五稜郭を落した男

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  • 文芸社
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784835575919

感想・レビュー・書評

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  • これも良かった!
    晋作が、可愛すぎる!
    主人公もステキですが。

    後半は涙なくは読めません。
    が、戦略の話も多く、そこがやたら解説めいていて、ちょっと読むの辛かった。
    題材だけに避けては通れないところだと思いますが、人物中心で話が進んでいるので、いらないのでは?なんて思ってしまったり、読み飛ばしてしまったり。
    上手く砕いて欲しかったなあ、と。

  • 戦国と新撰組が好きだと言ったらオススメだと言われて読んだ本。

    歴史小説に慣れていなくても文章が読みやすいので助かりました。
    主人公、山田市之允がかわいくて、そして高杉晋作がかっこよくて、
    読んでて飽きなかった^^

    この人の作品をほかにも読んでみたいと思う。

  • 山田顕義主人公小説。吉田松陰、久坂玄瑞、高杉晋作が各章のサブ主人公ともいうべき役どころで、彼らとのかかわりの中で山田の成長が描かれています。最終章は山田の独壇場(笑)久坂がやたらかっこいい。

  • 幕末の戦乱の様子を、山田市之充(漢字出ない...)の視点から書き綴った小説。

    吉田松陰、久坂玄瑞、高杉晋作という巨脈が、市之充を通すことで遠近をつぶさに感じることができる。

    臨場感のある文章で、小説としても大変面白かった。

    もうちょっと知りたくなったのは楠小十郎、駒井政五郎、久坂玄瑞。

  • 五稜郭を見に行く前に何か予備知識を・・・と思って読み始めた本。実際に五稜郭が出てくるのは終盤も終盤。でも熱くて面白かった。ただ、地理的な描写は初心者ゆえに図解してほしかったが。

  • 西国の小さな塾・松下村塾から始まった維新への道。

    改めて幕末に名をなし、或いは名もなく散って行った多くの男たちがいかに若かったのかを再認識した。

    出番は少ないものの、高杉晋作のカリスマぶりがかっこいい。

    そして本来は佐幕派・新選組贔屓の私に嬉しいおまけ。登場場面は少ないものの圧倒的な存在感を放つ土方さん。

  • 山市が成長していくのが読んでて楽しい。「獅子の棲む国」や「歳三、往きてまた」とリンクしてるのもおもしろい

  • ■幕末・新政府軍に凄い奴がいた!!神算鬼謀の将・山田顕義(市之允)を吉田松陰‐久坂玄瑞‐高杉晋作の巨脈の中で描く。

    ■■幕末の動乱の時代を、長州の「神算鬼謀の将」と謳われた山田市之允の視点で綴られた物語。思えばあの京都で新選組が活躍するその裏側で多くの長州志士が志半ばに倒れ、そんな志士たちにも家族や友がいて嘆き哀しんだんだなぁと。改めて認識。
    初めて長州側からの視点であの時代のお話を読みました。感想としては長州人は熱い。あとところどころ子どもっぽくて可愛い。なにかあると絶交と断髪だった。主人公の市之允は小柄で童顔でその上一番の若輩なので、周りから可愛がられるか舐められるか。しかし、本人の性格はどちらかというと無口であまり可愛げがあるほうではなくて。なんかそのギャップが面白い。高杉の破天荒振りにも笑いました。そうか、長州の軍神であり魔王か。あの時代は、本当にかっこいい人が多かったんだなぁと。

    後半ちろりと土方さんが出てくるんですが、胸が詰まりました。かっこいくて切ない。

  • 戊辰戦争最後の地、土方歳三が没した地としても有名な五稜郭を制した山田顕義の青春群像。正直、熱い……! 攘夷活動に身を投じるか、伯父の仕事を継ぐかの葛藤、自分には特別な才能がないと思い悩んだ男が稀代の軍師になる過程は、喪失の連続で辛い。けれど恐ろしく惹かれる。幕末の志士達との交流もおもしろく、桂が「豆蔵」とセンスのない変名をつけて笑われるところや、「寂しがりや」の高杉に着いて脱藩しかける辺りも面白い。秋山香乃さんは人間味のあるキャラクターで史実を書ける作家さんなので、とっつきやすいと思われる。

  • 図書館でたまたま目に留まった一冊。そういえば読んでみようと思っていたんだった。
    と思いつつ、「五稜郭を落とした男って、誰だっけ?」
    「用兵の奇才」山田市之允(顕義)についてのお話で、松陰との出会いから、函館戦争までが描かれています。

    女性が書かれた歴史小説ってあまり馴染みがないのですが、文章がとてもやわらかくて読みやすかったです。戦のシーンも丁寧に描かれていました。
    山田顕義の小説というと古川薫さんの『剣と法典』を思い出しますが、こちらもとても面白かったです。

    巧いなぁ、と思ったのは章立て。
    第一部から第四部に分かれているのですが、そのタイトルが順に「吉田松陰の戦い」「久坂玄瑞の戦い」「高杉晋作の戦い」「山田市之允の戦い」となっています。
    目次を見ただけで早く先を読みたくなりました。
    幕末長州藩を語る上で欠かせない、松陰~久坂~高杉の奇跡のような流れ。
    そしてこの三人に直に触れ影響を受け、それぞれの遺志を継いでいこうと成長してゆく市之允。
    長州の幕末史についての本、というのは久しぶりに読みましたがやっぱり面白かったです。

    本書は函館戦争までで終わっていますが、国際法とのちょっとした出会いなど、後に司法大臣となる伏線も見られました。

    この後の章はさしずめ「山縣有朋との戦い」とでもなるのでしょうか?
    後半生のお話も読んでみたいです。

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著者プロフィール

1968年福岡県生まれ。活水女子短大卒業。2002年『歳三往きてまた』でデビュー。2017年『龍が哭く河井継之助』で第6回野村胡堂文学賞受賞。柳生新陰流居合道四段。主な著作に『伊庭八郎凍土に奔る』『密偵』『獺祭り白狐騒動始末記』などがある。

「2022年 『氏真、寂たり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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