平尾誠二 人を奮い立たせるリーダーの力

制作 : マガジンハウス 
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838729180

作品紹介・あらすじ

話題沸騰! 発売前重版!

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亡くなって初めての
メモリアルブック、遂に刊行!


“ミスターラグビ―”と称され、
ラグビー日本代表の不動の司令塔として活躍し、
神戸製鋼ラグビー部のGMを務めていた平尾誠二氏が、
2016年10月、53歳の若さで亡くなった。

日本初開催となる
2019年のラグビーワールドカップを前にした突然の訃報に、
日本中のラグビ―ファンの悼む声が相次ぐ中、

平尾氏が遺した数々の名言をまとめ、
解説を加えた緊急発売の一冊。

稀代のラガーマンは、
同時に真のリーダーでもあった。

本書は、指導者として発言された言葉の中から、
組織をまとめていく「リーダーの力」という
キーワードをテーマに構成した。

心に留めたい91の矜持は、
わたしたち日本人すべてに対する
平尾氏からのラストメッセージそのものである。

平尾氏の妻、平尾恵子さんが「家族への言葉」、
伏見工業高校ラグビ―部総監督の山口良治氏が
「平尾少年がミスターラグビ―になるまで」を特別寄稿。

また、平尾氏と同学年で親交のあった、
ノーベル生理学・医学賞を受賞した
京都大学 iPS細胞研究所所長の山中伸弥氏が、
平尾誠二さんをしのぶ「感謝の集い」で語った
弔辞「人を叱るときの4つの心得」を全文掲載した。

「友として、同世代のリーダーとして、
あなたの魂の言葉は一生の宝物。
また会おうな、平尾さん」
(山中伸弥さん)

「私たち家族は
あなたに出会えて幸せでした。
心を込めて、〝ありがとう〟」
(妻・平尾恵子さん)

感想・レビュー・書評

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  • 「人を奮い立たせる」ことは、「人を動かす」一部だが、その中でも難易度が高く、ピンチや改革、大勝負に必要な、「よっしゃ、やるぞ!」である。ラグビーチームのように組織が家族に近づく言葉に共感しました。

  • 人を奮い立たせるリーダーの力
    著:平尾誠二

    本書は、日本ラグビー界、スポーツ界の未来について平尾氏が遺してきた言葉のなかから、組織をまとめていく「リーダーの力」というキーワードをテーマに構成されている。

    本書は以下の4章から構成されている。
    ①強い組織をつくる
    ②強いリーダーをつくる
    ③強い個を育てる
    ④強い日本人になる

    書名である「人を奮い立たせる」ということ。奮い立たせるためには色々な要素が必要だと思うが、やはりなんといってもその人の「熱量」につきる。

    本書からは、平尾氏の熱量をがんがんに感じる。人を動かすには、何を言われるかより、誰に言われるか。熱量をもったその人が、知識・経験からその人のために動き、心を揺さぶる行動を見せてくれる。平尾氏のリーダー像からは、自分の現状の全てを凌駕した考え方を垣間見ることができた。

    対極的な視点で、なおかつ繊細なフォローでダイナミックさときめ細やかさは日本の良さでもあり、さらにこれからも求められることでもある。

    日本のみならず、世界を見ても日本独自のリーダー論で世界に貢献できるリーダー像の提言につながっている。

    生のお声を聞く機会は残念ながらないものの、本書からその熱量を少しでも汲み上げて自分事として取り入れていきたい。

  • 時には弱音を吐きたくなる事もあったはずだ。たくさんの経験に裏打ちされる言葉の数々が、それをよく著している。グッとくるフレーズやエピソード、ここではネタバレになるから飲み込もうと思う。限りなく4に近い★3つ

  • 現代にも通ずるリーダー論だと強く感じた。

    ↓以下学びメモ
    ◆第1章(強い組織をつくる)
    ・人を叱る時の心得
    ①プレーは叱っても人格は責めない
    ②後で必ずフォローする
    ③他人と比較しない
    ④長時間叱らない
    ・強い組織には強い個が必要
    ・ミスをカバーするのがチームワークではない。ミスをしないことがチームワークだ。

    ◆第2章(強いリーダーをつくる)
    ・場面によって、リーダーは替わってもいい
    ・嫌われたくなかったらリーダーを辞めたほうがいい
    ・ミステリアスな部分が、自分の存在や発言に重みをもたせる
    ・コミュニケーションは『量』ではなく『質』
    ・リーダーの本来の仕事とは、競争相手と闘うことである
    ・もっとも遠くにいる人間に向かって話せ

    ◆第3章(強い個を育てる)
    ・もがき苦しんでいる人間には、自ら解決する環境を作ること
    ・『怒らない』と『怒れない』は全然違う
    ・教えるとは→納得させ、行動を変えさせ、その行動を継続させること
    ・人を動かせるのは人しかいない

    ◆第4章(強い日本人になる)
    ・日本人はきつくなると自分に言い訳して力を緩める
    ・愛嬌のある人間や素直な人間は、他人の力を引き出すことができる
    ・不安をマイナスとは考えない
    ・『おもしろい』と思えなければ、主体性は芽生えない
    ・われ以外みなわが師

  • 何回も読みたい本。ラグビー と組織運営と共通するところが共感できた。

  • 組織を強くするのに必要なものが、組織論ではなく個を強くするという考え方が印象的。当たり前のように聞こえるかもしれないが、体育会系出身の人は背筋が凍るのではないか。システムやリーダーを悪者にする言い訳ができない非常に厳しい考え方だと感じた。アスリートらしい考え方で、監督がベンチに座れないラグビーの競技性もあるんだと思う。チームビルディングのノウハウを読み漁っていた自分にもガツンときた。

  • ラグビーに興味はなかったが、人生の核心を突いていて、幅広い層に支持されるのがよく分かる。全編必須。

    【人を叱る時の4つの心得】
    プレーは叱っても人格は責めない
    あとで必ずフォローする
    他人と比較しない
    長時間叱らない

    【強い組織を作る】
    ・個人は点、組織は線。力強い点が多ければ線も太くなる。
    ・場所に人を当てはめるのではなく、人に場所を当てはめる。
    ・目標を達成しようとすれば、規律は自ら生まれてくる。
    →規律を作る事でより早く目標に到達する。規律とは自由を獲得するための手段。
    ・補欠はいらない。実践でしか楽しさ、判断力、人間関係、伝達力は身につかない。
    ・「勝ちたい」と「負けてはいけない」は全く違う。前者は突破口を見出そうと選択肢を広げ、後者は狭める。

    【強いリーダーを作る】
    ・支配型、強権型リーダーシップでは10番になれても1番にはなれない
    ・場面によってリーダーは変わっても良い「巻き込み型」
    ・嫌われたくなかったらリーダーはやめた方がいい。
    ・ミステリアスな部分がリーダーの存在や発言に重みをもたせる。想定内の事ばかりだと真剣に聞いてもらえない。
    ・リーダーには美学が必要。常に人間性を高め、研ぎ澄ます。
    ・媚びない、キレない、意地を張らない。
    ・言葉に求心力を持たせる為に、部下と一線を画す。
    ・聞く側を共感させる事が、行動の原動力になる。
    ・誰かとコミュニケートする際、この相手、この状況で、どこまで口に出していいか常に意識し、判断しなければ意味がない。
    ・最も遠くにいる人間(心情、距離)に向かって話す。
    ・説得力より洞察力が求められる。


    【強い個を作る】
    ・決め事が増えると成長の伸びしろが小さくなる
    ・もがき苦しんでいる人間には自ら解決する環境を作る。
    ・「怒らない」と「怒れない」は全く違う。
    ・徹底的に突き詰めた事のある人間でなければ「ほどほど」は理解できない。
    ・話している事が分かった程度の理解では相手が行動に移す所までは繋がらない。相当なインパクトの言葉が必要。
    ・失敗した事を叱るのではなく、まず挑戦した事を褒める。トライアンドエラー。精神的なタフさも育つ。
    ・意味を理解させるかどうかで、部下のモチベーションや成長の度合いは格段に変わる。
    ・コーチングの主体は教わる側にある。コーチは四輪馬車が語源。人を目的地に連れて行く者がコーチ。何らかの魅力がコーチになければ乗っても良いと思われない。
    ・理不尽な経験を乗り越える事で心を強くする事ができる。心も体と同じで負荷をかけると強くなる。
    ・ダメ出しの目的は考え方や行動を変えさせる事にある。「もう一度やってみるか」と思わせるダメ出しが良い。
    ・いい選手かどうかはどこを見ているか、体の向きを見ると分かる。視覚によって得られる情報が多いから。
    ・状況判断が加わらないと本当の意味でのスキルにはならない。判断力とは決断力の事。

    【強い日本人になる】
    ・自分を客観視するには、物事を多面的に見る必要がある。そして常に好奇心を持つ=本質を掴む姿勢。本質を正確に捉えようとすれば、多面的に見ざるを得なくなり客観的な視点になる。
    ・愛嬌や素直さは他人の力を引き出す。
    ・不安や怖さ、絶望を感じるのは、目指す理想や願望があるから。自分の弱さと向かい合い「もう1人の自分」と対話する事で弱い自分をコントロールできるようになる。
    ・思考や目線の切り替えが、重要な鍵。壁にぶつかった時悲観的にならず置かれた状況を冷静に見て、ポジティブに捉え直す事が一皮むける大きなキッカケになる。
    ・自己の確立は自分を見つめることから始まる。出来ないこと、恐れていること、弱さと向き合い追求する。そこに立ち向かうよう励ますもう1人の自分を発見できるだろう。
    ・「知っている」だけでは専門性にならない。知ったことをらそれまでの経験等を付け加えながら自分の言葉で置き換え「分かる」に変換させなければならない。
    ・理屈ではなく経験そのものが技術に繋がる。
    ・「面白い」と思えなければ主体性は芽生えない。

  • 器が違う。でも、自分の意思で、考え方は近づけられる。はずだ。

  • 「相変わらずかっこいいですね。」

  • 100パーセント同感。
    個をつよくすることが
    組織をつよくすると思う。

    部下の良い部分を引き出せば、
    自信と主体性が生まれ
    自分の存在価値を感じる。
    自分と組織とを一本化する。
    そうすれば細かく管理する必要はない。
    日本ではマネジメントは管理することと
    捉えられている。
    管理ばかりに時間と労力を使う。
    内部との闘いばかりに目を向け
    それが、それが組織自体を収縮させ、
    パワーを失わせてることに気づくべき。
    ほんと、そーだわ。

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著者プロフィール

節約をはじめとした分かりやすくためになるお金の特集で定評あるクロワッサン。家計を守り、将来のお金の不安に立ち向かう編集ノウハウを家計簿に活かしました。雑誌編集で培ったアイデア溢れる構成と使いやすいデザインで読者の期待に応えて6年目を迎えたクロワッサン家計簿。豊かな生活設計のために必携の1冊です。

「2016年 『クロワッサン特別編集 家計簿2017』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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