THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す (単行本)

  • 三笠書房
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837958123

作品紹介・あらすじ

ニューヨーク・タイムズNO.1ベストセラー! 
邦訳版シリーズ累計25万部突破!
『GIVE & TAKE』『ORIGINALS』に続く最新刊。

世界的な組織心理学者が解き明かす
「思い込みを手放し、発想を変える」ための方法。

「知っているつもり」がもたらす知的な怠慢――。
学び続ける人の指針がここにある!(監訳者・楠木建)

【著者より】
人は疑うことの不快感よりも、
確信することの安心感を好む。
既存の考え方を新たな観点から
見つめ直すことがいかに大事であるか、
それを伝えるのが本書の目的である。


☆牧師、検察官、政治家――誰もが持つ「三つの思考モード」
☆なぜ「過ちに気づく」ことはスリリングな経験なのか
☆「熱い論戦」(グッド・ファイト)を恐れるな
☆「挑戦的なネットワーク」――耳の痛い意見がもたらすもの

感想・レビュー・書評

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  • 再考の重要さについて、身につまされる内容だった。

    異なる意見に対峙した時に陥る3つの思考パターンを捉えることで自身の思考の囚われに気づくキッカケになりそう。

  • テストで見直しをしたとき、「書き直したほうがあいのか?」と思うことがよくありますよね。
    書き直して不正解になるのは25%、書き直して正解するのは50%だったそうです。
    私は、自分の直感を信じて、書き直さない!と思うことが多かったですが、科学的には間違っていたようです!
    自分の間違いを教えてくれる良書でした。
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

  • 自信と謙虚さのバランスを大切に
    読書を始めてから自分自身、強気に意見を言うことが増えたなと感じていました。
    自分の能力には自信を持ち自分の意見には常に間違っているかもと疑ってかかる!
    このアドバイスはしっかり覚えておきたい

  • 「Try Something Different」(常に何か新たな挑戦をしてみる事)がこの本を読んで頭に浮かんだ。「Think Again」何処かで聞いたような言葉だがスティーブ・ジョブス(アップル)のTV CM (Think Difference)である。 書籍「アンラーン戦略」でもあったように常に『継続は力なり』だが、それには「現状を反省し改善する事(脱学習・再学習)」だというのがこの『Think Again』に似ている。人の3つのモード「牧師、検察官、政治家」の例えと、あるべき姿の「科学者」(仮説+実験+結果+検証 サイクル化)は賛同する。

  • 知的柔軟性を高めるため、読みました。最も印象的だったのは、自分自身に対して確信があり、自分のやり方に対して確信がない状態が、自信に満ちた謙虚さ。です。自分自身の価値観に重きを置き、信念とアイデンティティを分離するのが肝だと理解しました。

  • 学びメモ
    知ったかぶりをしない。偉そうな物言いをしない。
    謙虚に相手から学ぶ姿勢を忘れない。誰からも必ず学べることがあるはず。
    相手に興味をもつ、関心を向ける。相手の考えを受け止めて、感情論ではなく建設的な討論へ。
    環境を変える前に、自分の行動を見直すことを考える。
    自信があっても、考え方が間違ってるかもしれない、と批判意見を受け入れる心の余裕を意識して持つ。

    一部読みにくい文章がありましたが、自分の行動を振り返る貴重な学び体験ができました。物事を中立・柔軟に考えられる方だと自己認識していましたが、それ故に無意識に自分は正しいと固執した考え方があったことに気付かされました。相手が誰でも謙虚に学ぶ姿勢を忘れない、これを意識するだけで、職場でのコミュニケーションの質が(自分としては)グッと上がったと感じています。

  • 本書は、今の時代は、「考え直す」、「学びなおす」事が重要だという事を伝えてくれています。
    著者は「GIVE & TAKE」の著者でもあるアダムグラント教授。


    著者によると、私たちの頭の中には4つのモードがあるそうです。
    「牧師」「検察官」「政治家」「科学者」
    著者は、その中でも「科学者」のようにファクトに基づいて考え、柔軟に結論を出すことが必要との事。

    私は元々エンジニアですが、「科学者」的思考より、「検察官」タイプで、証拠に基づいて考えるけど、発想の柔軟性が乏しく、自分の意見を主張しがちだと思いました。


    考え直すためには、古い考えや思い込みに気づき、手放すことが必要。
    自己満足に陥らず、謙虚な姿勢で、自分に間違いがある事を喜ぶくらいでないと、考え直すことはできない。

    本書で印象に残った部分としては

    「マウントスチューピッドの頂上で立ち止まらないように注意する」
    人は学習し始めの時に、自信過剰の「山」に上るそうです。私も心当たりがたくさんあります。

    もう一つ、
    「自分の意見や考えを、自分のアイデンティティから分離すること」
    自分の信念に固執するのではなく、自分の価値観と照らし合わせて柔軟に考えてみる。
    またその価値観自体も、アップデートされていくという部分です。
    会社でも色々な指摘を受けると、防御態勢をとって考え方が硬化してしまいがちなんですよね


    新たな気付きをくれた一冊でした。

  • 『感想』
    〇再考というテーマでこれだけ話を深められるのはすごいことだ。著者であるアダム・グラント氏は現状に決して満足せず、まだまだ成長期なのだ。

    〇歳をとると経験がある分、対処がうまくなる。非効率なことを避けられるようになる。しかしそれは結局広くはあっても経験の範囲内だし、考え方が固まってしまい柔軟性がなくなってくる。全く新しいアイデアが浮かばない、知ってもそれを取り込むことができない。ここで必要なのが再考だ。

    〇どれだけ謙虚でいられるか、何よりも自分が間違っている可能性をいつも頭の隅に入れておけるか。

    〇私は例え年下であっても自分に意見を伝えてくれる人が好きである。それは自分の知らない知恵や経験かもしれず、自分を成長させてくれる人であるからだ。そしてその議題に興味を持ってくれていることがわかるのでうれしい。

    〇そうは言っても自分が相手に意見を言うときに、相手がそれを求めているタイプかは確認してから発言のレベルを決めなくてはならない。優秀なリーダーだとしても、その場では何も言わなくても批判を不満に思う人は結構いるからな。そして発言のレベルは発言者によって許容範囲が違うから、注意が必要だ。

    〇幸福を求めすぎると不幸になるか。それは人間が欲望の塊で、どうしても大きすぎる幸福を求め、小さな幸せでは満足できないからかな。

    〇再考するには、何よりも立ち止まる時間をつくることだ。忙しい中でも意図的に現在進行形から抜け出て過去に身を置くことができる、心のゆとりとなる時間が必要だ。

    『フレーズ』
    ・たいていの人は、自分の知識や専門技術に誇りを持ち、信念や見解に忠実であり続ける。こうした態度は、揺るぎない信念を持つことで報われる安定した世界においては道理にかなっているだろう。しかし、厄介なことに、私たちは急速に変化する世界に生きている。目まぐるしく変化する社会では、人は考えることと同じくらいの時間を、再考にも費やす必要がある。再考するとは能力や技能であると同時に、ものの見方や心がまえでもある。そして、再考するのに必要となるメンタルツールの多くが、人にはすでに備わっている。私たちがしなければならないのは、時折それらを収納場所から取り出し、錆を落とすことだけだ。(p.35)

    ・謙虚さは透過フィルターのようなもので、人生経験を吸収し、知識と英知に変える。だが、傲慢さはゴムでできた盾だ。全ての人生経験を撥ね返してしまう。(p.78)

    ・偉大な思想家というのは多くの疑問を抱くものだが、それは不信感からではない。彼らが懐疑的であろうとするのは、人は皆、時として盲目になるものだと知っているから、そして自分の眼識を向上させようと常に努めているからだ。偉大な思想家は、自分がどれだけ知っているかを自慢しない。むしろ、どれだけ知らないかに驚嘆する。一つひとつの答えは新しい疑問を提起し、そして知識の探究には終点がないことを彼らは知っている。生涯学び続ける者の美点とは、出会う人の一人ひとりから何かを学び得ると知っていることだ。傲慢になると、人は自分の弱点が見えなくなる。謙虚さは反射レンズであり、私たちに自分の弱みをありのまま映し出してくれる。そして、バランスのとれた自信と謙虚さは、補正レンズだ。これにより、私たちは弱点を克服することができるのだ。(p.90)

    ・自分とは深い関わり合いのない見解や推測であれば、人は喜んで受け入れて検討する。(p.99)

    ・対立が起こらない場合、それは協調性ではなく、無関心さによるものだ。(p.132)

    ・私たちは、自分に同調してくれる人よりも、自分の見解に意見してくれる人からより多くを学ぶことができる。指導力がある人というのは、批判も受け止め、それを成長の糧にできる。(p.140)

    ・人の幸せは多くの場合、どこにいるかよりも、何をするかで決まる。環境ではなく、行動が意義や帰属感をもたらすのだ。(p.369)

    ・幸福はゴールというより、むしろ熟達と意義から副産物的に得られるものではないか。(p.372)

  • とても良かった。
    示唆に富むと言うか身に覚えがあると言うか。
    「再考する」ことの大切さ 、思い込みを手放して柔軟に発想するための考え方と方法を説く。もう金言だらけ。

    年齢を重ねて経験値が上がると思考が硬直化するのは世の常。「そういうひとたくさんいるよね?」とか言いつつ自分はどうなのかという問いは常にブーメラン

    以下引用
    「たいていの人は、自分の知識や専門技術に誇りを持ち、信念や見解に忠実であり続ける。こうした態度は、ゆるぎない信念を持つことで報われる安定した世界においては道理にかなっ ているだろう。しかし、厄介なことに、私たちは急速に変化する世界に生きている。めまぐるしく変化する社会では、人は考えることと同じくらいの時間を、再考にも費やす必要がある。」(p036)

  • 感情的になり議論が進まない、信念に凝り固まって自説を曲げない、こう言った状況への対処方か
    見えてくる。
    もちろん、自分自身の心の柔軟性が、そして常に再考する事が求められる。

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著者プロフィール

アダム・グラント(Adam Grant)

ペンシルベニア大学ウォートン校教授。組織心理学者。1981年生まれ。同大学史上最年少の終身教授。『フォーチュン』誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」、世界でもっとも重要なビジネス思想家50人(「THINKERS 50」)のうち一人に選ばれるなど、受賞歴多数。「グーグル」「ディズニー・ピクサー」「ゴールドマンサックス」「国際連合」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動も精力的に行なう。デビュー作『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』は31カ国語で翻訳され、全世界で大ベストセラーに。続く『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』(以上、三笠書房)も『ニューヨーク・タイムズ』紙でビジネス書の売上第1位、アマゾンUSでも第1位(企業文化)を獲得している。

「2022年 『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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