そばですよ (立ちそばの世界)

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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860114213

作品紹介・あらすじ

立ちそばの神様が降りてきた!

食文化エッセイの第一人者、平松洋子がいま一番興味のあるテーマ「立ち食いそば」に正面から挑戦。歴史ある名店からニューウェイブ店まで、東京の東西南北二十六軒の立ち食いそば店を訪ね、つゆの香りをかぎ、そばを味わい、店主と語る。


丹念な取材でそれぞれの店の成り立ちから、店主の人柄、味へのこだわり、街と立ち食いそばの関係まで、立ち食いそばとは何ぞやを追究。
一日に二度立ち食いそばを食べる強者、立ち食いそばファンとして知られる山口良一氏、坪内祐三氏へのインタビューと立ち食いそば同行記も収録。立ち食いそば文化を考察する珠玉の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 会社員時代には結構お世話になっていたたちそば。地方では駅の中でというのが多いしそんなに気にしたことがなかった。だけど、個人店には歴史や物語があるんですね〜。地方のお店も目に入ってなかっただけであるのかもしれないな。自分の目は何も見てないんだなぁと改めて思い知らされる。そうやって感性は死んでいってつまらない人間になっていくのだ。自分が記事として書いてみたらどんなふうになるかなと考えたらいろいろ巡ってみたくなった。

  • 立ち食いそばファンによる、立ち食いそば愛溢れる著作。
    食レポであり、ドキュメンタリーであり、グルメエッセイでもある。
    都内26軒を訪れ、食べ、啜り、観察し、熱く語る。
    店のデータ有り。お品書きは詳細。地図も。2軒はカラー写真有り。
    そばの出汁、天ぷらの香りが漂ってくるような文章で、
    立ち食いそばの魅力を語っています。
    インタビューで知る店の歴史、店を営む方の経歴、美味しいそばを
    提供する拘り、個性、心構え・・・どれも魅力溢れるものばかり。
    そして、立ち食いそばの愛好家との対談、同行しての街と店探訪。
    なんて楽しい!なんて美味しそう!
    取り敢えず・・・近所の立ち食いそば屋に行ってみよう(^^♪

  • 本当に美味なるものを知っている人は
    立ち食いそばの中からも、美味なる店
    を見つけます。

    星の数ほどある東京の立ちそば店の中
    でもキラリと光る店を紹介し、しっか
    りその長所を文章として表しています。

    お金もそれほどかからないグルメなの
    で、今すぐ行きたくなる一冊です。

    秋葉原の「川一」は激戦地区の秋葉原
    に新た加わった行きたい店です。

  • 単なるグルメ・食レポでもなく、かと言って、気取った食文化論でもない、いい具合に肩の力が抜けたエッセイ。
    お手軽に食せて、それでいて奥が深い立ち食いそばの世界。その魅力が十分に伝わる一冊。
    ただ、東京限定なのがね。羨ましくもあり残念でもある。
    駅そばしかない片田舎の住人にとっては。

  • ハンバーガー、牛丼、カレー…しのぎを削るファストフード業界にあって庶民やサラリーマンの味方、それが立ち食い蕎麦だ。それもチェーン店でなく地道に自分の味を守る独立店の数々が描かれる。読んだら行きたくなること間違いなし。飲んべえなので個人的には「四谷政吉」「がんぎ」に惹かれる。

  • 立ち食いそばの名店をインタビューを交えて知ることができる。そばに限らず、ストーリーがわかるとおいしさも増すし、楽しむポイントがつかめる。
    カタログ本や口コミサイトでは知り得ない情報、というよりも知識を得られた。

  • コロナの影響なのか 2020年11月時点で閉店した店舗が。

  • 紹介されている店ばかりが名店ということはないと思いますが、間違いなくそばが食べたくなる本。私が食べたことのある店が3店登場していて書いてあることと違和感のある感じもありましたが、まあ味覚は人それぞれで食べた状況でも味は違いますし。読み終わって真っ先に住まい沿線の「ファミリー」に行ったことは言うまでもありません。

  • 時々あんなにたべたくなっていたラーメンが、いつからか味が濃すぎてつらくなってきました。

    そこで、「そば」です。

    最高級の、ではなく、立ち食いそば屋さんを中心に紹介されています。
    そういえば、あちこちにそば屋さんはあって、よく考えるとほとんど入ったことがない店ばかり。
    正直どこに入っていいのかわからなかったせいもあります。

    試しに、本に書いてあった「川一」さんで、いか天そばを頼んでみました。

    ・・・。まいりました。
    最高です。

    ちょっと時間がかかりますよ、といわれたものの、そんなのたいしたことじゃありません。揚げたてのイカ天をじゅっ、とやった、一杯のそばの美味かったこと。

    以来、あちこちの店に入ってみる楽しみが増えました。

  • 地元図書館で予約したら、数ヶ月待ちで手元に。ダヴィンチで勧められていたから予約したものの、うどんで育ち、立ちそば屋に入ったことすらない私が、なぜ数ヶ月待ちのこの本を借りたのか。「はじめての海苔弁」を読む前の話で、筆者の名前は知ってるものの、彼女の本らしい本を読んだことがなかったにもかかわらず、である。もはや、この本が面白いに違いないという直感が働いたとしか言いようがない。そう、ひたすらに立ちそば屋の紹介なのに、それぞれの店と料理に物語があって面白いのだ!この勢いでなら、立ち蕎麦屋ののれんを一人でくぐってしまいそうな気がする。

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著者プロフィール

平松洋子=1958年、倉敷生まれ。東京女子大学卒業。エッセイスト。食文化、暮らし、本のことをテーマに執筆をしている。『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞受賞。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『食べる私』『忘れない味』『下着の捨どき』など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

平松洋子の作品

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