余命1ヵ月の花嫁 (マガジンハウス文庫) (マガジンハウス文庫 て 1-1)
- マガジンハウス (2009年3月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838770205
作品紹介・あらすじ
イベントコンパニオンをしていた長島千恵さんは23歳だった2005年の秋、左胸にしこりがあるのを発見、乳がんとの診断をうけた。ちょうどそのころ赤須太郎さんから交際を申し込まれ、悩みに悩んだが「一緒にがんと闘おう」という言葉に動かされ、交際がスタートした。しかし、がんの進行は止まらず、翌年7月に乳房切除の手術をせざるをえなくなる。それでも治ると信じ、SEの資格を取り再就職し、次第に病気のことは忘れていった。ところが、2007年3月、激しい咳と鋭い胸の痛みに襲われ、主治医の元に。胸膜、肺、骨にがんが転移していたのが判明。そんな千恵さんのある願いを叶えようと、太郎さんと友人たちは…。最後まで人を愛し、人に愛され、人を支え、人に支えられた24年の人生を生き抜いた長島千恵さんからのラスト・メッセージ。
感想・レビュー・書評
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前々からずーっと読みたいと思っていた本。
20代で乳がんを発症し、手術するも癌の転移が判明、
余命1ヶ月を宣告された女性の物語。
テレビや映画で話題になりました。
恋人や友達の献身的な看病、
女性の生きたいという思いに思わず涙してしまいます。
最近この年になってくると、
周りの大切な人の死に遭遇することも何度か出てきました。
命の大切さを知るためにも、
自分が健康であることを当たり前に思わないためにも、
こういう本を年に1回は読んでおきたいところです。
助からない病気に比べたら、
自分の悩みってちっちゃいなぁ。。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こういう系の本は毎度心が動かされます。明日が来ることは当たり前ではない事を実感する本です。推理小説でも官能小説でもないので読んでいく中で変化とかを求める人とかは読むべきではないかもです。人生に疲れた。なんで生きてるんだろ。みたいな少しネガティブな考えが多くある人に是非読んでほしいです。自分は幸せ者だ。これからも頑張って生きようって気持ちになれます。
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言わずとも今や誰でも知ってるコレ。
乳がんと闘って懸命に命を全うした女性千恵ちゃんの奮闘記。
しかしこの女性は強い。自分が逆の立場だったら絶対できないような考え方ですごくポジティブに、一生懸命病魔と闘います。年齢的に一つ上。見習わなければならないことがたくさん。
そんな彼女だから支えてもらって助けてもらえた友人が多かったんだね。
だくさん感動し、悲しみ、暖かい気持ちになりました。
末期の言葉
「明日が来るだけで奇跡。それを知っているだけで毎日が幸せがあふれてる」
は非常に印象に残る言葉の一つ。
この言葉の真意を理解するのは難しい。
確かにその通りでも、こうして健康のまま日常を過ごしているとどうしてもこの言葉が言葉としてしか理解できていないことに気づかされる。
結局人間て欲深いから現状より少し良いところを欲するわけで。
闘病生活を送ると確かに明日を迎えることが奇跡に感じるのかもしれない。
でも健康の人が明日を迎えることで欲を満たすのってやっぱり難しい。明日を迎えることが困難な状況になって体感しないと分かり得ないのかもしれない。
本当に難しい話ですね。
でもこの本にすごく心打たれたし、彼女の考え方に感銘を受けました。
彼女がTV局の取材を受けてみんなに伝えたかったことを少しでも多く受け取るために悩み考え続けていきたいです。 -
1カ月間、全力で謳歌したと思います。
命って儚いです。
こんな事あっていいの?
神様のイタズラ? -
「明日が来る事は奇跡」…本当にその通りだなぁ。
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DVDで観たけど実話を基にしたのがよくわかるかんじだった
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2013-101
結婚してから読むと感想変わるなー。
太郎さんの愛情に感動した。
ターミナルの人たくさん見てるから本人と家族の辛さが想像できて切ない。 -
言葉にならない。
まだまだ夢も希望もあるのに。
神様は非情だとおもう。
やっぱり病気は怖い。
知った時に、どうすればいいのか。
自分だったら最後の最期まで、こんな風に生きれるのか。
本人も辛いけど、残された人も、もっともっとつらい。
智恵さんのお父さん、妻も娘もおんなじ病気で亡くして、悔しすぎる。 -
どこまでも前向きに、癌と闘った千恵さん。
千恵さんにそっと寄り添ってくれた太郎さん。
そして千恵さんをずっと支え続けた父や叔母、友人たち。
全力で闘う千恵さんと、彼女を全力で支えた周囲の人たちの記録。
本人のポジティブさはもちろんのこと、友人のフットワークの軽さにも
頭が下がる思いがした。
自分は今、悔いなく生きているだろうか。
そんなことをふと考えた。 -
愛すること
死ぬこと
言葉にするとそれだけなのにその重みはどれほどのものなんだろう。
ただ、千恵さんは最後の一ヶ月モルヒネを拒否しながらとても痛みに耐えて苦しんでいたんだなって。
こういう本を読むたび、血縁の死に向き合ったことを思い出し、
同時に「自分自身はどのように死に向かうんだろう」ということを考えてしまう。