現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書【改訂2版】

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839965464

作品紹介・あらすじ

第一線のアナリストが教える「データの見方」と「施策の打ち方」!

「Webサイトを運営しているけれど、いまいち伸ばせてない」
「そもそもどの方向にサイトを伸ばしていいかわからない」
「色々な施策を行っているけれど、それぞれの施策がつながっていない」

そんな悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
本書は、そんな方にとって助けとなるように、Webサイトを成長させるための主な施策とその分析方法、そして改善の考え方そのものを包括的にまとめた書籍です。

本書を読むことで、どのように自分のサイトのゴールを決めて、施策を打ち、分析し、改善をしていくかという一連の流れが分かるようになるでしょう。

Chapter1では、施策の説明に入る前に押さえておくべき、ゴールの設定とデータの見方について説明をしています。

Chapter2では、以下の主要な施策ポイントについて、基本的な知識や分析方法、分析の事例などをまとめています。

・自然検索・リスティング
・メールマガジン
・バナー広告
・ソーシャルメディア
・ランディングページ
・オウンドメディア
・カート・入力フォーム
・スマホサイト
・ECサイト
・BtoBサイト
・BtoCサイト


Chapter3では、改善施策を行い、成果を出すための「プロセス」にフォーカスしています。得られた気づきをどう施策にまでもっていくのか。どんな資料を作って、どんなレポートを作って、どう周りの人を巻き込んでいくのかといったことについてまとめています。


Chapter4では、GoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャなどのツールについて、基本的な設定・操作方法や、本書でよく登場している機能の使い方などを紹介しています。

※本書は2014年8月発行の『現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書』を改訂したものです。
改訂の内容は主に以下の通りです。

・各種Webサイトやツールの情報を最新に更新
・Chapter2にて、「オウンドメディア」「BtoCサイト」を追加
・自然検索やリスティング、広告などの仕組みを最新情報に更新
・ソーシャルメディアの情報を更新、InstagramやLinkedinを追加
・Googleアナリティクスの変更に伴う説明の修正
・Googleサーチコンソール、Googleタグマネージャの説明を追加

感想・レビュー・書評

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  • 自然検索、メルマガ、ランディングページなど項目別にどういう分析が必要かを分かりやすく説明している。またSNSの投稿施策も書いてあり、勉強になった。案件にアサインされるごとに確認したい本。

  • 主に第1版からの追加事項

    ■目標設定とKPIの事例
    ●ECサイト
    ・新規ユーザーの訪問者数:月間50万から70万に増やす
    ・サイト名(ブランド名)での検索回数や流入回数:1.5倍に増やす
    ・3ヶ月以上連続閲覧ユーザーの割合:12%から20%に増やす
    ・月あたりの訪問回数:3回以上の人を20%から30%に増やす
    ・1訪問あたりの平均閲覧記事数:1.2から1.5に増やす
    ・広告のクリック率:0.94%から1.25%に増やす

    ●サポートサイト
    ・問い合わせ数÷訪問数:18%から9%に下げる
    ・「役だった」の押下数:訪問の5%から10%に増やす
    ・サイト平均滞在時間:3分10秒から2分10秒に減らす
    ・サポートまでの初動時間:2時間から1時間に減らす
    ・平均やりとり数:2.4から2まで減らす
    ・ユーザー満足度調査の「満足以上」:58%から75%まで改善する


    ■セグメントが大切な理由
    「違いを生み出す」ため

    ■検索エンジン最適化のためにおすすめのサービスやツール6選
    1.GRC
    2.キーワードウォッチャー
    3.Google Trend
    4.Majestic SEO
    5.ミエルカ(MIERUCA)
    6.GinzaMetrics

    ■コンテンツを評価する4つの力
    コンテンツは4つの視点で評価するとよいでしょう。 その4つは以下の通りです。
    ●集客力
     訪問を集める力。より多くの人に見てもらえることができるようなテーマや内容になっているのか。また間接的にソーシャルメディアのシェアによる流入などもこの集客の一部として考えられます。
    ●閲覧力
     コンテンツがしっかり読まれているか。主に最低限の文章量の有無、途中飽きさせないような工夫がコンテンツやレイアウト面で行われているかなどが重要になってきます。

    ●誘導力
     コンテンツを読み終わった後に他のコンテンツやページへの誘導が行われているかを表します。 関連コンテンツへのリンク有無(またはその精度)、それ以外ページへの誘導がわかりやすい位置に置かれているかなどがこの数値に影響を与えます。

    ●成果力
     サイトで設定されているコンバージョン(目標)の達成率を表します。コンテンツとサイトのゴール内容がマッチしているか、コンバージョンへの導線が適切に貼られているかなどを評価することができます。

     4つの力はファネル (漏斗)の用に見るべきものだと考えています。まずは人を集め(集客力)、そしてコンテンツを読んでもらい(閲覧力)、その後に他の記事やページも見てもらい(誘導力)、最終的にゴールにつなげる(成果力)といった形です。そのため、大切なのは「4つの力」を同列に扱うのではなく、順番に改善していくという考え方です。

    ■「集客力」 を増やすためのチェックリスト
     集客力を伸ばすために、意識するべきチェックポイントを上げておきました。ぜひ確認しておきましょう。
    ・記事テーマの関連キーワードは記事内に複数用意されているか
    ・該当テーマは速報性があり、読者が今欲しい内容となっているか(旬のニーズを把握しているか)
    ・あるいは該当テーマは普遍性があり、継続的なニーズが存在するか
    ・特にサイトにとって重要なキーワードや情報は複数視点・複数記事が用意されているか
    ・集客力が高い記事から、 他記事への誘導が行えているか
    ・ソーシャルでシェアするためのボタンは記事上部と下部に用意されているか
    ・ここだけは世の中のどの記事にも負けないという「ウリ」や「ポイント」があるか
    ・記事には、意見を表明したくなる「議論ポイント」「わかりやすいサマリー」「気付き」が用意されているか
    ・コンテンツを作成したときに、その内容を広報する場所やメディアを用意しているか
    ・ソーシャルでシェアする場合は画像が表示されるようになっているか(OGP設定)
    ・今もアクセスがある古い記事はコンテンツのアップデートやより最新の記事への誘導が行われているか

    ■「閲覧力」 を増やすためのチェックリスト
    ・記事の要約を最初(ポイント)と最後(まとめ)に用意しているか?
    ・段落や写真などを追加し、メリハリがある文章となっているか(画像はセーブポイント・見出しはロードポイント)
    ・見出しや強調などが用意され、重要なポイントがすぐにわかるにようになっているか
    ・理解を促し共有したくなるような表やグラフは用意されているか
    ・自分が「書きたい」ではなく、読者が「読みたい」と思える文章になっているか
    ・記事内の画像と文章が補完関係にあるか(画像とテキストに整合性があるか。画像に意味があるか)
    ・ファーストビューからスクロールさせるための仕掛け作りはできているか(スクロールすると何があるかを明示できているか)
    ・想定読了時間の提示を行っているか?
    ・記事が長すぎる場合はページ分割を行えているか(スクロール率やページ表示時間などを参考に)
    ・一文が適切な長さで、一行を読んでいる間に内容が理解できなくなっていないか?

    ■「誘導力」 を増やすためのチェックリスト
    ・次に見てもらいたいページへの導線は分かりやすい位置に掲載されているか(記事の最後あるいは直下)
    ・ファーストビューを読まない・興味がない人向けの導線は用意されているか
    ・次に見てもらいたい記事は、現在のページと関連がある内容になっているか
    ・次に見てもらいたい記事は、リンクを押さなくてもどういう内容が明示されているか
    ・トップページのカテゴリートップなど、1つ上の階層にいつでも戻れるか?(追尾型ヘッダー、パンくずリストなど)
    ・関連記事やランキングなど複数の視点のコンテンツ提案を行い、クリック率が高いものを優先順位高く並べているか?
    ・必要に応じて、記事内で関連記事へのリンクを行っているか
    ・関連記事へのリンクは、画像つきなど読まなくてもわかるものも用意されているか?
    ・新着記事などは「NEW」などのアイコンをつけ、読者に伝わりやすくなっているか?
    ・サイトに初めて流入した人にとって、どういうサイトかわかるようになっているか(あるいはリンクが用意されているか)
    ・記事が複数ページに渡る場合、ページ上部と下部でリンクが用意され、次ページに関しては見出しなどが記載されているか
    ・記事⇒誘導したい本体サイトなどへのリンクは必ず用意されているか
    ・リンクはただのテキストではなく、目立つための工夫やボタン化などは行われているか?
    ・画像はクリック可能であることが分かる状態になっているか?(例:画像下部にテキストリンク追加や枠をつける、マウスオーバーで変化する)
    ・過去の記事でアクセスが多い記事は、最新記事へのリンクが用意されているか
    ・アイコンを利用している場合、そのアイコンの意味が読者に伝わる内容となっているか?(必要であればテキストも追加)

    ■「成果力」を増やすためのチェックリスト
    ・該当ページは、 成果への理解促進に役立つ内容となっているか
    ・成果につながるページ(例:入力フォーム、カート)への導線は用意されているか
    ・再度、該当ページやサイトに戻ってくるための機能は用意されているか(ブックマーク、メルマガ、PUSH通知など)
    ・ブランドや商品などを覚えてもらうために、コンテンツと企業サイト側は統一したレイアウトや色使いなどを遵守しているか

    ■リピーターの獲得費用<新規の獲得費用
    ・新規顧客を獲得することは、 既存顧客に売るよりも5~10倍もコストがかかる
    https://www.business.com/articles/returning-customers-spend-67-more-than-new-customers-keep-your- customers-coming-back-with-a-recurring-revenue-sales-model/

    ・新規の顧客を獲得するには、 既存顧客を維持するのに比べて7倍以上のコストがかかる
    https://www.invespcro.com/blog/great-customer-experience/

    ・既存顧客は、初回の購入客よりも9倍コンバージョンする率が高い
    https://blog.smile.io/repeat-customers-profitable-stats-to-prove


    ■BtoCサイト改善の考え方
    1.次に進むページを想像し、導線を用意する
    2.リンクに一工夫入れる
    3.良い意味で焦らせる

  • Webツールごとにかなり具体的なポイントと手法、KPIなどが掲載されている。HP以外のオウンドメディアやブログ、まだまだ効果があるメルマガなど、実務に携わっている方には非常に有益な本だ。昨今のWeb事情を踏まえて次回改訂時にはSNSの充実が望まれる。

  • 2022.02.11 やっと読み終えることができた。なかなかの内容のボリュームで自分には十分に消化することはできなかったと思う。ただ、webサイトの運営がどれほど大変か。何をしなければならないか。この辺りは少しばかり分かった気がする。

  • ビジネスロードマップから
    グーグルアナリティクスを活用した
    WEBサイトの分析と改善。
    2014年初版、18年改訂、20年改訂と
    21年の今でも充分に勉強になりました。

  • Web解析の基本がわかる良書。具体的なGoogleアナリティクスの使い方まで書いてあるのでデジタルマーケターの入門書として最適。

  • これはいい。
    Webサイトを運営するものにとって「改善」というのは必須であるが、何をどうやって行ったらよいのか、指針として十分使える書である。

    類書は数あれど、考え方や実践例のバランスが一番よく、かつ、大判ということもあり非常に情報量が多い。

    Webを生業にする者としては、一度は目を通しておきたい。

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著者プロフィール

HAPPY ANALYTICS代表取締役。 Webアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパン等で勤務後、独立。
複数社の社外取締役、大学院の客員教授などを通じてWeb解析の啓蒙・浸透に従事している。

「2022年 『「やりたいこと」からパッと引ける Googleアナリティクス4 設定・分析のすべてがわかる本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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