駈込み訴え (立東舎 乙女の本棚)

  • 立東舎
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本棚登録 : 214
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845638895

作品紹介・あらすじ

人気シリーズ「乙女の本棚」第33弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・ホノジロトヲジのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 引き続き、乙女の本棚
    太宰治 × ホノジロトヲジさんコラボ作品
    「駈込み訴え」です。

    書き出しから、独特な文章 。
    一貫して「ユダの訴え」の一人語りしていく内容。
    軽快でなんとも言えない
    太宰流ウイットを感じる様な語り口調が
    イイです!

    読み終わって残念ながら内容の方は…
    わかりにくかったです。
    ちょっと調べてみると…(汗)
    新約聖書の登場人物をベースとし
    ユダがキリストに対して愛憎の入り混じる
    裏切った理由、訴え…についてを
    描いた作品のようでした…。
    私は聖書やキリスト教には疎いので
    それで難しく思いました。

    でも
    ユダの感情の起伏が激しくて
    コロコロと言ってることが変わったりしていく
    葛藤や苦しんでる様子の語り口調が
    とにかく変で面白くて(笑)印象的でした。
    そんなお気に入りポイントが
    あったので良かったです…

    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      お返事遅くなりました!ゴメンナサイ…

      この作品、しじみさんも読まれたことあるんですね〰️☆
      …ユダの心情の面倒くささが
      私は何だか面白か...
      お返事遅くなりました!ゴメンナサイ…

      この作品、しじみさんも読まれたことあるんですね〰️☆
      …ユダの心情の面倒くささが
      私は何だか面白かったデス…(笑)
      2024/02/21
    • つくねさん
      チーニャさん、気づいてくれて嬉しいです。てかレスいただくまで忘れてました(°▽°)
      聖書の話しはよく知っていたので、ユダの視点から語られる話...
      チーニャさん、気づいてくれて嬉しいです。てかレスいただくまで忘れてました(°▽°)
      聖書の話しはよく知っていたので、ユダの視点から語られる話しは新鮮でしたw
      2024/02/21
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      しじみさん、
      聖書の話までご存知なんですね…
      流石ですね…☆
      私も…
      聖書にも少しは…^^;
      これから興味もってみようかな…
      と思います…
      しじみさん、
      聖書の話までご存知なんですね…
      流石ですね…☆
      私も…
      聖書にも少しは…^^;
      これから興味もってみようかな…
      と思います…
      2024/02/21
  • 二十二乙女読了です♪

    ホノジロトヲジさんとのコラボ作、既読本も何冊かありますが、今作に限っては少し厳しい評価になりました。

    イラストがって訳ではないですが、なんだろう...

    ユダの裏切り、もちろん何となくは知ってますよ。

    でも、うまく世界観に入れなかったなぁ( ˘•_•˘ )

    <あらすじ>
    太宰治の短編小説で、新約聖書のユダの裏切りを題材にした作品。
    私」と呼ばれる男が、「自分の師である『あの人』を殺してほしい」と旦那に訴える。

    「私」は「あの人」を深く愛しているが、彼は自分を嫌っていると感じる。

    「あの人」がマリヤという女性に恋をしていると思い込み、嫉妬する。

    「私」は「あの人」を裏切って役所に売り渡すことに決める。

    「私」は「あの人」の居場所を教えて銀三十を受け取る。

    「私」は「私の名は、商人のユダ。イスカリオテのユダ」と言って訴えを終える。

    この作品は、太宰治が自分の裏切りや罪悪感を投影したものと言われ、ユダの愛憎劇やイエスの薄情さが鮮やかに描かれています。



    人気シリーズ「乙女の本棚」第33弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・ホノジロトヲジのコラボレーション!
    小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

    あの人は、私の女をとったのだ。いや、ちがった! あの女が、私からあの人を奪ったのだ。

    「ずたずたに切りさいなんで、殺して下さい」。男はそう言って、自らの師の居場所を密告した。

    太宰治の名作が、有名ゲームのキャラクターデザインなどで知られ、本シリーズではイェイツ『春の心臓』、江戸川乱歩『人間椅子』、夢野久作『死後の恋』、『瓶詰地獄』、泉鏡花『外科室』を担当する大人気イラストレーター・ホノジロトヲジによって描かれる。
    名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
    自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

    著者について

    太宰治(だざい・おさむ)
    明治42年(1909年)青森県生まれ。小説家。1935年、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。『斜陽』などで流行作家となるが、『人間失格』を残し玉川上水で入水自殺した。「乙女の本棚」シリーズでは本作のほかに、『待つ』、『女生徒』(以上、太宰治+今井キラ)、『魚服記』(太宰治+ねこ助)、『葉桜と魔笛』(太宰治+紗久楽さわ)がある。


    ホノジロトヲジ
    2015年よりフリーのイラストレーターとして活動中。キャラクターデザイン、イラストなどを手がけている。著書に、『春の心臓』(イェイツ+ホノジロトヲジ)、『人間椅子』(江戸川乱歩+ホノジロトヲジ)、『死後の恋』(夢野久作+ホノジロトヲジ)、『外科室』(泉鏡花+ホノジロトヲジ)、『瓶詰地獄』(夢野久作+ホノジロトヲジ)、『シキノメモリエ』、『しろしろじろ』がある。

    • かなさん
      ヒボさん、おはようございます!
      私にはこの作品、さっぱりわからなくって(^-^;
      ま…そういうこともある、よなぁ~と
      自分で自分を慰め...
      ヒボさん、おはようございます!
      私にはこの作品、さっぱりわからなくって(^-^;
      ま…そういうこともある、よなぁ~と
      自分で自分を慰めつつ、読んだ感じでした。
      2023/10/17
    • ヒボさん
      かなさん、おはようございます♪
      遠藤周作の世界観には入り込めるんですがσ(・ω・`)
      ちょっと私にも難しかったです^^;
      かなさん、おはようございます♪
      遠藤周作の世界観には入り込めるんですがσ(・ω・`)
      ちょっと私にも難しかったです^^;
      2023/10/17
  •  乙女の本棚シリーズから、太宰治さんとホノジロトヲジさんのコラボ作品「駈込み訴え」です。この作品も私がよく利用している図書館に入り、1番に読めました(*^^)v

     ストーリーの方は、師として仰ぐ「あの人」を「私」は殺してほしいと訴えるところからはじまる…。「ずたずたに切りさいなんで、殺して下さい」と…。「あの人」と「私」は同じ年…「師」の立場と「師」とその弟子の生活を守ってきたにも関わらず、意地悪く無理難題を押し付けるばかりか、こちらの苦労を全くわかろうとしない…。こともあろうか、「私」も気になっていたマリアに、「あの人」が恋をしているかの様子を目の当たりにし、ジェラシーをも感じる…。もう認めよう、「私」は「あの人」を無条件に愛しているのだ…。こんなことなら、「あの人」を殺して自分も死のうか…もうそうするしかないと、決意するのだが…。

     う…ん、わかりにくいっ(汗)。「私」は葛藤を繰り返し、気持ちもころころ変わる…。何より、このストーリーは聖書を知らないとダメなのかも…何の知識も入れないまま読み始めたので、うん??となってしまいました…。「あの人」と「私」の関係性も、聖書のさわりでもわかっていれば、もっと驚けたし内容も理解しやすかったのかもしれないと感じました。なんだか、ちょっと悔しいなぁ…。ホノジロトヲジさんのイラスト、独特なタッチでこの作品も描かれていて、よかったです。

    • かなさん
      aoi-soraさん、おはようございます(^^)
      はい、こちらも運よく一番でした♪
      ありがとうございます。

      そうなんです、キリスト...
      aoi-soraさん、おはようございます(^^)
      はい、こちらも運よく一番でした♪
      ありがとうございます。

      そうなんです、キリスト教のことが
      少しでもわかっていれば、
      もっと楽しめたのかなって…
      あ、でも何にもわかってない私でも
      最後まで読めましたし、
      あらすじも大体理解できた…と思ってます。

      聖書ってより、キリスト教かもしれません…。
      それでも、ハードル高いかな(^-^;
      2023/08/23
    • aoi-soraさん
      かなさん、こんにちは♪
      まぁ内容は理解できなくても、イラストと共に楽しむことは出来そうなので、見つけたら借ります(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      かなさん、こんにちは♪
      まぁ内容は理解できなくても、イラストと共に楽しむことは出来そうなので、見つけたら借ります(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      2023/08/23
    • かなさん
      aoi-soraさん、今日もお疲れさまでした。
      そうですね、難しそうでも
      乙女の本棚シリーズならイラストがあるから
      結構読めちゃいます...
      aoi-soraさん、今日もお疲れさまでした。
      そうですね、難しそうでも
      乙女の本棚シリーズならイラストがあるから
      結構読めちゃいます♪
      aoi-soraさんも見つけたら
      是非に!楽しみにしてますね(*^^*)
      2023/08/23
  • 「私」であるイスカリオテのユダを主人公とした視点で、イエス・キリストへの愛憎渦巻く感情や言動が綴られている。
    聖書において、ユダが"裏切り者"の弟子であることは有名だが、会計担当で金銭をくすねていたこととか、イエスはそれを承知のうえだったとは知らなかった。
    いわゆる最後の晩餐の席で、イエスがとうとう苦しげに告発し、一つまみのパンをユダの口に押し当てるシーンは厳かさがある。そのままそこを飛び出して、「あの人(イエス)を罰して下さい」と駆け込み訴えるユダ。イエスに対する、尊敬と侮蔑。彼の屈折した台詞の端々に、それでも私はどこか悲しさを感じた。

  • 師を殺してくれと訴える私。

    師を愛するあまり、自分だけのものにしたいと願うあまり、応えられない想いが積もる。

    新約聖書は読んだが太宰にかかると彼の行動原理はこうなるのか、と感心した。

  • 矛盾や葛藤、自己保存などの人間臭さが文章に滲み出ていて圧倒されました。
    最後の一文で物語の全ての見方が一気に変わり、鳥肌がたちました。

  •  引き込まれるような文章。暗くも美しい絵。どれをとっても素晴らしい本。

  • 「旦那様…」との書き出しに、主人公は女性と思いきや、まさかの、かの有名なユダ!ユダがこんなにもイエスを慕い、愛し、敬い、トクベツの情と行動を捧げてきたのに、それに期待するほど応えてくれないのは、あまりにも悲しい。片思いの辛さというべきだろうか。
    この人だけには分かってもらえたと思うときがあっても、本当のところはそうでもなくて、ユダの寂しさ、辛さが伝わってきた。太宰治は、心の機微を描くのがとてもうまいと思う。この寂しさ、私も分かるところがあり、とても共感できた。

  • ユダがどういう心持ちでキリストを裏切ったかが、ユダの一人称で綴られている名作。

    GOの影響で、新国立劇場の演劇「骨と十字架」を観たりして、この手のものに興味が向いてる。
    太宰治、じつはあまり好きじゃないんだけど、これは非常によくできてる。むかーし若い時にも読んだけど、今の方が理解できる。年を重ねたんだろうな、それなりに。
    イラストも不気味で美しくて善き。
    このシリーズ、良いですね。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

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著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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