捨てない生きかた (マガジンハウス新書)

著者 :
  • マガジンハウス
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本棚登録 : 251
感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838775019

作品紹介・あらすじ

モノが捨てられない― それもまたいいではないか。
著者自身の「捨てない生活」から、仏教の「捨てる思想/捨てない思想」、「この国が捨ててきたもの」までを語り、モノを捨てることがブームとなっている現代社会に一石を投じます。
人生の後半生は、モノに宿った【記憶】とともに生きる黄金の時代なのです!
●ふえゆくモノたちと、どう暮らしていくか
●シンプルライフにひそむ「空虚さ」
●モノは「記憶」を呼び覚ます装置である
●「ガラクタ」は孤独な私たちの友
●生き生きと老いていく
●人づき合いは浅く、そして長く
●法然と親鸞が捨てようとしたもの
●過去を振り返ってこそ、文明は成熟する etc.

感想・レビュー・書評

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  • 五木寛之さんの作品、ブクログ登録は12冊目になります。

    五木寛之さん、どのような方かを、ウィキペディアで再確認しておきます。

    五木 寛之(いつき ひろゆき、1932年9月30日 - )は、日本の小説家・随筆家。福岡県出身。旧姓は松延(まつのぶ)。早稲田大学露文科中退。

    現在、89歳になられています。

    で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです)

    モノが捨てられない― それもまたいいではないか。
    著者自身の「捨てない生活」から、仏教の「捨てる思想/捨てない思想」、「この国が捨ててきたもの」までを語り、モノを捨てることがブームとなっている現代社会に一石を投じます。
    人生の後半生は、モノに宿った【記憶】とともに生きる黄金の時代なのです!
    ●ふえゆくモノたちと、どう暮らしていくか
    ●シンプルライフにひそむ「空虚さ」
    ●モノは「記憶」を呼び覚ます装置である
    ●「ガラクタ」は孤独な私たちの友
    ●生き生きと老いていく
    ●人づき合いは浅く、そして長く
    ●法然と親鸞が捨てようとしたもの
    ●過去を振り返ってこそ、文明は成熟する etc.


    最近の、断捨離ブームに一石を投じるような内容になっています。
    捨てなくてもいいじゃない、という考え方は、ホッとするものがあります。

  • 五木寛之さんが提案する「捨てない生きかた」~激動の半生から紡いだ人生哲学(上) - 梓ゆかせ|論座 - 朝日新聞社の言論サイト
    https://webronza.asahi.com/culture/articles/2022012600001.html

    <訪問>「捨てない生きかた」を書いた 五木寛之(いつき・ひろゆき)さん:北海道新聞 どうしん電子版
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/639678?rct=s_books

    『捨てない生きかた(マガジンハウス新書)』 — 五木寛之 著 — マガジンハウスの本
    https://magazineworld.jp/books/paper/7501/

  • 断捨離が流行る昨今、このような考え方もよいな、とは思う。
    しかし、わが家はもう片付けなければいけない限界にきているのである!

  • 確かに、何でも捨てて思い出や記憶まで消え去ってしまうのは勿体ないし寂しいことですね。

  • 断捨離が流行っているが、モノには色んな思い出や愛着があって、ある年齢になるとそれらが生きていく支えになったり、生活の中の幸せになったりする。なんでも捨ててしまわないほうの生活を語ったエッセイ。要らないものは全て処分するのが世の中の流行りで、捨てられない事が罪悪のようになっている世の中に、ちょっと違うのでは?と思う人が、うんうんとうなづく部分が満載。五木寛之さんが語るからいい、というだけではない、考えさせられる、ほっとする本でした。

  • 五木寛之さん、捨てない生き方も悪くない、と。人生100年と言われる時代ですから、60歳から90歳の時代をいかに大切に生きるが問われています。そのためにも、様々な思いがこもっているモノは、欠かせないパートナーなのでは、と気づかれたようです。モノは、古い物語への依り代、ではないか、とも。モノに囲まれて暮らすことで、記憶を呼び戻すことができる、という所には、納得です。御年90歳の五木さんの呟きに、★四つであります。

  • 記憶のよすがになるモノたちに囲まれて生きる後半生もまたよし。

  •  昭和7年生まれ、軍人勅諭も教育勅語も全文覚えていると言われる五木寛之さん、愛着ある「ガラクタ」は人生の宝物と。モノは記憶を呼び覚ます装置、モノによって蘇る自分自身の物語。「捨てない生きかた」、2022.1発行。捨てることの是非。断捨離全盛の時代に、敢えて捨てない生きかたを提唱される著者の生き様に共鳴します。確かに、ガラクタに溢れた部屋こそ自分の城です(^-^) なお、著者は捨てないという概念を人の生きかたから、国家のあり方にまで敷衍し言及されています。町に残された歴史の依代(よりしろ)、奥行きにまで!
     捨てなくていい。服、靴、鞄、本、小物・・・。愛着ある「ガラクタ」は人生の宝物である。五木寛之「捨てない生きかた」、2022.1発行。モノは記憶を呼び覚ます装置。モノに囲まれる生活とは、記憶とともに生きているということ。「ガラクタ」に溢れた部屋は自分の城(^-^) 人は裸で生まれてきて、ゴミに囲まれて死んでいくw。

  •  断捨離もいいけれども,それでホントにあなたの生活は充実したものになるの? という「捨てる」ことに疑問を投げかける本が出た! 著者は五木寛之氏,買わなければなるまい。しかも,この新書はマガジンハウスというところが出版した初めての新書らしい。
     五木さんは,決して「捨てるな」と言っているわけではなく。そのゴミのようなものさえも,あなたに何かを語っているのではないかと言っているのだ。
     あとがきに「もし,この瞬間に,身のまわりにあるモノをすべて捨てて,スッキリした空間に身をおいたとします。はたして,幸福でしょうか。」(本書p.194)と呼びかけている。さて,あなたはなんと答えるのか。
     本当に大切なものだけを残せばいいのだという考えもあるだろう。でも,その本当に大切なものってなんなのだろう。どれもこれも,わたしの人生の中で必要だから手に入れて一緒に暮らしてきたモノだ。そのモノを失うことで,それに関する記憶も失ってしまうかも知れない。たまたま手に取った万年筆が,大学に行ったときに姉に買ってもらったものだと思い出し,そういえば…とその万年筆と共に想い出が蘇る。それが,老後の人生で「ムダな部分」だとは全く思えない。
     本書では,宗教上のお話から戦争の記憶まで,幅広い分野について「モノを捨てる」という考察が繰り広げられる。著者の豊富な知識が縦横無尽に動き出す。読んでいてとても気持ちの良くなる,まだまだ生きていきたくなる内容である。

  • 断捨離だけがすべてじゃない。捨てない生き方もあっていい。そんなメッセージだった。断捨離できなくて苦しんでいる方に読んでほしい。

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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