- Amazon.co.jp ・本 (622ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838771004
作品紹介・あらすじ
人気声優の花澤香菜さん、
小林ゆうさん、雨宮天さんも絶賛!
アニメを熱くする仕事人たちの感動の物語
「どうして、アニメ業界に入ったんですか?」
男も女もない過酷な現場で、
目の前の仕事に打ち込むプロたちが、
追い求めるものはいったい何なのか?
監督・プロデューサー・声優・アニメーターたちが登場。
辻村深月が紡ぎ出す最高に刺激的なお仕事小説!
★文庫版特典として、スピンオフ作品「執事とかぐや姫」収録★
★アニメ界を牽引する新房昭之監督とのスペシャル対談も収録★
彼女は、猛獣使い? 女王様?
それとも軍隊アリ?
(ストーリー概要)
1クールごとに組む相手を変え、
新タイトルに挑むアニメ制作の現場は、新たな季節を迎えた。
伝説の天才アニメ監督・王子千晴を口説いた
プロデューサー・有科香屋子は、早くも面倒を抱えている・・・。
同クールには気鋭の監督・斎藤瞳と
敏腕プロデューサー・行城理が手掛ける話題作もオンエアされる。
ファンの心をつかむのはどの作品か。
声優、アニメーターから物語の舞台まで巻き込んで、
熱いドラマが舞台裏でも繰り広げられる――。
感想・レビュー・書評
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派遣ではなく覇権なのね…
覇権アニメ…そのシーズンに最も商業的成功を収めたアニメ作品。
辻村さんの作品だし、特に第一章は王子を探すストーリー展開なので、ミステリー的要素の強い作品なのかと思ったが、読み進めると、アニメへの愛に満ちたお仕事小説であった。
プロデューサー、監督、アニメーター、それぞれにとってのアニメ業界を描いた群像劇。最後に全てが集結して怒涛の結末を迎える。
辻村さんの作品らしく、読者をぐいぐいと圧倒的な力で物語の中へ引きずり込んでいく。
気づけば、選永市の祭りに参加している自分がいる笑
「アニメ好きにはたまらない小説ですね」とこの文庫本を貸してくれた後輩君は言っていたけど、アニメ好きでなくても充分楽しめます。
熱い思いがこもったお仕事小説は、やっぱりいいね。
明日を一生懸命生きてみようと思わせられる。
♫アイドル/YOASOBI(2023)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アニメの世界に入りづらかったが、読み進めていくうちに入り込んでいた。登場人物のこだわりがぐっときた。感動した。
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大変良かった!この作家の作品をたくさん読んでいくと、とにかく序盤に嫌な奴が現れる。今作では並澤和奈には、「なに意固地になってるんだよ。」と感じたが、またこの作家の術中にハマってしまった。最後には感動を貰い、まさに辻村ワールド!
しかし以前東洋経済で読んだが、アニメ業界は製作委員会なるものが牛耳っていて、儲かるのは委員会と版権を持つ出版社で、現場の制作会社は赤字で仕事をさせられていると。いくら夢があっても続かない仕事で、だから中国に優秀な人材が流れていってしまう。この環境を改善して、これからも良質なアニメが作られていって欲しい。 -
小説大好き(あ、皆さんもですよね)。
もちろんマンガもアニメも映画も大好き。
作者の辻村さんもきっとそうに違いない。
本を読んだ後とか映画とか観た後に「あー面白かったー♪」なんてさらっと言ってるけど、この本を読んで少し反省。ごめんなさい。
薄々?気付いていたけど、作品を「見る」(読む)と「作る」とでは当然のことながら大違い。
生みの苦しみ。自分の納得するものを作るために妥協しない精神。そしてその人達の時間と労力から産まれた創作物を受け止め、感動をもらう私達。伝わるんですよね、そこから何かが。
心して受け止めますよ!いつでも!どこでも!
さあ、次のスピンオフへGo!(変なテンション)
「ハケンアニメ!」映画の公式サイトも見たら、話の中のアニメ映像まであってすごい作り込んでそう。
映画を観るのも楽しみだあ! -
本書は一言で言うなら様々な要素を無理なく詰め込んださながら幕の内弁当のような小説でした。
アニメ業界を描いたお仕事小説でもあり、女心を描いた恋愛小説でもあり、創作物を作るプロの熱意に触れられるドキュメンタリーでもある。魔法もなければ、殺人事件も起こらない。至って私たちの日常に近い世界で描かれる普通の働く女性の人生にここまで惹きつけられるのかと感心しました。本書を読み終わった後に改めて表紙の3人の女性を見た時はさながら戦士のようにも見えてきました。
本書は働く全ての人々に日常をドラマに変える力を与えてくれると思いました。 -
映画化原作は観てから読むか、読んでから観るかをいつも迷いますが、個人的にはこの作品は観てから読んで正解でした。
映画は斎藤監督を中心に据えて、オムニバスである原作のエピソードを時系列をそろえて1本にまとめたような脚本でした。最後まで描けてないとか賛否はあると思いますが、映画の尺の中でよくまとまっていたと思います。改変されていた部分もあるけど、原作のテイストは損なっていないと思います。
前述のとおり映画を観てから原作を読みましたが、キャラや作中アニメのイメージがビジュアルで浮かぶので、すんなりを物語に入っていくことができました。かなり分量のある本ですが、アニメ好きならこれはおススメです。 -
映画を先に観てからの原作。
映画も良かったけど、やっぱり端折られてるとこあって(この本分厚いから)原作の方が断然良かった!!
大好きな辻村作品なんだけど、読む前はタイトルや装画になんとなく惹かれなくて、、
だけど映画が良かったので、読んでみたらめちゃくちゃ面白かった〜!!
好きを、つらぬけ!!!
ハケンとは派遣じゃなくて覇権。
ハケンを獲るのはどのアニメか、、
アニメ制作の裏側を描いたお仕事小説♬
辻村さんの描く登場人物1人1人がほんとに魅力的すぎる!
そして構成もいいのです\♡︎/
ハケンがどの作品かとかより、1人1人の作品にかける姿勢や思い、情熱にやられます!
何かに一生懸命打ち込む姿ってすごく素敵〜
個人的には映画で描かれてなかった第3章の並澤さんのお話が1番好きだったな〜
この作品、大好きな「スロウハイツの神様」に出てくるあの人やあの人が出てくると聞いて楽しみにしてました。
まあ、ちょろっとだけど、こういうリンクってファンには嬉しいんだよな〜♡♡
お仕事小説だけど、恋愛要素もちょっぴりあってニヤニヤ♡
大満足の1冊でした!
そういえば映画のキャスト、ばっちりだったな〜
とくに王子千晴の中村倫也!
映画では榎本佑の行成さんが凄く好きだった(≧∀≦)
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身内がこの業界に就職したのを機会に再読。
他作品とリンクする登場人物もいて親しみやすいけど、今作だけ読んでも十分楽しめます。
アニメ制作って大変なのねぇ
再読ですけど楽しめました。
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アニメ制作のドキュメンタリーを見ているような感覚でした。面白かった。
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私はこの本を読むのは2回目。
2年ほど前に読んだときはリデルを応援していて、有科さんが好きだったが、2回目の今回は断然瞳監督推しでサバクを応援していた。この変化にびっくりした。
だれでも好きなものを作り出すことに情熱を燃やしている人は美しいと思う。
だがひとつ、私はサバクのラストははっきりした方が良かったと思う。はっきりした方が子供達の記憶に残るし、面白ければ悲しい結末だったとしても良かったと思う。