十八番の噺ー落語家が愛でる噺の話

  • フィルムアート社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845917020

感想・レビュー・書評

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  • 各師匠方の視点に面白さを感じます!

    特に立川生志師匠の話は最高で、聴いてみたいと、聴かなければいけないと思いました!

  • 演者のこだわりが分かる

  • (書いているのが2018年9月,読了したのは2018年2月)

    もうほとんど覚えていない...
    落語関係の本って、こういうのが良くあるのですが、
    読んでいるときは、(落語ファンだから)面白く読み進んで読み終えるけど、
    読み終えたら3分くらいで、もう何が書いてあったのか覚えていない。

    落語家が語っているから、聞いてると面白いのだけど、
    結局は、そこの創作の「過程」っていうのはファンには面白いけど、
    最終的に「演じる側にいない人」にとっては、漠としたフィルターの向こうの話だからなのか・・・。

    まあ、あるいはやはりインタビュー編集本として、情熱は分かるけど、
    作りは安易だっていうことかも知れませんね。
    もっと薄くまとめて安くして欲しかった。

  • 自分の十八番を尋ね、その裏話のインタビュー。いろんなことを考えるものだ。いろんな工夫や思い出があって読んでいて楽しい。十八番というのは聞く方が決めることとはどの噺家も言ってるけど。4,5人の登場人物の中出の会話をすすめていると端にいる人が視野に入ってきて、その人に声をかける、「紺屋高尾」で紺屋の職人が自分の身分を偽って太夫と会うのだが、手を見ればウソがばれるんじゃないかと気がつくと人前では話せなくなる。そこからどういうことか考えることで噺が深くなる。なんてリアルの追求をみなさんされている。

    春風亭昇太/桃月庵白酒/柳家喬太郎/立川生志/林家正蔵に聞き、

    古典・・・『権助魚』『松曳き』『火焔太鼓』『幾代餅』『按摩の炬燵』『しじみ売り』『お見立て』『紺屋高尾』『柳田格之進』『あたま山』『金明竹』『雑俳』『一目上がり』『桃太郎』『佐々木政談』

    新作・・・『ストレスの海』『ハワイの雪』『科学の子』

    が十八番。

    最後に

    三笑亭夢丸/立川こはる/春風亭昇々/瀧川鯉八/柳亭小痴楽/柳家わさびを取り上げる。



    『同じ意味だからと思って「そんな女があっしのところに

    嫁に来るわけがないでしょ」と八五郎が言って、大家さんが「いやいや、それがあるからあたしが紹介してやるって言ってんだよ」って言っちゃったら、小里ん師匠が、「『紹介』するなんて言葉は使わないんだよ。世話してやるんだ、って言うんだよ」。それを今でもよく思い出します。

    そういう言い回しを大切にしたいので、あの人かっこいいね、とは言わずに様子がいい、って言いたいし、ど真ん中、って言うのも、あれは上方の言葉ですから、できる限り、まん真ん中、と言いますね。』-柳家喬太郎

    『高座って、針のむしろですよ。座布団は針でできている。』-柳家喬太郎

    『落語って不思議なもんで、言葉だけ追っかけているんじゃ、とても商品にならない。どこかで「肚に入ったかな」というところがないといけない。やっているうちに人物が勝手に動き出して、新しい風景が見える時があるんです』-林家正蔵

  • 噺家の考える十八番(おはこ)に対する思いが話の端々からわかる。高座を聴きに行きたくなる。
    ある意味、テクストをどうみているのか、が分析されている。それがわかるからおもしろい。

  • 2018年1月9日(水)

  • 落語ファンによる落語ファンのための本。

    装丁が落語ファン以外を見事に拒絶している。

    清々しさすら感じます。

    各噺家に「十八番」を聞いていくのですが、皆一様に「十八番なんてのは、自分で言うもんじゃない」と言いながら噺について語る。

    今をときめく落語家たちが噺を育て、格闘する様子はファンとして嬉しい。

    後半は若手落語家たちが、十八番を語る。私はおっさんなので、若者は素直に応援したい。がんばれ。

    惜しむらくは、ラインナップ。

    立川志の輔が入ってないのはおかしいだろう。

    談春・志らくも入ってない。談笑の話だって面白い。

    いや、立川生志も好きですよ。でも順番が違うだろう。

    あとは、円楽党も入ってない。

    円楽か兼好は入れるべき。まんきつでも楽しい。

    企画があまりに楽しかったので、第二弾に期待してます、ってことかな。

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著者プロフィール

落語芸術協会に所属しており、現在同協会会長。現・『笑点』司会者。出囃子は『デイビー・クロケット (The Ballad of Davy Crockett)』。定紋は『五瓜に唐花』または『クラゲ』。血液型O型。妻は元宝塚歌劇団雪組娘役の宝珠小夏。静岡県静岡市清水区出身。

「2021年 『昔のくらし昔の道具 これなあに?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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