長谷川利行の絵: 芸術家と時代

著者 :
  • 作品社
3.33
  • (0)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 14
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861827815

作品紹介・あらすじ

従来の「伝説」を排し、“日本のゴッホ”長谷川利行の本質に迫る、画期的評伝!
暗く、不安に満ちた時代に、明るく美しい絵を描いた、ほとんど唯一の芸術家は、どのように生まれたのか? その秘密を探る。

「(長谷川利行のことを)調べれば調べるほど、伝説とは正反対の利行の姿が見えてきた。その一つは、利行が生きた時代の絵画芸術の世界的動向に対する深い関心である。例えば、ソヴィエト・ロシアのフォルマリズムにさえ興味を抱いていたようだ。二つには、洋画のみならず日本画にも造詣を持っていたことがある。正宗得三郎に通じるような広い視野と感性をさえ感じさせるのだ。三つには、ニーチェなど当時の現代思想を自らの血肉と化している点をあげることができる。
 とするならば、利行は落ちこぼれやアウトローどころか、深い教養を持った、洋画・日本画双方に通じる先端的な芸術家だったのかも知れない。」――本書「あとがき」より

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ふむ

  • 日経新聞 8.29.20 横尾忠則評

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

大塚 信一(おおつか・のぶかず):1939年生まれ。1963年岩波書店に入社。『思想』『岩波新書』編集部などを経て多くの単行本、シリーズ、講座、著作集などを立案・編集。1984年には文化総合誌『へるめす』を創刊、編集長。1990年、編集担当取締役、1997年―2003年、代表取締役社長。近著に『反抗と祈りの日本画 中村正義の世界』(ヴィジュアル版 集英社新書、2017年)、『長谷川利行の絵 芸術家と時代』(作品社、2020年)、『哲学者・木田元 編集者が見た稀有な軌跡』(作品社、2021年)、『本の森をともに育てたい 日韓出版人の往復通信』(カン・マルクシルとの共著 岩波書店、2021年)、『津田青楓 近代日本を生き抜いた画家』(作品社、2023年)。

「2024年 『岩波書店の時代から 近代思想の終着点で』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大塚信一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×