【小冊子付】Heaven's Rain 天国の雨 Limited Edition (Daria Series)

著者 :
  • フロンティアワークス
4.29
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本棚登録 : 214
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861347863

作品紹介・あらすじ

二十一歳の櫻凛は、バイト先の弁当屋に訪れる会社員・藤岡瑛仁と不毛な関係にある。病弱な凛は瑛仁への想いを最期まで貫こうと考えているが、藤岡にもまた、生涯想い、守ろうとしているものがあった。無言のうちにできたいくつかのルールをもとに続く、すれ違いの関係。そんな折り、瑛仁の弟・暁天が現れて、「兄から手を引いて俺のところへおいで」と凛に告げ…-天使だった男と紡ぐ、永遠に続く幸福への旅路。生きること、愛することを摯実な文章で綴る温かい涙がこぼれる感動の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 少しずつ読んでいたからあまり入り込めなかった…。瑛仁の件りが面白かった。これから小冊子読むのが楽しみ。

  • いいお話だし、うるっとする瞬間もある。
    あとがきで、全員が号泣することって書いてあったけど、もしそれに読者も含まれてるなら私は号泣はしなかったな。。。すみません。

    これは輪廻転生でずっと縁が繋がっている人々のお話です。
    たしかにBLだけど、登場人物すべての人生の物語、そして主人公のリンが結ぶ人と人との縁の物語だなって思いました。
    朝丘さんの丁寧な描写は好きだけど、リンとアキタカのイチャイチャシーンは甘すぎるというかちょっとくどくて、うってなっちゃいました。
    お話全体は面白かったし、ぐっとくるものもあります。私的には、天使のアキタカが涙を流してしまうシーンがピークでした。

  • 朝丘さんにしか描けない世界観で、愛する事の苦しさと喜び、生きる事のかけがえない幸福が描かれていて、キャラクターみんなが真摯で愛おしくて堪らない。
    夏に出会った暁天とリンの不穏な空気に『これから季節が巡った先で二人は表紙のような穏やかに笑いあう関係になるんだよね? どうやって??』とハラハラさせられたのですが、成る程そうきたかー……と。
    頑ななリンの気持ちを溶かして愛する事、限りある時間を精一杯生きる喜びと優しさをプレゼントしてくれる暁天さんの優しさに胸がぎゅうっと包まれるよう。

    恋に憧れ傷つく病弱な少年と天使の出会い、天使の設定から生まれ変わったその先で約束を果たす下りは切なくて綺麗で優しくてぐっと胸に迫るものがありました。
    綺麗で優しい光の雨が降り注ぐよう。
    暁仁にはやきもきさせられましたが、人間の狡さや脆さが丁寧に拾い上げられて、彼と妻の明美が人生のパートナーとしてきちんとお互いを受け入れ共に生きていけるようになったのには素直に良かったなと。
    脇役まで余すところなく魅力的で、特に明美と猛が好きです。

    おまけ冊子までボリュームたっぷりの中、丁寧に穏やかにひとつずつ感情を掬い上げるような優しい世界が広がって、読後は胸いっぱいの優しい気持ちに包まれるよう。
    それにしても、何度生まれ変わっても短命と同性愛の苦しみを抱えて生きる運命のリンも辛いけれど、そんなリンと限られた時間を生きて、必ず別れの辛さを乗り越えなければいけない事を覚悟してそれでもリンに愛する事の幸福を教える、何度でも生まれ変わって見つけ出してリンを幸せにする、と、苦しみを乗り越えて人生を全うする覚悟を決めている暁天は本当に強くて優しい……。
    愛する事のかけがえない喜びと奇跡か溢れたお話でした。

  • 涙は出ませんでした。
    でも、うらやましかった。

    魂の結び付き。
    親でも兄弟姉妹でも、あるんかなぁ。
    再び巡り合っても、今世でうまくいかなかった部分はいっしょかなぁ。

    切なくなるね、いろいろ。

  • 予約して楽しみにしていた今作。
    時間のある時に、大事にじっくり読もうと思ってましたが、
    あまりの表紙の美しさに衝動を抑えきれずに一気読み。



    はあぁぁぁぁぁぁぁ…………(溜息)



    何でしょう、この充溢感。
    何だかどんな言葉を選んでも陳腐になってしまうというか、
    取りあえず読んで良かったです。
    輪廻転生ものは使い古されたネタだと思っていても、書き手によって
    その色は様々で、今回の朝丘さんの転生ネタは胸があたたかくなり
    たまらない幸福感に満たされました。
    幸せの感じ方は十人十色ですが、こういった形が苦手という人も一定数
    いると思いますので、好き嫌いは分かれると思います。
    お涙頂戴だと思うかもしれません。

    でも、何度でもリンのことを見つけ出し、愛してしまう暁天と、
    生まれ変わって記憶をなくしても、やっぱり何度でも暁天に恋を
    するリンが愛しくて愛しくて。
    幾度となく繰り返される輪廻の中で、このふたりの紡ぐ幸せを垣間見る
    ことが出来て、たまらない満足感でいっぱいです。

    リンも暁天も尊も、そして明美やるりも、みんな素敵なキャラで好きでした。
    唯一、転生前も転生後もクズだなと思ってしまうのが瑛仁なんですが、
    これもこの人の役割だと思えば納得出来ないこともない……。

    小冊子もボリュームがあり、最後の最後まで丁寧に描かれる二人の様子に
    こみ上げてくるものがありました。
    読み終わった後でもう一度表紙を眺め、そこに掛かる虹と、キラキラ光る
    雫を見ていると、胸が熱くなります。


    ずっとふたりが幸せでありますように。
    そう願わずにいられないようなお話でした。

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