ありがとう自衛隊 ~ヒゲの隊長が綴る日本再興奮闘記~ (ワニブックスPLUS新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847065217

作品紹介・あらすじ

突然日本を襲った東日本大震災。未曾有の事態に立ち向かう自衛隊員の姿と、彼らへの感謝のメッセージを自衛隊OBの佐藤正久議員が綴る。

感想・レビュー・書評

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  • 防衛大学校から自衛隊に進み、2004年のイラク復興では支援隊長として現地で活躍した経験を持つ国会議員で、「ヒゲの隊長」として人気の佐藤氏が、2011年3月に起こった東日本大震災に際して決死の活躍で被災地を救った自衛隊員の奮戦記をレポートする。被災者の捜査・救出活動に加えて、瓦礫の除去による交通・物流ルートの確保、水や食料の支援、さらには次々と発見される「ご遺体」の収容や、避難所で途方に暮れる人々への「心のケア」など、休む間もなく不眠不休で活動を続ける自衛隊員のエネルギーの源は「国民の幸せのため」という自己犠牲の精神だった。

  • 発災直後に、野党国会議員(当時)で自衛隊OBの著者により上梓されたもので、両手放しで自衛隊を賛美する内容だった。確かに震災対応での自衛隊の働きは欠かすことができなかった。しかし、被災者を含めた皆が歯を食いしばって対応したのではないのか。『自衛隊の不断の過酷な戦闘訓練があったからこそ、災害対応がスムースに実行できた。災害救助隊では訓練の質が落ちてしまう』の言には半分だけ賛同。政権交代で与党となり、防衛政務官となった著者のお手並み拝見といこう。

  • 自衛隊さん、ありがとう!
    もっと正当に評価を受けて然るべき。
    マスコミ報道は偏りすぎ。
    指揮にあたった政治家は無能。
    自衛隊の置かれる環境をもっと予算的にも名誉的にも上げていかないと。

  • 資料ID:92113335
    請求記号:
    配置場所:新書コーナー

  • as I expected, SDF did their best in the earthquake and tsunami rescue mission. That was far beyond my imagination and I wondered why they could do such hard tasks.
    japanese people should know its soldiers' endeavor more and respect them more.
    remember that SDF's top priority is not disaster rescue, but national defense.

  • 自衛隊による東日本大震災救援活動・復興支援について。自衛隊OBの著者だけに、隊員の心情や普段の訓練についても触れてあり、興味深かった。

  • 「ヒゲの隊長」の愛称を持ち、イラクでの自衛隊派遣に従事。
    その後は自由民主党の参議院議員として活躍する筆者が、東日本大震災での自衛隊の活動内容及び震災で明らかになった問題点、更に今後の国防のあり方について論じたのが本書である。

    本書の中で佐藤氏が繰り返し訴えている事が2点ある。
    1つめは「自衛隊は便利屋ではない」ということだ。
    先の震災で大活躍した事に伴い、一部から(特に自衛隊の「軍」的要素を薄めたい方々から…)「自衛隊を災害対策に特化した組織にするべきである」という意見が出ている。
    これを佐藤氏は「自衛隊の任務は国を守ることである」という観点から否定している。
    詳細をここで載せることは避けるが、「自衛隊の存在意義とは何か」というマクロな観点と、「自衛隊がここまで厳しい訓練をなぜしているのか」という現場経験者ならではのミクロな観点で解説している。
    もしも自衛隊が災害派遣に特化していたら…先の震災でこれだけの活躍ができていなかっただろうと納得してしまった。

    もう一点は「国民の防衛意識を高めていく」必要があるということ。
    国内外での活躍に関わらず、残念ながら自衛隊は尊敬・名誉の対象になっておらず、誤解も多い。
    佐藤氏も「自衛隊には勲章がない」というフレーズを用いて、この現状を嘆いている。
    また、近隣諸国との領土問題も未だに存在しているにも関わらず、そこまで意識されている問題とは言い難い。
    誤解や偏見も生じている問題なだけに、これらを丁寧に解説し、改めようとしている筆者の活動には頭が下がる思いである。

    と、ここまで長々と書いていったが、本書は平易な文章で書かれており大変読みやすかった。
    「防衛論は難しい」とお考えの方もいらっしゃるだろうが、この内容なら予備知識なくともすんなり入っていけることだろう。
    そして、自衛隊や国防に対する妙な誤解やバリアーも、すんなり解きほぐしてくれることだろう

  • 元自衛隊、現参議院議員の著者が、震災時の自衛隊の活躍を自衛隊の視点で書いた本。聞けば聞くほど、かなり厳しい状況で、自衛隊が拒否もせず頑張ってきた様子がわかる。

    第1章が自衛隊の震災時の対応、第2章が自衛隊の簡単な歴史、第3章が自衛隊の人間形成の方法、第4章が自衛隊の今後への提言である。

    近隣諸国の領土問題で改めて、自衛隊がクローズアップされることが多いが、自衛隊も生身の人の集まりであることを忘れてはならないと思った。

  • 前半は東日本大震災での活動が語られておりリアリティがあります。後半は単なる自衛隊の紹介みたいな感じなのでし退屈でした。
    また、国にとって重要な役割を果たしている自衛隊について、殆ど知らないまま、私がこの年齢になってしまったことは、問題だと感じました。学校教育で教える(議論する)ことが必要だと思うけど、公立じゃ無理かな…

  •  東日本大震災における自衛隊の活躍や、日々の自衛隊の訓練などを紹介し、自衛隊を正当に評価しよう、というもの。著者は元自衛官の議員で、いかに東日本大震災で自衛隊が活躍したか、その活躍の裏には日々の訓練が役立っているのか、ということを具体的なエピソードを交えて紹介しながら、現菅政権への批判を行っている。
     メッセージはこれ以上になく分かりやすい。教育勅語なんかも紹介されていて、思想的にこの手の本はダメ、という人も多いと思う。でもそういう人たちにも「そういったことは抜きにして、正当な評価を与えるべきだ」(p.89)と願うならば、まず『ありがとう自衛隊』というタイトルは、工夫が足りない感じがする。もちろん正当な評価を与えるべきだと思うけど、本の内容があまりにも単純明快過ぎて、自衛隊が抱える問題や、自衛隊を取り巻く状況は、おそらくそんな簡単なものじゃないんだろうな、という印象をかえって受ける。単に「熱い思い」みたいなものを情緒的に感じたい人にはうってつけの本なんだろうけど…。(11/07/23)

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著者プロフィール

1960年生まれ。参議院議員。自衛隊イラク派遣先遣隊長として活躍。

「2008年 『教科書 日本の防衛政策』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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