僕たちの旅の話をしよう (MF文庫 ダ・ヴィンチ し 3-1)

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  • KADOKAWA(メディアファクトリー)
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784840130608

作品紹介・あらすじ

赤い風船が運んできた手紙。それは、一人の少女が出した"誰か"を求める声だった。風船を受け取ったのは、どれほど遠くのものでも見えてしまう健一、どんな匂いもかぎわける麻里安、そしてあらゆる音を拾う耳を持つ隼人。不思議なチカラを備えた3人は集い、少女に会いに行くことを決めるが、理不尽な現実が事件となって彼らを襲う-。

感想・レビュー・書評

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  • わくわくした!4人の出会い方が素敵ですね。ロマンチックというかなんというか…こんな出会い方もアリだなぁと。特に終盤辺りは本当に鳥肌が立ちました。私も舞ちゃんと一緒になって飛び跳ねたい気持ちになるくらい嬉しかったし、興奮しました。できることならお父さんがどうやって普通の道に戻ってこれたのか、舞ちゃんとどうやって夏休みを過ごしたのかもっと詳しく知りたかったなぁという気もしますが、書かれていないからこそ良いのかもしれない。あの後どうなったのかな、中学生になっても仲良くしているのかな、そんなことを考えながらしばらく心地よい余韻に浸っていたくなる、そんな作品でした。

  • 赤い風船が取り持つ縁っていうのがまずステキ。[more] 大人の決定に振り回されてしまうという、子どもであるが故の歯がゆさ、もどかしさがよく伝わってくる。それぞれの能力(?)を活かして困難を乗り越えるところが優等生過ぎるともいえるけど、ほっこりと心温まる。

  • 純粋無垢という言葉をを本にするとこうなる気がする。
    少しばかり御都合主義的なところがあるけれど、さして問題にはならないかと

  • 子供の頃誰もが考える設定で、その頃読んだなら随分と面白かっただろうなと…

  • さわやかだ…
    それぞれに家庭の事情を抱える小学生たちが偶然出会い、仲間のためにちいさな冒険をする、っていうお話。
    すごく目のいい男の子、鼻のいい女の子、耳がいい男の子、っていうちょっと特殊能力を持った三人。
    三人をつないだのは田舎で暮らす一人の女の子が飛ばした風船。
    このあたりの設定、面白い。
    ファンタジー要素もあるジュブナイルって感じなのかしら…
    それぞれの家庭問題あるけど、語りが小学生だから暗さはあまりない。
    起きる事件もそんなにハードではないので、とにかく全体的にほんとさらさらしてるんだよなあ。天然コットン100%みたいな。
    深刻にヘビーにもできる設定だろうけどあえてこんな感じに描いてるんだろうなあ…
    もうひとこえ、夏休みの田舎の描写を読みたかった…
    だってこのたどり着いた場所って、たぶんこの子たちにとって少年少女でいられる最後の瞬間だった気がするので…その奇跡のきらめきみたいなのを見たかったんだ…
    あとそこへ向かうまでの過程も少しだけほしかった…
    あ、でもまあそこはいくらでもご想像におまかせなのかも…

    とりあえずめちゃくちゃさわやかなお話、質の良い児童文学って感じでした。
    こういう読書もいいな…

  • 解説にもある通り、久々に気持ちのいい話を読みました。
    sfチックだし、突っ込みどころは多々あれど。

    大人が子供の目線を思い出しながら読んでも、子供が読んでも楽しいと思います。

  • 小路幸也さんの「僕たちの旅の話をしよう」読了。小学生による出逢いの物語。東京に住む小学生3人の下に風船で運ばれてきた手紙が届く。「はじめまして、あなたはどの町でこの手紙を読んでいますか」手紙の送り手と小学生は文通をしながらお互いのことを知っていくのだが。。この3人、ただの小学生じゃなく、それぞれ目、耳、鼻に特別な力を持っています。手紙を通じて夏休みに旅に出かける計画を立てるのだけど、いろんな出来事が起きてハラハラ。物語では親と子供の愛情について考えさせられた。最後は心温まる展開。金原さんの解説も良かった。

  • H29.11.20 読了。

    格安ワゴンにて購入。著者の名前を見たことがあるのでなんとなく。
    後で調べてみると、電子書籍化とかもされてないみたいで、マイナーな作品なのかな?

    私自身の、小説の好みを、この作品を読んでやっと気付けた。
    青春モノって面白い!
    というか、いわゆるヤングアダルト・ティーンズ向けの話が好きなんだな、と認識できた作品だった。

    目がめちゃくちゃよく見える男の子、人の性格を匂いで判断できる女の子、耳がめちゃくちゃよく聞こえる男の子という、ファンタジーな設定が受け付けられない人にはまず楽しめないだろう。
    ストーリー自体も御都合主義だし、現実的ではない話なのに、頑張れー!って応援したり、時にはホロリと泣けたり。
    こういう面白い作品を映画化したら良いのに。

    多分、ツッコミどころを挙げたらきりがないんだろうが、とても楽しめた。
    素直に面白かった。
    ただ、A級なお話か、と考えたら、うーんって所があるのも事実。
    あまり深く考えず、すらすらと読んで楽しめた作品。

  • 【あらすじ】
    赤い風船が運んできた手紙。それは、一人の少女が出した“誰か”を求める声だった。風船を受け取ったのは、どれほど遠くのものでも見えてしまう健一、どんな匂いもかぎわける麻里安、そしてあらゆる音を拾う耳を持つ隼人。不思議なチカラを備えた3人は集い、少女に会いに行くことを決めるが、理不尽な現実が事件となって彼らを襲う―。

    【感想】

  • 赤い風船が運んできた手紙。それは、一人の少女が出した“誰か”を求める声だった。風船を受け取ったのは、どれほど遠くのものでも見えてしまう健一、どんな匂いもかぎわける麻里安、そしてあらゆる音を拾う耳を持つ隼人。不思議なチカラを備えた3人は集い、少女に会いに行くことを決めるが、理不尽な現実が事件となって彼らを襲う―。

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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