GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

  • 三笠書房
4.06
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本棚登録 : 6971
感想 : 457
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837957461

作品紹介・あらすじ

全米トップ・ビジネススクール「ウォートン校」の史上最年少終身教授でもあり、
気鋭の組織心理学者が教えるビジネスの成功の秘訣。

「ギバー(人に惜しみなく与える人)」
「テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)」
「マッチャー(損得のバランスを考える人)」

もっとも成功するのは誰だろう。

他人に優しくしていたら、厳しい競争を勝ち抜けない?――それは大きな誤解だ。
これからは、他者志向の思いやりの発想とコミュニケーションが、あなたの仕事に大きな成功をもたらす。
リーダーシップ、営業、交渉、事業の立ち上げ、昇進まで……ありとあらゆるシーンで
この考え方が役に立つだろう。

一橋大学大学院教授・楠木建(『ストーリーとしての競争戦略』『経営センスの論理』)の
監訳と解説で、日本初デビュー!
「世の“凡百のビジネス書”とは一線を画す一冊だ!」

感想・レビュー・書評

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  • 知識・教育書評
    読書レベル 中級
    ボリューム 382頁
    読みやすさ ★★★
    知識・教養 ★★★★★★!
    理解度   ★★★★
    実現度   ★★★★★
    影響度   ★★★★★★!
    一言感想:
    ビジネスや社会で成功したい人、人間関係に悩んでいる人に超オススメの1冊です!

    人生の中で出会えて良かった1冊です。書籍は、基本的に図書館で借りて読みますが、こちらは(中古ですが)購入して手元に置き、何度も繰り返し読んでいます。それだけ私の人生に影響を与えて、好転させてくれた書籍です。

    友人もビジネス関係者も、本書のおかげで、よい関係で長く付き合える人が増えましたし、付き合いたくない人達とは距離を置くことができています。

    私にとっては人間関係に悩んだ時の道標の1冊になっていますので、このような本を増やしていきたいです。

  • 最初が重要だと思います。
    ギバー、テイカー、マッチャーの説明から入ります。
    中盤からギバーは損するのではないか?
    をそうではないよとデータと共に説明していきます。ただ、最初の勢いが強くて、中弛みになっている感じがします。
    私の読解力が足りないかもしれませんが。


    全米トップ・ビジネススクール「ウォートン校」の史上最年少終身教授でもあり、
    気鋭の組織心理学者が教えるビジネスの成功の秘訣。

    「ギバー(人に惜しみなく与える人)」
    「テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)」
    「マッチャー(損得のバランスを考える人)」

    もっとも成功するのは誰だろう。

    他人に優しくしていたら、厳しい競争を勝ち抜けない――?それは大きな誤解だ。
    これからは、他者志向の思いやりの発想とコミュニケーションが、あなたの仕事に大きな成功をもたらす。
    リーダーシップ、営業、交渉、事業の立ち上げ、昇進まで……ありとあらゆるシーンで
    この考え方が役に立つだろう。

    一橋大学大学院教授・楠木建(『ストーリーとしての競争戦略』『経営センスの論理』)の
    監訳と解説で、日本初デビュー!
    「世の“凡百のビジネス書"とは一線を画す一冊だ!」

  • 以前から気になっていた本を読んでみた
    よくよく監訳者を見ると楠木建さん
    あの面白かった「すきなようにしてください」の人だぁと読む前からワクワクする(笑)

    去年の後半から「ギブ&テイク」とか「ギブギブギブギブ・・・」とか「WIN、WIN」とか
    なんだかよく分からなくなっていて・・・
    与える人ばかり、正直、損なのかも
    世の中、うまくテイクしてく人が得をしてるんじゃん?って思って悶々としてたんだよね
    そんな悶々を少しでも解消したくて、前から気になっていたこの本を買ってみたんだ

    まだハッキリとスッキリした感はないんだけど
    なんとなく光は見えた感じかな

    付箋部分をご紹介します

    ・「先に与える人」こそが、あとでもっとも成功するのだと教えてくれる(p36)

    ・「何よりまず、成功するのに、ほかの誰かを犠牲にする必要はないことを実証したいね」(p56)

    ・「人を助けはじめると、評判がどんどん高まり、自分の可能性の世界広がるからだ」(p689

    ・「いつ何時、誰が苦境に陥るかわからない。自分の評判を築くことだけでなく、ほかの人の役にたつ
      存在であることが大切なんですよ」(p85)

    ・「受け取るよりはるかに多くを与える」(p86)

    ・「相手が誰であろうと、自分にこう問いかけるべきでしょう。「この人にどんなことをしてあげられるだろうか」ってね」(p90)

    ・ギバーには、自分のネットワークを徹底的に活用できるという強みがあることなのだ(p92)

    ・強いつながりは「絆」を生み出すが、弱いつながりは「橋渡し」として役に立つ(p93)

    ・年をとればとるほど、休眠状態のつながりはますます増えていき、また、さらに貴重なものになっていく(p99)

    ・ネットワークとは自分のためだけにつくるものではなく、すべての人のために価値を生み出す道具であるべき(p103)

    ・価値を交換するのではなく、リフキンはひたすら価値を「増やす」ことを目指している(p105)

    ・寛容であることをモットーに人とかかわっていれば、見返りもおのずとついてくる(p112)

    ・マイヤーが大事にしている社会生活のルールがある。それは、「①遅刻をしない②努力を惜しまない③人に親切にする
     ④道に外れたことをしない」の四つである(p134)

    ・うまくいかないときは自分が責任を負い、うまくいっているときこそは、すぐにほかの人を褒める(p144)

    ・安心感のある環境では、人はより学習意欲が高まり、より新しいことにチャレンジできるようになる(p145)

    ・人を真の意味で助けるには、自分のものの見方の外に出なければならない(p152)

    ・ギバーは、可能性の片鱗が見え隠れするまで待ったりはしない(p170)

    ・「聞く者の心をつかみたければ、本当に彼らの関心を強く引きたければ、彼らの住んでいる世界を知らなくてはならない。
     どんな音楽を聴いているのか、どんな映画を観ているのかをね」(p179)

    ・相手にものを尋ね、その人とよく知り合うことで、ギバーは信頼関係を築き上げ、ニーズを知ろうとする。
     これを日々くり返しているうちに、どんどんセールスがうまくなっていくんだ(p228)

    ・ギバーにとって有利な交渉術がある。それは「アドバイスを求めること」だ(p242)

    ・知識のある同僚にしょっちゅうアドバイスや助けを求めている人は、まったく求めない人よりも
     上司の受けがいい(p244)

    ・人間は自分の時間、エネルギー、知識や情報を投資して誰かを助けると、相手がそれに値する人だと
     必死で信じようとする(p246)

    ・「他者志向」になるということは、受けとるより多くを与えても、けっして自分の利益を見失わず
     それを指針に「いつ、どこで、どのように、誰に与えるか」を決めること(p255)

    ・ギバーが燃え尽きるのは、与えすぎたことよりも、与えたことでもたらされた影響を
     前向きに認めてもらえないことが原因(p264)

    ・他人のことだけなく自分自身のことも思いやりながら、他者志向的に与えれば、心身の健康を
     犠牲にすることはなくなる(p267)

    ・自己犠牲のギバーは、相手に求められるまま、そのつどバラバラと与える傾向がある。このやり方は気が散りやすいうえ
     疲労感も大きく、ギバーから必要な注意力と気力を奪ってしまう(p269)

    ・他者志向のギバー、は自分自身の幸せを守ることの大切さを理解している。いまにも燃え尽きそうになると
     他者志向のギバーは人に助けを求め、やる気や気力を維持するのに必要なアドバイスや、強力を仰ぐ(p277)

    ・より多く与える人は、より多く稼ぐようになる(p286)

    ・恩送り(p293)

    ・人に指導してもらったら、同じことをほかの人にもしてあげてください。人に親切にされたら
     その恩返しを別の人にしてほしいんです(p327)

    ・ギバーにしろ、マッチャーにしろ、テイカーにしろ、どれか一つのタイプですべての領域に対処する人は
     まずいない(p336)

    ・与えるときはたいてい、相手に得をさせたいという欲求と、自分自身も得をしたいという欲求が複雑に
     混ざり合っている(p342)

    ・共通点は、与えるという行為に多大な影響をおよぼす(p346)

    ・他人はギバーでないと思い込み、相手に与える気をなくさせたりするような行動や言動をとるようになる(p363)

    ・テイカーが成功を、人を出し抜いて優れた成果を達成することだと考えるのに対し、マッチャーは成功を
     個人の業績と他人の業績を公正に釣り合わせることだと考える。
     一方、ギバーは成功を、他人にプラスの影響をもたらす個人的なものだと考えるのだ(p381)

  • 世のお人好しに勇気を与える名著だと思います!
    ひょっとすると、アドラーよりも救いになるのでは?

    冒頭の監訳者のことばでも書かれていたのですが、日本人は「人に与える」ことができる人が多いってのはその通りだと思います。でも、それゆえに苦しんでしまっている人も多いと思うのです。
    与えるばかりで燃え尽きてしまう人、必要な交渉もできず遠慮してしまう人、利用されて終わってしまう人…。報われない気持ちを繰り返さないための処方箋となりうる本です。

    この本はアメリカのビジネススクールの組織心理学者が書いたもの。個人的にはアメリカと比べると日本はまだお人好しが多いと思っていて、この本の「『ギバー(与える人)』になるって素敵なことなんだよ?」的な主張にも、ある種既読感を持ちながら、当たり前のことのように読めました。
    でも、それだけじゃないプラスアルファとして、ロジックであったり、組織心理学の実験結果であったり、豊富な実際のエピソードであったりがわかりやすく述べられていて、すーっと頭に入ってきます。

    学びとしては、与える人でい続けることは凄く素敵だし大事なことだと思うけど、同時にそれが独りよがりな自己犠牲に留まらずに、他者志向のある種のしたたかさも持ち合わせていないといけないということ。
    自分の利益ばかり優先させる人に対しては与えるばかりじゃいけないし、自分なんて…と遠慮するくらいなら自分を「自分と仲間の代理交渉人」と位置づける方が良い結果が出る、などなど。
    本だから全てがこの通りに行くわけじゃないと思うけど、非常に勇気を与えてくれるはずの一冊です。


  • 人助けをして喜んでもらいたい、感謝されたい、そのことで満足感を得るというのは人間の元々持っている欲求ではないかと思う。アンパンマンの世界のように人に喜ばれることだけして生きていけるのは理想だが現実問題そうはいかない。

    この本ではギバー、テイカー、マッチャーに分類しているが人間はこの全てを持っていると思う。ただ、成長過程においてテイカー→マッチャー→ギバーという段階を経ているのではないか。

    同じギバーでも失敗するギバーと成功するギバーの違い、境界線を考えるのがこの本の根本だと思うが、失敗するギバーはお人好し、断れない人。成功するギバーは相手の利益、自分の利益も考える人、自分の専門性をしっかりと生かせる人なのではないかと感じた。

    ブルーマーテスト
    将来才能が開花する潜在能力があると本人、周りの人思い込ませると、実際に才能のあるなしに関わらずその通りになる。ギバーは人は皆大きな可能性を秘めた人として見る。

    100時間ルール
    年間100時間ボランティアをすると幸福度が上がる。ただ、それ以上しても変わらない。目安は週に2時間。

    ギバーを悩ませる3つの罠
    ・信用しすぎること
    ギバーとテイカー、詐欺師を見分けること。愛想の良い悪いでは分からない。

    ・相手に共感しすぎること
    相手自身に問題がある痛みでも共感し、自分が同じように感じてしまう。自己犠牲のギバー。自分より他人のニーズを優先している。相手の気持ちではなく思考に着目して相手と向き合う。

    ・臆病になりすぎること

    良い人は成功できない、と言われることと人のために仕事をする人じゃないと成功できない、と言われることに矛盾を感じていた。この本では前者はテイカーに食い物にされると表現している。
    テイカー大学生に刺さるボランティアのメリット
    ・人目を引く履歴書を手に入れられる
    ・仕事につながるコネが作れる


    ギバーとは?
    ・他社中心的
    ・無愛想もいる
    ・何かを学びたいという考えをもっている
    ・直感的に相手の真意を見極め、他人を正確に判断できる

    テイカーとは?
    ・自己中心的
    ・愛想の良い人が多い
    ・利己的
    ・利己心を刺激されると良い反応を示す(権力、地位、望み、業績)


    この本を受けて自分の仕事にどう繋げるか?
    ・採用面接の時に相手の思考、利益を想像し、ニーズを知る。その為には踏み込んだ質問も必要になり得る。自分の会社に必要か?だけではなく相手にとってこの会社で働くことがメリットになるのかを考えて質問してみる。
    アルソックの営業マンが入金機の導入契約の際、本当にあなたの会社にこのサービスが必要か今一度ヒアリングさせてくださいと言ってだ時に信頼感が増した。
    採用する時に相手のメリットを考えてあげることはその後の信頼関係にも繋がるのでは?

  • # 書評☆4: GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 | 成功するギバーの4条件

    ## 概要
    - 書名: GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代
    - 副題:
    - 著者: アダム・グラント
    - ISBN: 9784837957461
    - 出版: 2014-01-25
    - 読了: 2020-10-12 Mon
    - 評価: ☆4
    - URL: book.senooken.jp/post/2020/10/18/

    ## 評価
    以下の他の本で引用されており興味を持って読んだ。

    - メンタリストDaigo: [コミュ障でも5分で増やせる超人脈術](https://book.senooken.jp/post/2020/08/13/)
    - メンタリストDaigo: [「好き」を「お金」に変える心理学](https://book.senooken.jp/post/2020/09/19/)
    - 仙道達也: [愛されフリーランスのすすめ](https://book.senooken.jp/post/2020/09/03/)

    特に,「コミュ障でも5分で増やせる超人脈術」は1/3から1/2程度は本書の内容をまとめ内容になっていると感じた。

    大きな成功を収める人々には3の共通点がある。それは,やる気,能力,チャンスだ。この他に,第4の要素として人とどのように「ギブ・アンド・テイク」するかに大きく左右される。

    本書ではこの他社とのギブ・アンド・テイクの関わり方から成功法則を研究したものとなっている。具体的には,テイカー・ギバー・マッチャーの3種類に分類分けして,それぞれのカテゴリーに属する人がどのように振る舞うのか,いかにしてギバーは成功・失敗するかが書かれている。

    この3分類の中で,最も失敗するのはギバーであり,最も成功するのもギバーである。この失敗と成功の違いについても書かれている。ギバーが成功するにはいくつかの条件がある。

    アメリカの研究ベースの自己啓発本によくある,研究調査結果の事例を紹介しながらその仕組みなどについて紹介されていた。

    書籍の構成上,要点が読みにくい部分はあるのだが,それさえカバーできれば,説得力の高そうなよい内容に感じた。

    この本に書かれている内容を把握して振る舞えれば,日常生活もうまくできる可能性がある。

    いちばん肝心の成功するギバーの原則だが,以下4点がポイントのように感じた。

    1. テイカーを見極め,テイカーにはマッチャーとして付き合う
    2. サポートネットワークの構築
    3. 他者志向,自分ではなく自分を含む組織のためのギバーとなる
    4. 貢献の認知

    もう少ししっかり呼んで要点を自分なりに整理してもいいかもしれない。

    ## 引用
    > ### p. 6: テイカーの見分け方
    > - テイカーのCEOは話をする時、やたらと「○○」という単語を使う。
    > - テイカーが経営する会社の年次報告書は、写真が○○である。
    > - テイカーは「フェイスブック」で使っているプロフィール写真が○○である。

    冒頭の監訳者の言葉がなかなかよかった。本書を読もうと思わせるものになっていた。こちらの答えは,「私は」,「大きい」,「露出が多い」と思う。p. 76-80あたりに答えが書かれている。

    テイカーを見分けることはギバーとして成功するのに必要な条件なため,ここはユニークだった。

    > ### p. 31: 成功者
    > 先に述べたように、いちばん生産性の低いエンジニアはほとんどがギバーである。ところがもっとも生産性の高いエンジニアも、やはりギバーだったのだ。

    本書の提唱するギブ・アンド・テイク論でいちばん興味深い事実がまずここで記されていた。

    > ### p. 93-94: 強いつながりと弱いつながり
    ここではギバーとして成功したリフキンが成功したコツとして強いつながりと弱いつながりが書かれていた。

    ギバーとして弱いつながりを数多く持っていると,リコネクトで次回のコンタクト時に協力を得られやすいという話だった。

    > ### p. 105-109: 5分間の親切
    ギバーとして成功したリフキンの指針として5分間の親切が書かれていた。5分間もあればできる親切を喜んで誰にでもしてあげると,全体のネットワークやパイが大きくなって,ウィンウィンの関係になれるらしい。一度誰かに与えられると,他の誰かに与えようと背中を押されている状況に近くなり,思う恩送りになる。

    > ### p. 110: より多く与えること
    ギバーとして成功したリフキンが高い生産性を維持できたポイントとして,(相手より) 「より多く与えること」ということが書かれていた。相手より少しでも多く与えていると,人はギバーとしてその人を判定して,他の人にギブすることが多くなる。前述の5分間の親切で,たくさん与えなくてもいいということになる。

    > ### . 174: 人が才能を伸ばすきっかけはやる気
    こちらでは人が才能を伸ばすきっかけになったのはやる気という話があった。優秀なピアニストについて調査したところ,幼少期はたいしたことはなかったが,先生がギバーであったためやる気を維持できて成功したとあった。

    こちらでは有名な1万時間の法則も引用されていたが,そもそも1万時間もやり続けるにはやる気が必要という話でこう結論付けられていた。

    > ### p. 217: 弱みを見せていいのは有能だと認められている場合
    テイカーは弱みを見せると,自分の優位と権原を危うくすることに心配する。かたやギバーはずっと楽に自分の弱さを表に出す。これは人を助けることに関心があるからだ。実際,弱さを見せることで信望を集めることができる。

    ただし,これには条件があり,周囲の人々から有能と認められている場合に限る。日頃からちゃんと振る舞っていれば,多少弱みを見せても大丈夫というところだろうか。

    > ### p. 234: ギバーの話し方
    テイカーは強気な話し方をする傾向があり,独断的で率直だ。一方,ギバーはもっとゆるい話し方をする傾向があり,控えめな言葉を使って話す。

    実際に,人から提案を受ける場合は緩い話し方のほうが受け入れやすい。

    > ### p. 254: 他者志向のギバー
    ここでは成功するギバーと失敗するギバーを分ける考え方として,自己犠牲と他者志向という考え方が紹介されていた。自己犠牲だと単純に燃え尽きてしまって失敗する。これを他者志向にすることで,自分の利益を損なわずにギブすることができるという話だった。この話が続いていく。

    > ### p. 264: ギバーが燃え尽きる理由
    ギバーが燃え尽きるのは,与えすぎたことよりも,与えたことでもたらされた影響を前向きに認めてもらえないことが原因なのだ。言い換えると,困っている人をうまく助けてやれないと燃え尽きると書かれていた。

    ここの認知が分かる形になると,モチベーションを維持できて継続できるらしい。

    > ### p. 268: まとめてあたえる
    一日に一つずつ与えるよりも,一日にまとめて五つ与えた人のほうが幸福度がました。毎日少しずつやると週間と見分けがつかなくなり,気が散って疲労感も増すらしい。時間を決めてまとめてやるのがコツのようだ。

    > ### p. 277-278: 自己犠牲脱出の方法
    周囲からサポートを受けることこそ,燃え尽き防止の強力な特効薬だ。

    人助けをすることでサポートネットワークを築くことが重要なようだ。

    > ### p. 294: ギバーの失敗の3の罠
    男女を問わず多くのギバーを悩まさている三つの罠,信用しすぎること,相手に共感しすぎること,臆病になりすぎること。

    この章では,成功するギバーがこれらのリスクの回避方法と,他者志向になるためのコツを紹介している。

    > ### p. 299: ペテン師の見極め
    テイカーは愛想がいいという印象を与えるが,与えるよりはるかに多くを手に入れようとしていることが多い。相手の真意を見極め,愛想のいいテイカーをペテンだと見極めることがギバーが食い物にされないための防衛策だ。

    > ### p. 308-310: テイカーとの付き合い方
    テイカーと付き合うときには,マッチャーになればいいのだ。ただし,最初はギバーでいたほうがよいだろう。信頼は築くことこそ難しいが,壊すのは簡単だからだ。

    ゲーム理論化はこれを「しっぺ返し」と呼んでいるが,これはまさしく抹茶ーの戦略である。最初は協力的な態度に出て,相手が張り合ってこない限り,その態度を維持するが,相手が張り合ってきたら,同じように張り合うことで態度を合わせる。これは多くのゲーム理論トーナメントで広く認められているマッチング戦略である。

    ただし,しっぺ返しは与えることと相手に合わせることを,交互に繰り返すほうが有利なことがわかっている。これを「寛大なしっぺ返し」という。「寛大なしっぺ返し」では,3回に2回は張り合うが,3回に1回は協力的な態度で応じるのである。

    テイカーを相手にするときには,自衛のためにマッチャーになるのがいい。ただし,3回1に1回はギバーに戻って,テイカーに名誉挽回のチャンスを与える。

    > ### p. 317: 他人のためにやる
    自分のためにやるのか,他人のためにやるのかで,パフォーマンスが変わってくるらしい。例えば,自分ではなく家族のため,所属組織のために行う。自分のためだと思うと後ろめたさが残り,ためらってしまう。しかし,家族のためだと思うと,家族への損失を避けるために後ろめたさが吹き飛ぶらしい。

    > ### 参考文献
    本書の「アクションのための提言」「脚注」「参考文献」は三笠書房のホームページ内で閲覧ダウンロードしていただけます。

    http://www.mikasashobo.co.jp

    ## 結論
    参考になる部分が多く付箋だらけになってしまった。引用部分には参考になったところを雑に抜き出して列挙した。

    実際に購入して,徹底的に本書を分析して要約した本などを作っても需要があるかもしれないと感じた。

    今までの自分の失敗を振り返ると,自分はギバーからマッチャーとして振る舞うことが多いように感じた。ギバーとしてテイカーからむしり取られて失敗していたことが多いように気付いた。

    本書で学んだ内容でもう少し,テイカーとの付き合い方に注意したいと思った。

  • 良書。確かに自分の周りや過去の経験からギバーやテイカーと呼ばれる人を簡単に思い浮かべることができる。ギバーがテイカーに利用されないための方法がちゃんと書いてあるのがとてもいいと思った。

  • テイカー・ギバー・マッチャーの3種類に分けたとき、私はテイカーなのだろう。
    「損をしない」ことを最優先にしている気がするから。

    しかし、もっとも成功するのはギバーだと本書では説く。
    成功のために「与える」のは、やはりテイカーな気がしてしまうが、”成功”を”幸せ”と置き換えると、自分がギバーになることへの抵抗がなくなる。

    同じギバーでも、自己犠牲のギバーは燃え尽き、幸せを得られないことが多い。
    利他的であり、利己的である。つまり自分自身にも「与える」ことのできるギバーが、真の幸せを掴むということ。

    テイカー特性は決して変えられないものではなく、行動次第でギバーに変わることができる。

    私もテイカーからギバーに変身するぞ!

  • 『ギブ&テイク』を読んで…

    この本では、与えることが成功をもたらすというテーマが探求されています。

    私が思ってたのは、お互いに助け合い、協力することが成功への鍵であるかと…

    また本のタイトル『ギブ&テイク』から想像すると、お互いがバランスを取りながら関係を築くことだと思ってました。

    一方に偏りすぎると、関係が不安定になることもあるのでは❓と疑問も…あります。

    今までの思い込みもあって興味深く読みました。

    ギバーこそが成功すると言う

    〈ギバー〉を志すには、結果が出るまでの
    現象として起きるまでに時間がかかると…
    時間的に鷹揚な人でないと…ギバーの効果は、発揮されないそうだ。

    ギバーは、自己犠牲と他者志向に分かれる。
    他者思考の持ち主は、自分自身に焦点を当てるだけでなく、他人のニーズや希望にも注意を払います。

    一方 自己犠牲は他人のために行動することであり、自分自身を犠牲にして他人のために尽力する。

    自己利益と他社利益は、利害関係の中での考え方、自己利益が自分自身の利益や欲求にフォーカスした考え方である一方、他社利益は他人や組織の利益を重視する考え方であると…

    この自己利益とは、

    ・自分にとって意義のある事をする
    ・自分が楽しめる事をする
    この2つが満たされば、他人だけでなく自分にも利益をもたらす事が、出来ると…書かれています


    また他者志向の指針に
    「いつどこでどのように誰に与えるか」を決める事が大切

    やはり自分が楽しい事が基本なのだと…

    より多く与える人はより多く稼ぐ

    自分の為より他の人にお金を使ったほうが幸福度はかなり上がると…

    〈テイカー〉について
    テイカーの頭の中は、自分の評価でいっぱいである
    誰と話せば有利なのか…を常に考える

    「自分に全く利益をもたらさない人間をどう扱うかで、その人間がはっきりわかる」とも…衝撃的でした。

    〈マッチャー〉について
    マッチャーは、受け取る事を期待して与える場合、助けてくれそうな人にだけ与える。
    マッチャーは、親切が報われないなら意味がないと書かれている。

    そこで…
    私に出来る事は、
    自分自身がやった事を評価する前に、相手がやってくれた事を日記にする
    事。
    相手から、やってもらった事は、忘れている事が多い。
    やったあげた事だけを覚えてる。

    〈自分の見つけ方〉

    「原石は、見つけるのでなく磨く」

    才能を、見つける事はすごく難儀に思うが見つける為には、「やる気」が人の才能を伸ばすきっかけになると…書かれている。
    やる気こそ、才能開花なのだと…
    著書も「やる気をあまく見てはいけない」と…粘り強さは、その人がどこまで可能性を発揮出来るかを予測すると…心に刺さる。


    私の仕事は、営業なので、P218のトップ営業マンの、すごい逆転発送
    である。
    トップ営業マンは、セールスするうえで、相手側の視点を理解する事

    それには、踏み込んだ質問をすると言う事
    テイカーなら、自分の答えを押し付けてくる。
    ギバーは、好ましい製品を、関心をもつ。
    相手の事を聞き出す事で力になろうとする。
    話し方でも、ギバーかテイカーかわかるとの事で、テイカーは強気な話し方
    ギバーはゆるい話し方 控えめな話し方 で、聞き手の心を掴んでいる。
    同じ発言をしたとしても、命令調で話すとテイカーだし、ゆるく話すとギバーになる。

    友人や会議の会話の中で、
    弱点を隠さず 弱さをさらけ出す そして会話を進めていく…

    この定義は、周囲の人々に有能だと認められている場合に限ると…

    そして〈ギバー〉は、
    相手に、
    アドバイスを求めたがる。学びたいと常に考えているので、意見を聞く。


    〈テイカー〉は、聞くと無能と思われるので、決してアドバイスを求めない。

    〈マッチャー〉は、返さないといけないと思っているから…アドバイスは、受けず…

    〈ギバーの問題〉
    ギバーがテイカーよりも優れていにもかかわらず、ギバーが、抱える問題としては、困っている人をうまく助けられない時に燃え尽きるのである。

    ボランティアが良い例だと…自分のキャパ以上にやってしまうと燃え尽きると…思う。
    〈ギバー〉は、
    ギブばかりではなくて、これが出来るのは自分しかいない思い込みは手放し、同じ事を他の人にも恩返しをしてほしいと伝える
    ギバーも、
    たった1つのギブアンドテイクのやり方で対応する方が危険と…
    「いつどこでどのように誰に与えるか」を決めている…

    人の利益になるように行動する

    起きてる時間の大半を仕事に費やしている私達が、ほんの少しでもギバーになってみたら、成功や豊かな人生より鮮やかな時間が手に入はいる…とアダムグラントは言っている。
    やってみるだけの価値はある…

    よし〜少ない人生やってみたい!

    うまくいかなくても人生、うまくいっても人生…それは自分の人生だから…

  • 身近な人にひとりギバーがいる。自分が損をするとは考えず当たり前のように与えていて「疲れないの?」と聞いてもケロッとした顔で「疲れないよ、なんで疲れるの?」と聞き返してくるような人。その人はたくさんの人に愛されて助けられて、お金に困ってもすぐに周りがなんとかしてくれてた。

    ああ、こういう人が人生で成功する幸せ者なんだな、と思った。

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著者プロフィール

アダム・グラント(Adam Grant)

ペンシルベニア大学ウォートン校教授。組織心理学者。1981年生まれ。同大学史上最年少の終身教授。『フォーチュン』誌の「世界でもっとも優秀な40歳以下の教授40人」、世界でもっとも重要なビジネス思想家50人(「THINKERS 50」)のうち一人に選ばれるなど、受賞歴多数。「グーグル」「ディズニー・ピクサー」「ゴールドマンサックス」「国際連合」などの一流企業や組織で、コンサルティングおよび講演活動も精力的に行なう。デビュー作『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』は31カ国語で翻訳され、全世界で大ベストセラーに。続く『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』(以上、三笠書房)も『ニューヨーク・タイムズ』紙でビジネス書の売上第1位、アマゾンUSでも第1位(企業文化)を獲得している。

「2022年 『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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