ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則

制作 : 堺三保 
  • フィルムアート社
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本棚登録 : 365
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845917204

作品紹介・あらすじ

物語創作のバイブル誕生!
ハリウッド関係者が全員読んでいる、ストーリーテリングの必読書。
10万人が熱狂した伝説的シナリオ教室の講師が、あなたの創作人生を変える!

ストーリーテリングの分野で世界的に最も影響力のあるロバート・マッキーのあの最重要著作『Story(原題)』が新訳でついに刊行! 

本書で論じるのは、

原則であって、ルールではない。
永遠に変わらない普遍的な型であって、公式ではない。
元型(アーキタイプ)であって、紋切り型ではない。
綿密さであって、近道ではない。
現実であって、執筆にまつわる種明かしではない。
技術の習得であって、市場の予測ではない。
観客へのリスペクトであって、侮蔑ではない。

そして、独創性であって、模倣ではない!

もはや伝説となっているロバート・マッキーのセミナーの内容が一冊に。

脚本家だけでなく、小説家、ジャーナリスト、ノンフィクション作家、あらゆるタイプのストーリーテリングについて新たな視点を提示する至上の一冊!



ロバート・マッキーは30年間世界中を飛び回り、脚本家、小説家、劇作家、詩人、ドキュメンタリー作家、プロデューサー、演出家を育成してきました。受講生の数は100,000人以上にのぼり、その中には数多くのアカデミー賞・エミー賞受賞者がいます。

【ロバート・マッキーのセミナー受講生の受賞歴】
アカデミー賞受賞者数 60人 (ノミネート200人)
エミー賞受賞者数 200人 (ノミネート1,000人)
全米監督協会賞(DGA)受賞者数 50人 (ノミネート100人)
米・脚本家組合賞(WGA)受賞者数 100人 (ノミネート250人)

ロバート・マッキーの門下生の中にはピーター・ジャクソン(『ロード・オブ・ザ・リング』3部作や『ホビット』の監督・脚本)など大きな成功を手にした監督もいます。また、ピクサーの脚本チーム(『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』など)のように、ハリウッドの脚本家にとってマッキーの脚本講座は脚本家になるための登竜門になっています。

この伝説的なセミナーの内容を一冊に凝縮したのが、本書『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』です。
本書では、脚本家が学ばなければならないストーリーの普遍的な「型」を解説するとともに、キャラクター造形の方法、または物語に必須の「事件」の描き方とその設定の仕方を徹底的に掘り下げます。
特に、目から鱗が落ちるように感じるのは、これまで、ストーリーとキャラクターは別のものであるかのように扱われていたのに対し、マッキーが「ストーリーの構造とはキャラクターのことであり、キャラクターとはストーリーの構造のことである」と強く主張する点にあるでしょう。本書は、物語の「内容」にふさわしい「形式」を、ストーリーを創作する上で実際にどのように与えるかということを詳説しています。

「本書は、六つの大陸の観客を沸かせ、繰り返し上映・上演されて何十年も生きつづける作品を生み出すことをめざしている。ハリウッドの残り物をあたためなおす方法を記したレシピ本など、もうだれも求めていない。必要なのは、われわれの芸術の根底にある理論、才能を解き放つ指針となる原則を再発見することだ。」
(本書より抜粋)

ストーリーに必要な型を学ぶことによって、真のオリジナリティを引き出す、大人気の白熱講義。
物語創作の世界的権威、ロバート・マッキーの最重要著作『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』がついに新訳で刊行!

感想・レビュー・書評

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  • もちろん、これを読んだからといってストーリーテラーの才能が開花するわけではない。でも、文章を書く仕事をしていると、なんでもいいからもっといいものが書けるようになりたくて、こういう本にも放浪したくなる。で、最後に、簡単じゃないねってことに気がつく。

  • 物語の創作を目指す人にはとても良い本だと思う。
    脚本を書くための理論を丁寧に解説してくれてるし、何より実例があるのでイメージしやすい。
    (ルールではなく原則、公式ではなく普遍的な型、紋切り型でなく元型が論じられているとのこと)
    ただ、私は映画ファンというわけでもなく、作品も知らないものが多くてピンと来ないところも多かったが。
    海外ドラマで、構成や展開がぐいぐい引き込まれるものが多いなと感じてるけど、やっぱりこういった理論をベースに練りに練った脚本なんだろうな。やっぱりどんなものでも理論って大切。まぁ、それだけでもダメなんだけど。
    人の数だけ人生があるように、映画の数だけストーリーがあるはずではあるが、その中でもざっくりと類型化できるらしい。構成、設定、ジャンル・・・等々。その辺りをわかりやすく書いてくれているのが映画初心者の私には有難かったし興味深かった。
    また、構成の違いを知ることにより、自分がなぜその映画が好きなのか?また好きな映画のパターンを知ることができた。これはなかなかの収穫だったと思う。

    読書メモ
    ・設計における3つの型(プラスアルファ)
    ①アークプロット(古典的設計)
    能動的な主人公が自らの欲求を達成するために、主に外的な敵対勢力と戦う。ストーリーは連続した時間に沿って、因果関係の明瞭な矛盾のない架空の現実の中で展開し、絶対的で不可逆のクローズド・エンディングへと向かっていく。
    ②ミニプロット(ミニマリズム)
    内的葛藤、受動的な主人公、オープン・エンディング。
    ③アンチプロット(反構造)
    時間が逆転したり、交錯したり、分断される。偶然、断片化、空虚、不条理。
    ④ノンプロット
    人生が停滞したままで弧を描かない。ただの描写。

    ・エンディングにおける2つのタイプ
    ①クローズド・エンディング
    絶対的で不可逆の変化が起こって、そこまでに提示された疑問の全てが解決され、観客の感情をすっかり満たすクライマクス
    ②オープン・エンディング
    一つか二つの疑問が解決しないままで、満たされない感情が少し残るクライマックス

  • 脚本の教科書としてだけでなく、人間や社会というものについて、様々な示唆があって面白かった。

  • 映画の見方が深まりました。ありがとうございます。

  • 体系的にまとめられていながらも、この本自体のストーリーテリングが軽妙で楽しい!
    プロットに対する思考がスパッとインストールできて、
    映画や本を新しい視点でも楽しめるように。
    読書好きの皆さんにもおすすめかもしれない。

  • レビューはブログにて
    https://ameblo.jp/w92-3/entry-12792137444.html

  • 脚本を書きたい人は、絶対にこれを読んでください。
    ロバート・マッキーは、物語の構造、設定、ジャンル、意味から、セットデザイン、レイアウト、キャラクター設定に至るまで、学習者の才能を高め、ステレオタイプを超えて、ユニークな材質、構造、スタイルを持っている映画を作る方法を教えてくれます。
    アニメーション学科3年

  • ストーリーを作るのには技術を学ぶべき。
    面白い視点で書かれている。再読する。

  • 1.脚本家はどのようにストーリーを手掛けているのか
    ストーリー作りで意識していることは何か
    自分の思いを表現して、人を動かすためには何が必要なのか

    正直、内容をしっかり理解できなかったため、印象に残った箇所だけ、書き出します。

    ストーリーは、自分に酔った形で書いても、売れ筋を狙うものを書いてもダメ
    →愛を巧みに語る?ってどういう意味なのか?
    日常生活の行動を反応の組み合わせをビートとよび、これを重ねていくことで話の転換点を作っていく
    脚本家がストーリー設定を決めるのは時代・期間・舞台・葛藤・の4つの要素
    独創性とは、誰もがやらない情報を取り方・捨て方をする
    観客が予想していることを予想するためには自分のジャンルについて精通していなければならない
    →このシーンなら好反応するだろうという仮説を立てる

    3.外国人の本なので実例が多く、かつ表現が回りくどいというか、自分の思いをあえてかっこよく表現しているせいか、いつも理解に悩みます。これをしっかり理解できれば、雑談なんかもより面白くなるのかなとは思うのですが、なかなか理解できないので、とりあえず、積読にしとこうと思います。

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著者プロフィール

1941年生まれ。世界で最も名高く、信頼されているシナリオ講師。全米のみならず、世界各地でセミナーを開催している。これまで30年以上にわたって、数々の脚本家、小説家、劇作家、詩人、ドキュメンタリー作家、プロデューサー、演出家などを育成してきた。マッキーの指導を受けたなかからは、アカデミー賞受賞者が60人以上、アカデミー賞候補が200人以上、エミー賞受賞者が200人以上、エミー賞候補が1,000人以上、全米脚本家組合賞受賞者が100人以上、全米監督組合賞受賞者が50人以上生まれている。

「2018年 『ストーリー ロバート・マッキーが教える物語の基本と原則』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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