- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784838718726
作品紹介・あらすじ
戦争中、命がけで「アン」を翻訳した村岡花子の初めて明かされる情熱の人生。
感想・レビュー・書評
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村岡花子さんは朝ドラ「花子とアン」で知りました。
今まではドラマの印象が強かったのですが、この本を読んで花子さんのされた経験の数々や葛藤、また周りの人々について細かく触れることができました。最初から順風満帆に進む人生ではなかったからこそ達成した夢があり、また「赤毛のアン」は村岡花子さんが戦時中でも翻訳を決して諦めない想いに溢れた一冊だと感じます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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2014/09/19
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一気に読みました。ドラマはたまに見たくらい。だけど「赤毛のアン」は女子なら読んでる人が多いはず。
訳者の方の事なんて考えた事なかったので興味が沸いた。
戦争中も翻訳し続けていた事に驚き!!
文壇の方々との交流も興味深かったです。
とにかく私にはとても面白い本でした。 -
かつて夢中で読んだ「赤毛のアン」を訳した村岡花子さんの生涯。
朝ドラの「花子とアン」にもなった。
著者は孫にあたるが、村岡花子が亡くなった時には11ヶ月だった。
吉高由里子が演じた「花子とアン」は途中までは見ていたが、実際にはもっと過酷な生い立ちだったようだ。ドラマでは父親はあまり働き者ではないくらいの印象だが、実際には社会主義に傾倒したが家族は顧みない人だったという。
かたや江戸から明治に世の中が変わる中で、どういう経緯でキリスト教が日本に入って来たかも書かれていておもしろい。
翻訳家という認識だった村岡さんだが、活動はそれに留まってなかった。文学関係だけでなく、市川房江さんとの交流も。広岡朝子とも繋がりがあり、ここも朝ドラ!
自宅に開いた、亡き子の名前を付けた家庭文庫を手伝ったのは若き日の渡辺茂男さんだった! -
安中はな(旧名)は、熱心なクリスチャン、文学や社会主義に関心があった茶の行商だった父の下に生まれた。そのため、母や親族との間にいつも緊張感があった!幼少のころに家族は山梨を出て、東京の品川へ行っていた!。朝ドラとのあまりの違いに戸惑った。花子の周りにいた輝きを放っていた多くの女性たち。柳原白蓮、宇野千代、市川房江・・・。活躍する女性たちの姿が新鮮。白蓮に薦められて弟子入りした佐々木信綱の下で、鷗外訳の「即興詩人」(アンデルセン)の日本語の美しさに出会ったという件、また東洋英和のミス・ブラックモア校長の高等科卒業の際の言葉も感動的。「ブラウニングの詩から『我とともに老いよ 最上のものはなお後に来る』の一節を引いて続けた。今から何十年後に、あなたがたが学校生活を思い出して、あの時代が一番幸せだったと感じるなら、私はこの学校の教育が失敗だったと言わなければなりません。若い時代は準備のときであり、最上のものは過去にあるのではなく、将来にあります。旅路の最後まで希望と理想を持ち続けて、進んでいくものでありますように」(P96~97)そして若き日の恋人・澤田廉三が外交官としてパリに行った後の1916年の手紙「It is not always May」(もう青春時代は終わった!)は忘れられない。感動の言葉の連続だった。
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「赤毛のアン」を初めとする、モンゴメリ作品の翻訳者として知られ、現在NHKで放送中の「花子とアン」のヒロインのモデルである村岡花子さんの生涯をお孫さんが書いたもの。「赤毛のアン」のエピソードを台本に盛り込んでいるため、事実とかけ離れた部分が多々ある連続テレビ小説も、エンターテイメントとしては悪くないのだが、こちらも是非一読して欲しいと思う。
子供の時から村岡訳「赤毛のアン」シリーズの全作を本がすりきれるほど何度も読んで来た私としては、日本にいる時に読んだ村岡訳の文体や登場人物の口調がすっかり頭にしみこんでいて、今原書で読むようになっても、どこかでその言葉遣いに脳内で変換してしまう。そんな私にとっては、彼女の生涯を知ることはとても素晴らしい読書体験だった。あらためて村岡さんにありがとう、と言いたい。彼女のアンの時代をよく表しつつも生き生きとしたあの文体があってこそ、私はアンの世界にどっぷりと浸ることができたのだから。 -
ミッションスクールには、キラキラした印象があった。そこでの出会いは、あり得ないほど貴重で、楽しい物だったようだ。自由な恋愛を実践するなど、煌めいている。
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面白かった。朝ドラ「花子とアン」の原作。朝ドラで描かれていた以上に花子はたくさんの著名人と交流があったようだ。(あの市川房枝とも親交があったなんて…!)夢見る少女時代を経て社会の荒波に揉まれながらも前へ進んでいく花子の姿はまさにアンと重なる。読んでよかった。
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「赤毛のアン」紹介してくれて、ありがとう
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