この本はそんな経験を自分にとっていい経験に変えるそんな見方を教えてくれる本でした。

    自分の仕事が順調に増えていったのであれば、自分の大切な人の仕事が減ったときに心からその大変さを分かち合えることができないでしょう。
    収入が下がって不安になっている人に、心配するなって言っても聞いてはくれないと思います。

    でも、自分が辛い思いをしたからこそその分人に優しくなることができる。
    一番辛いのはお金がないことより、人から感謝されなくなること。そんなことを教えてくれた本でした。

    辛いなと思うことがった時に一呼吸おいて一度この本を読んでみて欲しいです。

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著者プロフィール

1970年生まれ。愛媛県出身。東京学芸大学卒。2005年から作家としての活動を開始。『賢者の書』でデビューする。10年『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』が13万部のベストセラーとなり、映画化、舞台化された。「喜多川ワールド」と呼ばれるその独特の世界観は、小学生から80代まで幅広い年齢層から愛され、その影響力は国内にとどまらず、多数の作品が台湾・韓国・中国・ベトナムでも翻訳出版されている。執筆活動だけではなく、全国各地での講演やセミナーも開催している。主な著書に、『おいべっさんと不思議な母子』『One World』『秘密結社Ladybirdと僕の6日間』『[文庫]福に憑かれた男』『君と会えたから……』『手紙屋』『株式会社タイムカプセル社』『運転者』等がある。

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