選ばれるプロフェッショナル ― クライアントが本当に求めていること

  • 英治出版
4.06
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862760562

作品紹介・あらすじ

本書では、コダック、モトローラ、アメリカン・エクスプレス、シティバンク、イーライ・リリー、ゼネラル・エレクトリックなどの企業幹部へのインタビユーと、偉業を成し遂げたアドバイザーたちの研究から、この競争の激しい時代にプロフェッショナルが築くべき特質を明らかにする。それぞれの特質を高める具体的な方策を示し、プロフェッショナルとして高く評価され、価格ではなく付加価値で勝負できる、真のプロフェッショナルになるための道筋を示す。

感想・レビュー・書評

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  • 超書 知識とスキルの情報が氾濫する現代において、クライアントから信頼されるプロフェッショナル、アドバイザーとはどういうものかを解説しています。
    もっと早く出会いたかった書です。ご一読をお勧めします。

    その条件は7つで、各々が独立した章になっています。
    ①無私と自立
    ②共感力
    ③ディープ・ジェネラリスト
    ④統合力
    ⑤判断力
    ⑥信念
    ⑦誠実さ

    印象に残った言葉は以下です。
    ・明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学問せよ
    ・クライアントが自分で答えを見つけられるように、引き出す質問をする
    ・絶えず学ぶ人であり、過去の概念にとらわれない
    ・共感的になるには他人に興味を持たなければならない
    ・教えることを通じて学習する

  • 十年前の本だが、内容は色あせていない

    専門的な知識、技術がありふれたものになりつつある時代に、真に頼られるアドバイザーとはなにか?どうあるべきかを説く

    クライアントへの貢献を志向し、それに没頭し、成長するストーリーが魅力的

  • 自己啓発本というか、背筋を立たせてくれる本。

    様々な例を用いながら、7つのテーマ(無私と自立、共感力、ディープ・ジェネラリスト、統合力、判断力、信念、誠実さ)について、書かれている本。

    自由に働くことも、気楽に働くことも出来る中、
    まずはプロフェッショナルとして仕事をし、生きていくということを、目指してやっていこうと思わせてくれた1冊。

    まずは信念、ディープ・ジェネラリストを意識して、日々過ごしていく。

  • ・明日死ぬかのように生き、永遠に生きるかのように学ぶ

    ・クライアントと協働すると自分自身の専門性も高められることになる

    ・プロフェッショナルなアドバイザーは、人に左右されないだけの富を蓄えているのが理想である。そうすれば、客観的で、独立した立場を保ち、自分の利益を主張する必要もなくなるだろう

    ・無私を貫くとは考え方であり、誠実さを保ちながらも、クライアントに仕えることに集中し、クライアントのニーズを満たすことだ

    ・リンカーン:「人に会う場合、私は自分の時間の三分の一を使って何を話すか考える。そして残りの三分の二を、相手が何を言おうとしているのか考えるのに使う」

    ・何かを教えるには、自分の知識を整理し、系統立てたものにしなければならない。このプロセスが考えを固め、ギャップを突き止め、知識をさらに深化させる

    ・経験豊富な同僚から学ぶことにより、自身の経験値を高めることができる。質問は
     (1)「これまでで一番難しかったクライアントはどんな人か」
     (2)「キャリアのなかでプロフェッショナルとして厄介な問題に直面したのはいつか。それをどうやって乗り切ったか」
     (3)「どう考えても望み薄というケースを扱ったことがあるか。その理由はなぜか」

    ・自分がどんな決断をしようとも安心していくためには、どんな結果になろうとも自身が正しいと思える決断をしなければならない。

    ・隠さなければならないことを何も持たないことだ。当惑したら、保身に走る必要などなくなる

  • ・歴史への造詣の深さによって、現代の現象を我々の思いもよらない文脈で捉える。たとえば、アメリカ心臓医学協会が、医療現場のオペレーションを再編成したのも、彼が理事たちに、イギリスはわずか1000人の若い男たちだけでインドを支配したことを示したからだ。

    ・「僕が集めている資料すべてをどうやって記録しているかって思うだろうね。僕はすごいファイリングシステムを使っているわけでもないし、データベースがあるわけでもない。フォルダに入っている何百万という記事に見出しをつけているわけでもない。以前はシステムを整備していたが、そんなものは結局一度も使わなかった。ファイルを見直すこともほとんどない。むしろ、自分で自分を教育するように心がけているんだ。情報を頭のなかに放り込んで、自分のものの見方に影響を与え、楽器のように自分の注意力を調律している…ファイルのことなんて心配するな。自分の直感を磨くんだ。」―ピーター・シュワルツ

    ・競馬のオッズメーカーは、レースの倍率を決めるのに、過去のデータを使用する。ある著名な研究で、オッズメーカーのプロフェッショナルたちに、さまざまなレースの予想を依頼した。予想の際に各馬のデータをレースごとに少しずつ増やして与え、これらの事実に基づき、成績を予想してもらった。一回目はそれぞれの馬について五つの事実、二回目は十、三回目は二十、そして最後に四十と増やしていった。結果はどうなったか。オッズメーカーの予想に対する自信は回を追うごとに高まった。しかし、的中率に変化は無かった。主要なデータが収集され、あるしきい値に達したあとは、それ以上の情報があっても意思決定の質が高まるわけではないのだ。ビジネスシーンでは、時間が重要な役割を担うことが多く、より多くの情報を集めようとすることは、決定の質を落とすことになりかねない。

    ・多くのプロフェッショナルは、一つの有効なソリューションを見つけると、それをすべてのクライアント、すべての状況に適用しようとする。一例をあげると、大学で印刷の手伝いをしていて、その後、印刷ビジネスを始めた友人がいた。彼は頭が良く、愛想のいい人間だった。だが、すべてのソリューションがパンフレットなのだ。彼にコンピュータの相談をすると、熱意をもってこう答える。<パンフレットを作りましょう>と。

    ・新しい分野に攻め込むべき時をどう判断すればいいだろうか。ドラッガーは、変化すべき時について、こうアドバイスしている。
    「懸命に働いても、ほぼ何も達成していないように思えるとき。あるいは、自分がすべての答えを知っていると過信し、<正しい質問は何だろう>と問うことをやめているとき」

  • 100110
    会計士としてクライアントにどう接するべきかを教えてくれる本。なんども読み返して自分の指針にしたい。
    ■無視と自立
    ■共感力
    ■ディーブジェネラリスト
    ■統合力
    ■判断力
    ■信念
    ■誠実さ

  • 多量の先行本やインタビューを通じて抽出された「エキスパートからアドバイザーへの道」。一度読んで終わり、ではなく、自分の成長のために使い倒すべき本だ。

    使命感のことが出てくるが、結局、おのれに高い要求を課し、最良の仕事を成し遂げようとする向上心こそが、すべての大元となるような気がした。

  • 第1章 クライアントは何を求めているか  ナレッジワーカーからウィズダムワーカーへ

    第2章 無私と自立  献身的でありながら中立性を保つ

    第3章 共感力  隠れたサインに気づく

    第4章 ディープ・ジェネラリスト  広く、深い知識を身につける

    第5章 統合力  大局的に思考する

    第6章 判断力  健全な意思決定を行う

    第7章 信念  自分の価値観を知り、強く信じる

    第8章 誠実さ  ゆるぎない信頼を築く

    第9章 落とし穴を避ける

    第10章 選ばれるプロフェッショナルの精神

  • ★アイドク 2021/06/27 なつみそらさんのシェア
    オンラインサロンをやっていこうとして決めて購入した。2011/1/2の購入
    自分の中の活動のベースになった本。
    そらさんは、Kindleでも持っている。→それくらい良かった本。

    ★概要
     10章の内容がどういう特質を持っている人が選ばれるのか、精神論などが書かれている。
    各論が7章あり、1章がイントロダクション、9章目にさらに落とし穴を避ける。10章は精神論。
    具体例、歴史上のアドバイザーが登場している
    ピータードラッカー、ジョージマーシャル、アリストテレスが登場。
    読みにくそうなのに読みやすかった。

    ★1章7つの特質より
    1)無私と自立
     自分自身がないとクライアントもおっかけになってつかわれるだけ。自立は独立してしまう。
    2)共感力
     強すぎると、自分とクライアントを同一視しすぎてアドバイスできない。判断力が鈍る。
    3)ディープジェネラリスト
     専門分野についての優れた知識、業界にも詳しい、学ぶことに意欲的なプロフェッショナル。表面的、範囲が広いと見抜かれるよ。
    専門的だと逆にとらわれのアドバイスになる。非常に難しい。
    4)統合力(俯瞰する)
     大局的に考えれる。見ているつもりになりすぎると一般論ばっかりになる。体得的にみている、見ているだけだと分析だけで木を見て森を見ずになる。
    5)判断力(いろんな要素が必要、健全な判断、意思決定
     判断力のバランスが崩れると訳の分からない結論をだしてしまう。自分の意見を強要。うぬぼれ、自信過剰。
    (ここまではスキルベース)
    6)信念(クライアントに振り回されない)
     バランスがゆるぎないエネルギーになり、誠実さにつながる。あまりにも信念が出過ぎると結果的に視野を狭める。
    7)誠実さ(すべて持って、クライアントさんと信頼関係を築く)
     全部身に付くと誠実さという部分でしっかりとした関係性を築けるようになる。相手に対する愛情表現。うけとってくれたら信頼。

    コンサルティング的なことができるようになるのがプロフェッショナル。
    長いお付き合いが続く、友好関係を作れるようになる。
    9章ではこういう特質を持ちましょう!→でも崩れたときには?

    ★プロフェッショナルを目指すときに気を付けるポイントや罠。
    ・不適切なクライアント
    ・問題設定に誤りがある
    ・不適切なアドバイザーになってしまう(アドバイスが不要なタイミングにミスマッチ?した場合ミスマッチを認められるように。)
    ・能力に率直に別のプロを紹介、役立てないという事をクライアントに伝える
    ・クライアントの代理をひけらかす
    ・クライアント側の問題を見抜く、相性が悪いことを素直に認める
    ・すべて受け取るクライアントもNG(疑ってかかる精神も必要。)

    組織からの幅広いサポートを失う可能性がある。
    一人と親密な関係を持つのと同時に組織とのバランスを持つこと。
    独立した公正な仲介者であるように心がける。
    深い関係をいいことにクライアントの意を借りる行為である。

    ★ダメなアドバイザー
    ・都合を押し付けない
    ・何でもできます
    ・グルタイプ
    ・お調子者タイプ
    ・時流に乗るタイプ
    ・使いまわしタイプ

  • プロフェッショナルの基本的スタンスと、注意事項が端的に書いてあり
    色々と参考になります

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