insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力

  • 英治出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862762702

作品紹介・あらすじ

佐渡島庸平さん(株式会社コルク代表取締役)推薦!
「汝自身を知れ。自分自身を理解できない存在だと考え、理解しようと努め続けている人こそがプロフェッショナルだ」

成功と失敗を左右する、最も重要なのに最も見逃されている要素、「自分を知る力」

仕事での成果や良好な人間関係、そのカギは「自己認識」にある。
しかし、多くの人は思い込みにとらわれ、自分の可能性を狭めてしまっている。
ビジネス界でも活躍する組織心理学者が膨大な先行研究と自身の研究・実践から、
自己認識の構造を理論的に解明し、
思い込みを乗り越え、より深く自分を知るための方法を伝える。

複数の賞を受賞!
Strategy+Business誌ベストビジネスブック2017選出
Business Insider誌ベストビジネスブック2017選出

各界のプロフェッショナルも大絶賛! !
「自己認識、内省、および自分と向き合う方法に対する世間の考えは、
基本的に間違っていて役に立たない。
そうした情報を信じて、私生活でも仕事でも好ましくない行動を続けてしまう人が多い。
自身の経験と膨大なリサーチをもとに、ユーリックは真のインサイトにいたる方法、
つまり自分自身を変え、仕事で関わる周りとの関係を変革する方法を明らかにする」
エド・キャットムル(ピクサー・アニメーション・スタジオ共同創設者、『ピクサー流 創造するちから』著者)

「自分が駆け出しの頃に欲しかった一冊であり、
人格や職業上での成功の基盤となる自己認識を高めたいと願うすべての人びとにお勧めしたい一冊だ。
まさしくインサイトに満ちている! 」
アラン・ムラーリー(フォード・モーター・カンパニーの元CEO)

「単なる一過性のスキル・ノウハウ本ではない。
根底から自己認識の大切さを紐解き、誰もが一生をかけて、
本気で向き合っていかなければならい自己を知るためのガイドラインとなっている」
中竹竜二(本書監訳者、株式会社チームボックス代表取締役、日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクター)

感想・レビュー・書評

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  • 「自己分析」「自己理解」ではなく「内的自己認識」と呼ぶことに意志を感じる。大衆向けの自己啓発とはちょっと違う、論文ベースの情報をまとめた一冊でした。

    以下、線を引いた箇所の引用。

    ーーーーー

    「自分は何を達成したい?」ではなく、より良い問いは「本当は人生に何を求めている?」だ。目標はいったん達成されるときがぬけたり物足りない気分になる可能性があるが、願望は決して完全に達成されることはない。毎朝目を覚ますと、やる気で満たしてくれるものなのだ。


    柔軟なマインドセットとはつまり、よくフロイトがしていたように、全ての感情や行動を説明する一つの根本原因を探すのではなく、複数の真実や解釈にオープンであることだ。そのためには、トルコの心理学者オメル・シムシェ機がいう絶対的な真実への欲求を抑えることが必要だ。


    ある研究では、人は口にすることの60%近くが自分のことであり、それがソーシャルメディアになると80%にも達するということが分かっている。しかし私たちが研究したユニコーンたちは違う。驚くべきことに、ユニコーンたちの会話は(オンラインでもオフラインでも)自分以外のものー友人や、仕事仲間や、より広い世界で起きているできごtに関心を置いていることが多い。あるユニコーンがうまく表現していたように「世界は自分中心に回っているのではない」のである。また別のユニコーンは、他人との関わりには「自分以外のものに対して好奇心を持つ」という面があると教えてくれた。


    ソーシャルメディアを利用する人は、基本的に以下の二つのどちらかに分類できることが研究で分かっている。利用者の80パーセントが、いわゆる「ミーフォーマー」で、とにかく自分のことを周りへ知らせるために投稿している。そして残りの20パーセントが「インフォーマー」で、自分とは関係のない情報(役に立つ記事、興味深い考察、笑える動画など)を投稿する。ミーフォーマーに比べ、インフォーマーは友人が多く、豊かで満足度の高い関係を築く傾向にある。


    セルフィーや、間も無くむかうバケーションについてや、最新の仕事の成果について投稿するのではなく、ユニコーンたちは他人と真に関わり合い、つながりを維持するためにソーシャルメディアを利用していた。


    内的自己認識においては、なぜではなく何というシンプルなツールが、かなり大きな効果をもたらし得る。


    大抵周りは、こちらのミスについてこちらが思っているほど気にしていないのだと思い出すことは、ユニコーンたちが最もよく採用する半数撃退戦略のひとつだった。


    内的自己認識の向上においては、目標を立てれば何でもいいというわけではない。キャロル・ドゥエックとディナーが指摘した「うまく学ぶ」子供たちと同じように、目標を、自分がどう学び成長するかという観点から表現した時、全く新しいレベルのインサイトと達成への道が開ける。ある研究では、大学生たちに人生の大きな目標と、それを達成するための方法について二段落の文章を書いてもらった。興味深いことに、学びや成長という観点を絡めて目標を書いた学生たちは、およそ四年後に自己認識や、成熟度や、幸福度が向上していた。


    ポイントは、内的自己認識へ向けたアプローチはたくさんあるということ(過去を精査するライフストーリー、今を知るための瞑想/非瞑想のマインドフルネス、そして未来を形作るためのソリューション・マイニング)。どれも試す価値のあるツールだが、人によって会うツール、合わないツールがあるだろう。インサイトを得る過程とは、自分にとってどのツールが一番合っているかを理解していく過程でもある。

  • 2回読みました。タイトルの通りですが、自己認識の重要性について語られています。特に、whyではなくwhatに目を向けろというのは目からウロコ。あとは、積極的に周りからのフィードバックを頂く機会を設けなければいけない。自分のことは自分が一番わかっていない。

  • 180Pまで読んだ、読むのに時間がかかる

  • 自己洞察の力をつけられるだろうかと手に取ったのだが、自分に適用できるかどうかの前に読んでいておもしろかった。海外のハウツー本だと事例が多すぎてダレてしまうことがよくあるのだが、それがない。自分のことをわかっていない人のエピソードを読んで興がるのは褒められた姿勢ではないが、知らない人の失敗は正直にいっておもしろい。

    人から見た自分のふるまいを理解できる人になるにはどうすればいいかというと、適切な批判者からフィードバックを得て自分を修正すればよい。それが肝であり耳が痛すぎて自分にはできないだろうな...という悲しみを感じたのだが、それができている人の事例が世界企業のCEOとか少なくとも起業家とかなので、まあいいか!というさわやかな諦めもあった。

    とはいえ、実行するかはともかくやり方を書いた本があると知るだけでも助けになる。もっと気力があり失敗ばかりしていた若いころに読めたらよかった。おすすめ。

  • 最も印象的だったのは、「なぜ?は自分以外に使う。自分には何?を使う。」です。内省の際、なぜなぜで深掘りすると、泥沼にハマることがありました。やり方が間違っていたのだと気づきました。自分を理解することは、最期までできないのでしょうが、ずっと共に生きていくパートナーとも言えるので、理解することを諦めないようにします。

  • (再読20230817)
    どんなときにインサイトが得られるだろう?私の場合は、旅先で出会った人たちとの何気ない対話や、アートをながめているとき、自然のなかにいるときにインサイトを得ることが多い気がする。

    どんな状態が自分にとって心地よいか、その構成要素があつまってくる。

    多様な自己を受容することで他者にも寛容になれるから「フィードバックはギフトだ」と思う。他者からのフィードバックは時に痛みを伴うものだけど、伝える側だって勇気がいる。伝えてくれてありがとうと思って、行動に反映させていきたい。自分を矯正するんじゃなくて、自分はこういう傾向があるから、こういう場合はこうしておこう、というくらいのこと。

    私は愛のある批判者になりたかった。と同時に、相手にもそうであってほしかったのだろうな。

    ---
    すごくアメリカ的かつ現代的かつ自己啓発的だけど、読んで損はないと思う。自分について考えることと知ることは違う、というのが一番の気づきだった。自分はいったい何者なんだ?何がしたいんだ?とぐるぐる考えてしまうときこそ周りの人と対話するのが大事ということ。ただ、あまりHow Toに囚われないでいたいなとは思った。

  • 内的、外的な自己認識とはどんなものであり、いかに正確に知るか。
    外的自己認識、組織への展開はある程度知られていることをわかりやすく整理したものだったが、内的自己認識は、自己欺瞞、自己陶酔、内省との違いを明確にしてわかりやすく解説。
    完成はなく、日々学び続けるものとして。

    ◯インサイトの7つの柱
    1価値観:自分が送りたい人生のガイドとなる行動指針。日々振り返る
    2情熱:愛を持って行うもの
    3願望:経験し、達成したいもの
    4フィット:自分が幸せで存分に力が尽くせる環境。3までの柱ができた後に築かれるもの
    5パターン:あらゆる状況で見られる思考、感情、行動の一貫した傾向。現れる瞬間を特定、別のより良い選択肢を試す
    6リアクション:自身の力量を物語る思考、感情、行動
    7インパクト:自身の行動が周りへどう影響を与えるか。他者の思考や感情を想像する力。視点取得。

    ◯自己欺瞞に陥る3つの盲点
    1認識の盲点:思い込み
    2感情の盲点:吊り橋効果などのように気づかないうちに直感的な情動に影響されて結論に至る
    3行動の盲点:視点の違いの差

    ・自分の中の前提を知る
    ・ダブルループ学習:自分の価値観や前提を疑うことと、他者から疑問を投げかけてもらうこと
    ・過去にした予測と実際の結果を比較検証する習慣

    ・安易な自己承認は自己陶酔に陥り、自己認識から遠ざかる
    ・謙虚さを持った「自己受容」が必要
    ・自己受容:自分についての客観的事実を理解し、その自分を好きになろうと決めること

    【内的自己認識】
    ◯内省:自分について考えること ≠ 自己認識:自分いついて知ること

    ◯「なぜ」から「何」に問いを変える:
    「なぜ」という問いは基本的に自分の周りを理解する際に役立ち、自分を理解する際に役に立たない

    ◯日記は書き過ぎない:
    ポジティブな思考を検証すればするほど幸せは奪われる。ただ再度ポジティブな思考が得られるよう努力する
    ネガティブな思考のみ検証する。頻度は下げる。

    ◯内省は、自分の恐怖や欠点、不安にひたすらこだわる状態にある「反芻」に陥らせる
    ・反芻を止める:①周りは自分が思うほど気にしていない、②パフォーマンスではなく学びに焦点を当てる、③別のことに気をそらす一時停止、③決断後は考えない思考停止、④事実確認

    ◯瞑想を用いないマインドフルネス
    1リフレーミング:良いことも悪いことも、複数の角度から見る
    2比較と対比:今まさに起こっていることは今までの類似することと比べてどうか
    3日々のチェック:内省には時間をかけない。何がうまくいった?いかなかった?どう改善した?を確認する

    ・星を置いて星座をつくる。一貫したルールの下で

  • 自己認識が全てを変える

    読後、この機会に家族に私自身の良くないところを聞いてみました。
    素直に耳を傾けると、実際に鋭い分析がされていて、また、その良くないところが繰り返し出ている事に気付来ました。

    本書では、母親が上手く感情をコントロールできれば、子供達もより幸せに、自己認識も高まると書いてあります。
    子育てに、いかに保育者の自己認識が大切かを感じました。

    自己認識が変えらないとしても、それを笑いに変えて活かすテクニックもあります。人間関係に悩む事がある方には、一読をお勧めします。

  • 自分を知らない状態から一歩抜け出し、自分に対するインサイトを得て、より賢明な選択をし、より強固な関係を育み、よりよい人生にしたいと願うすべての人に向けた本。


    メモ
    ・視点取得。自分のうちのみではなく、外からの視点を取得する。

  • 面白かった。
    内的自己認識と外的自己認識がある。
    内省:考える=知るではない、は結構衝撃。
    自己認識をしてから、どう活用するか?が大切。
    また読みたい。

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