深呼吸 (ビーボーイノベルズ) (B-BOY NOVELS)

著者 :
  • リブレ
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本棚登録 : 391
感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862639066

感想・レビュー・書評

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  • 最後、谷地のいない部屋に帰ってきたとき、榛野がリンゴを食べて涙をこぼすシーンにもらい泣きしてしまいました。わかるわぁ…恋ってそんな感じよね…  全体的にほのぼのでキュンキュンしました。

  • 濡れ場アッサリで良かった

  • 年上元部下×年下元上司
    40を過ぎてリストラされた谷地。弁当屋でアルバイトをしていた。そこへ帰国子女であり、元上司の榛野が頻繁にやって来るように。元々親しくもなく、谷地にリストラ宣告をした年下の元上司が通ってくることに多少の引っ掛かりはありながらも谷地は今の暮らしに満足していた。
    何を考えているか分からない元上司は次第に谷地の友人のように日曜日には本を借りに来るようになるが…

    基本的に大人な雰囲気のテンション低めなカップルです。向上心とかなく、なんとなく人生を過ごす谷地にイライラしながらも好意を捨てきれない榛野が地味に迫る話。
    後半はイギリスへ仕事で行った榛野の元へ谷地が旅行でやって来る話で、こちらは完璧人間な榛野が舞い上がって失敗ばっかりする姿が好感持てます。
    でも一人で盛り上がってるから、まぁ谷地にはあんまり伝わってないなーって感じでそれがまた不憫と言うか、滑稽と言うか…

  • 木原音瀬さん独特の、静かに表現された、じれったい大人の恋愛。鈍感で真面目なノンケに恋した年下上司の片思いがせつない。

  • 40歳のおっさんと30代エリートビジネスマンとのゆるやかな恋物語。今回の話は、珍しく痛くない。なまぬるい感じが、じわじわと良かった。

  • 最初は片想いであろう受けが不器用で切ない…とか思ってたけど、だんだんイライラしてきた。真面目に仕事してるのに向上心がないって理由でリストラされたらたまりませんわ。しかも、攻めをリストラ候補に推進したのが受け。いやいや、絶対私情はさんでるし(一方的な)。しかもハンティングされて会社コロコロ変わる奴に…。
    …あり得なさすぎて、攻めは許せても読んでるこっちがくさくさしてしまった…。

  • 前半谷地さん視点、があっての後半榛野さんターンが切なくてキュンキュンする。いつの間にか気になって、いつの間にか自覚するよりもっと心に食い込んでて、でもノンケだし叶うわけがないと諦めようとする理性と、それでも顔をみたい、話したい、とほんの少しの滴を求めようとするかのような健気さと不器用さ。
    男なんて散々喰ってきて、愛だの癒しだの求めてなかったはずなのにっていう自分でももて余してる感が、堪らないっす。
    え、ここで終わり?っていう終わり方も、これはこれで。

  • 大好きな1冊。
    木原先生の本の中では、ダントツ平和、穏やかな大人の恋の話。
    とはいっても、木原先生なのでファンタジーなBLではなく、現実的なBLです。
    最後に、一人の部屋で林檎を食べて、プレゼントされたマフラーを握りしめて泣き崩れる榛野は、恋をしたことある人ならきっと共感して泣いてしまうはず!
    ずっとずっと欲しくて堪らなかった攻の愛情を感じて、また、一人の部屋を強烈に寂しいと感じて泣き崩れる姿は、いじらしいし、健気でとても切なかったです。
    「Plus Story」ではひたすら幸せな二人が読めます。

  • 大人二人のはつ恋を丁寧に丁寧に書かれている。だけでなく、最初の話(深呼吸)は2002年に書かれているのだけどもその時点で、ただ言われたことをしているだけではその仕事はいずれ機械に取って代わられることをスパッと登場人物に言わせ、なおかつ書き下ろしのお話(深呼吸2)では、契約社会の側面をこれまた登場人物の対話でスちらりと見せる、労働とBLをすんなり絡めていて面白いな、と。BLというかBLの名を借りたLIFE本だと思い、木原先生の視点は非常にグローバルなんだなと、改めて他の作品も読もうと思いました。

  • リストラにあって弁当屋でバイトしてる40代が主人公。
    しょぼくれた中年=受けだと勝手に思い込んでいたので
    メガネの元上司(エリート・年下)が追いかけてくるのを
    ずーーーっと執着攻めだと思って読んでいました。
    逆だった!包容力高めの穏やか攻めと
    抱いてほしくて震えてるメガネ受けだった…。

    ずーっとなかなか手を出してこないヘタレメガネだと
    思っててほんとごめんなさい。
    健気でかわいい受けだったのですね!

    いや、でもセフレの坂口が「あいつリバだぜ」って
    言うから、てっきり土壇場でひっくり返るもんだと。

    やっと告白まで行った後イギリスに転勤で遠恋。

    会いに来てくれた攻めにやっとやっと抱かれますが
    思ったより攻めがちゃんとオスでちょっとときめきました。
    穏やかな攻めが性欲見せてくるのってちょっといいですよね。

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著者プロフィール

高知県生まれ。1995年「眠る兎」でデビュー。不器用でもどかしい恋愛感情を生々しくかつ鮮やかに描き、ボーイズラブ小説界で不動の人気を持つ。『箱の中』と続編『檻の外』は刊行時、「ダ・ヴィンチ」誌上にてボーイズラブ界の芥川賞作品と評され、話題となった。ほかの著書に『秘密』『さようなら、と君は手を振った』『月に笑う』『ラブセメタリー』『罪の名前』など多数。

「2022年 『コゴロシムラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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