等級制度の教科書―働く人と組織の価値観に柔軟に対応するために <教科書シリーズ>

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  • 労務行政
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845203123

感想・レビュー・書評

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  • 人事制度についてしっかり学んだことのなかった自分にとっては全体像がわかりやすくイメージ出来た。
    今まで感覚的に感じてきたことも体系的に理解でき腹落ちする部分も多かった。

    ・等級制度は人事制度の骨格。人事評価制度や賃金制度などの中心
    ・おおきく、職能資格制度、職務等級制度、役割等級制度の3種類がある
    ・企業の経営パラダイムの段階や目的により採用すべき等級制度が変わる
    ・職能資格制度
    └能力を基軸とした制度。等級を変更せず異動しやすいポスト不足に対応しやすい、ゼネラリスト育成に向いている、社員にとって安心感がある。
    等級と職務内容にずれが起こりやすい、年功的うんようになりやすい、中高齢者が多いと適さない
    ・職務等級制度
    └職務と賃金がマッチし合理的、専門家育成に効果的、職務内容が明確
    組織や職務が硬直化しやすい、ポスト不足の対応が困難、職務評価が難しい、運用力が求められる、職務が変わらないと賃金変わらない
    ・役割等級制度
    └役割と賃金がマッチし合理的、自らの役割設定拡大で変化に対応、役割が明確、評価が比較的容易、役割重視でポスト不足に対応
    ノウハウが必要、運用力が求められる、自律的じゃないと厳しい
    ・複線型人事制度
    ・コース別管理
    総合一般、勤務地、管理職専門職専任職、本格的なコース、職種別
    ・降格
    ・人事制度の改定目的:経営戦略の実現を支援すること、人材の競争力を強め人的資本の価値を高めること

  • 2023年8月読了。

  • なぜ等級制度はわかりづらいのか。等級制度に特化し体系的に説明されている本が解説。

    人事関係の本は多く出版されておりますが意外と等級制度に関する本は多くありません。
    教科書というタイトル通り基本的な内容が多く記載されてます。
    しかし基本だから物足りないかと言われるとそうではありません。私は現在等級制度改定を行っておりますが、会社毎に状況が異なるため基本を抑えた上で自社に相応しい内容の導入や説明が求められます。
    この意味では基本を虚心坦懐に理解することは極めて重要です。

    等級制度は当然他の人事施策と連動します。例えば著者によると、教育体系とは等級ごとに求められる教育を体系的に表したものと述べております。教育体系にも各社ごとに課題が異なるわけですが著書では各社の一般的な課題が述べられております。社員や経営者に説明をする上では示唆に富んだ内容に映ります。

    本書で私が特に感銘を受けた箇所を紹介します。

    経営者は「集合研修は参加者全員のレベルアップを目的としているが、実際には能力の高い社員はさらにレベルアップし、そうでない社員はあまりレベルアップしない、したがって集合研修は実力差を拡大する」という“真理”をご存知です。これも人材育成に本当に熱心な企業の共通点です。

    お薦めの対象者は初めて人事を担当する方はもちろん、人事を数年経験した方や人事制度改定に取り組む方にも気づき・学びが得られます。

  • 等級制度の変遷、特徴がよくわかる本。
    制度設計、アセスメントに関わる仕事をしている人にとっては一読の価値あり。

  • 新人事体系図が使える。
    能力主義と成果主義の違いを認識。同じだと思っていた。
    能力主義:漸次改善、ボトムアップによる効率追求型マネジメントにマッチする
    成果主義:相当な改革スピード、一定のリスクテイクが社員に求められる企業にマッチ。目標をしっかり特定した上で改革を迫る

  • 本当に教科書!初心者の私でも非常に分かり易く、気付いたら殆どのページに付箋をしていた。企業規模や今後の方向性によって制度を考える必要性を強く感じた。また読み返したい一冊。賃金コンサルタント必読の書だと思う。

  • 『ターゲットワード』
    ・等級制度
    ・職能、職務、役割
    ・人事、昇格、降格
    ・職能は人件費があがる

  • 今年の春は桜を愛でる余裕もなく、人事制度の勉強中。分かりやすい教科書。

  • 良くも悪くも教科書。
    人事部に配属された新人やこれからちゃんとした給与体系を作り上げようと考えている経営者なら読んでおいた方が良い基礎知識的な内容。
    読んでおいて損はないがそのまま自社に使えるノウハウと言うわけではないので期待のし過ぎは禁物。

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