- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860643935
作品紹介・あらすじ
ヨーロッパの近現代史を学びながら、歴史を読み解く視点も身につく。さらに臨場感あふれる解説で歴史の決定的瞬間も実感できる一冊!
感想・レビュー・書評
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世界史初学者にとっての入門書としてはかなりの良書。受験生時代に日本史を学習して感じたことだが、歴史上の出来事には必ず道理があり、その文脈を理解しないことには歴史の体系的な理解は不可能である。歴史に学ばないことは現代社会を虚無に生きるようなものであると心に刻み、歴史の最先端を走る人類の一員としての視点を養わなければいけない、この本は私にそう思わせてくれた。
「歴史の見方」として紹介される18の項目は大きく理解を助けてくれた。少なくとも個人的にはこのような原理を示してくれた方が混乱しがちな歴史も呑み込みやすいので良い点だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
題名にある通り「歴史の見方」という複数の視点である種の「抽象化」がなされるため、要所要所で「まとめ」的な記述が入る構成になっており、単なる歴史叙述に留まらない。よって、読んでいて「なるほど」と思える部分があり、結果的に理解が深まる内容になっている。
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読みやすさ、情報量、文の魅力、どれをとっても満足できる出来だった。特に現代史においての忖度ないはっきりとした表現は理解の助けになったと思います。
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再読
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所々の「歴史の見方」がとても参考になった。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/737302 -
学生時代は、どんどん混線してわけわかんなくなって無理、としか言えなかった近現代史をはじめて面白いと思った。なぜイスラエルが戦争しているのか、共産主義はなぜ非難されてるのか、ベトナム戦争はなぜ起きたのかなど、言葉を知ってはいるけどよくわかってなかったことが繋がって、細かいことはきっとこの後忘れちゃうけど、歴史の流れっていうのをグワアーッと体感できて良かった。
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中世から近代に至るまでの歴史を、対立関係を整理してわかりやすい構図で、宗教支配時代から宗教改革を経て絶対主義時代、革命を経た立憲君主制、帝国主義、世界大戦までの連続した流れで説明してあって非常に面白かった。教科書やよくある世界史本では個別の出来事が羅列して記載してあることが多いが、歴史の中で共通するエッセンス(歴史の見方)という切り口/視点でとてもオススメです。
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ジュンク堂をぶらついていて、新刊コーナーで見かけた。面白そうだったので、電子版がないか調べたけどなさそうで、エピソードゼロと2冊セットでお買い上げ。
忘れかけたので、残りを一気読みした。見方は面白かった。特に現代に来ると自分が知っている時代だけにイタイ感じもしつつ。エピソードゼロも楽しみ。ついでに、出口さんの歴史本へ進みたい。 -
・独裁の利点は、大胆かつ迅速に組織を動かせること。独裁が成り立つ条件は二つ。一つは短期間であること、もう一つは独裁を行う側とそれに従う側の間で合意が成り立っていること
・7世紀頃までは絹の道が中国とインドやペルシアをつなぎ、12世紀には海の道を使用したイスラーム商人がヨーロッパとアジアをつなぐ形で活躍した。13世紀にはモンゴルがユーラシア大陸を征服することで東西交流が活発化した。そして、近代に入ると世界の一体化の中心はヨーロッパ人に移る。大航海時代(15〜17世紀)には、ヨーロッパが世界へ進出して「近代世界システム」を構築する
・ガンディーが『偉大なる魂』と呼ばれた理由。問題の解決のために、自ら先頭に立ち、己の命を投げ出す覚悟をもって戦った
・1937年盧溝橋の偶発的な武力衝突事件をきっかけに日中戦争がはじまる。政府も日本陸軍も中国への派兵にははっきりと反対の意思を持っていた。にもかかわらず、いざ閣議となると、場の空気により中国への派兵に同意するという意思決定がなされた。近衛首相には意思決定者としての当事者意識、責任者意識がなかった
・マレー沖海戦を境に、それまでの大鑑や巨砲中心から航空機中心の先頭に変わった。米英はその変化に即座に対応したのに対し、日本はそれができなかった。変化を察知する洞察力、変化に対応する決断力、日本にはこれが欠けていた
・主権国家、それ自体が戦争の原因である。EUは、主権国家を否定することにより、各国の国境をなくして「新しい共同体」をつくるという発想