クリスマスのあかり チェコのイブのできごと (世界傑作童話シリーズ)

  • 福音館書店
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834084184

作品紹介・あらすじ

チェコのクリスマスイブ。小さな男の子フランタが、ひとりで教会へむかいます。イエス様の生まれ故郷ベツレヘムから届いた灯りを、家のランプのろうそくにわけてもらうのです。しかし教会で思わぬ失敗をし、あわてて逃げだすことに。それでも、とちゅうで出あった気のどくなおじいさんを助けるために、知恵と勇気をふりしぼります。小さなフランタのやさしさに、心にぽっと灯がともるようなあたたかい気持ちにさせられます。

感想・レビュー・書評

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  • チェコでは、イブにちいさなイエスさまがプレゼントを届けてくれるのだそう。

    そんなイブのあたたかいお話。

    絵本とはいえ文字が多いので、一人読みを始めたぐらいの子から小学校低学年におすすめ。

  • チェコでは、クリスマスイブに、ろうそくに火を灯して、家族でクリスマスの料理を囲みます。するとそこへ、小さなベルの音が。あわててツリーの下に行くと、たくさんのプレゼント。
    チェコでは、小さなイエスさまがみんなにプレゼントを届けるのです。
    小さな男の子フランタはお父さんの手作りのアドベントカレンダーを開きながらクリスマスを楽しみにしていました。クリスマスイブに、フランタは一人で教会へ向かいました。イエス様の生まれ故郷ベツレヘムから届いた灯りを、家のランプのろうそくにわけてもらうのです。
    フランタは教会で無事に灯をもらったものの・・・。

    思ったより文字の多い絵本だけど、フランタのはじめてのおつかいが大冒険になっていくのにドキドキ。
    失敗して逃げ出したり、やらなくちゃ!で頭がいっぱいになって持ち物を忘れて走り出したり。
    ちびちゃんが「ひとりで買い物をする」という学校の宿題でドラッグストアに行ったことを思い出す。店員さんに売り場も聞けたし、レジでお金も払えたのに、品物を持たないで走り出すから、何事!と思ったらガチャポン前に座り込んでた。
    絵のフランタが可愛くて、ふっくらした赤いほっぺを触りたくなる。
    アドベントカレンダーの品がまた素敵な役割で。フランタを見守る大人も温かい。
    何度も読み直したい絵本。

  • チェコのクリスマス。
    アドベントカレンダーの引き出しを1つずつ開けながら、クリスマスを楽しみにしている男の子フランタ。
    クリスマスの前の日、お父さんに頼まれて教会に“ベツレヘムのあかり”をもらいにおつかいに行きます。

    ランプを持って張り切って出かけたフランタ。
    優しい男の子とクリスマスの出来事。
    あたたかなお話です。

    〇チェコの子どもたちにプレゼントを持ってきてくれるなのは、サンタクロースではなくて小さなイエスさま。
    キリスト教国ても、少しずつ違うのか!
    〇ベツレヘムのあかりは、ボーイスカウトがベツレヘムの聖地から毎年いただいてくる火。オーストリアのラジオ局の企画からの新しい伝統。

  • アドベントカレンダーをめくりながらクリスマスをたのしみに待っているフランタは、クリスマスイブの日になり、「ベツレヘムのあかり」をもらいにひとりで教会へ行きました

    あかりをもらったあと、礼拝堂にかざってあるちいさなイエスさまにプレゼントをあげようとして、ぼきん箱の穴に20コルナ硬貨をつまらせてしまいます

    逃げるように教会を飛び出したフランタは、気のどくな目にあって悲しんでいるドブレイシカおじいさんに出会い、おじいさんのためにあることを思いつきます

    チェコのクリスマスを背景に男の子のやさしい気持ちが起こす小さな奇跡を描いたクリスマスの絵童話

    原著は2017年刊
    木村有子訳、出久根育絵──ともにチェコと深いかかわりのある二人が親しみやすくしたてた《心にぽっと火が灯るクリスマスストーリー》

    さいごのページにある“あそび”はぜひ虫眼鏡で

  • チェコのクリスマス・イブ。ちいさなイエスさまがベルを鳴らしてプレゼントをくださいます。フランタは、アドベントカレンダーから出てきた小さなベルをイエスさまにあげたいと思いました…。
    フランタのちいさな冒険を町の人たちみんなが見守っています。そしてフランタからとても温かい気持ちをもらって、みんなが幸せなクリスマスイブを迎えました。

    優しくてとてもかわいいフランタに、ほっこり温かくなるお話です。

  • 一年生の男の子フランタのクリスマスイブの小さな冒険物語。出久根育さんの挿絵と温かな物語がピッタリと合っています。フランタが周りの人たちのために行動し、大人達がそれを静かに見守り尊重するところがとても良いと思いました。

  • チェコに伝わる「ちいさなイエスさま」にちなんだ絵本です。絵本にしては読み応えがあり、小学校3年生くらいが読んでもいいかなぁ。いやでも、読み聞かせるなら、幼稚園の子どもでもいいかもしれない。

    フランタという小さな男の子のクリスマス前の小さな冒険物語。
    キリスト教の要素はほぼないので、宗教的なものが苦手な人でも読めます。
    アドベントカレンダーやベツレヘムのあかりなど、チェコの風習が楽しくて、私も今まで知らなかったのだけど、「ベツレヘムのあかり」というのは、1980年代からイエスさまが誕生したベツレヘムから、ヨーロッパ各地にあかりが運ばれるようになったとか。今でもボーイスカウトが運んでいるそう。

    さて、このお話では、小さな男の子が一生懸命人のために考えて、失敗しながらも、周りの街の大人たちに見守られながら、成長するのです。とにかく花屋のおばさんも教会の管理人さんも、そしてフランタの両親も、子どもを信じて、ゆっくり話を聞いてあげている。問い詰めたり、責めたりしない。これは本当に大事なことだなぁと思う。読んでいる側も心が穏やかに優しくなれる。

    読み終わったあと、自分のために使おうと思っていたお金で、感謝の気持ちを伝えたい人にプレゼントを買うことができました。

    そうそう、チェコではクリスマスイブに、鯉のスープと鯉のフライを食べるそうです。美味しいのかなぁ。

  • チェコのクリスマス。
    それだけで、興味がわきます。
    おとうさん手作りのアドベントカレンダー。
    (わたしも作りたくなる❣)
    クリスマスイブに、チェコでは、サンタクロースではなくて、「ちいさなイエスさま」がプレゼントをくださるのです。
    そして、広場にある教会には、「ベツレヘムのあかり」がともっていて、子供たちがみんな小さなローソクを入れたランプにそのあかりを分けてもらって、おうちに持って帰るのですって。
    フランタは教会のイエス様の降誕の木像の傍らにある献金箱にお金を入れるとき、誤って壊してしまったのではないかと思い胸がどきどきします。
    でも帰り道にあった、おじいさんを助けるために、必死で知恵と勇気をふりしぼります。
    両親はもちろん、花屋さんや、教会の人など周りのおとなたちの穏やかな優しさが素敵です。
    おじいさんは、一時は人間不信になりかけた心が、フランタによって救われました。
    これが、クリスマスの精神でしょう。

  • チェコに住む、小さな男の子フランタは、イエス様の生まれ故郷ベツレヘムから届いた灯りを、家のランプのろうそくにわけてもらうために、ひとりで教会へ向かうことになります。イブに初めての冒険です。教会で灯りをもらうことができましたが、イエス様への大きな硬貨を募金箱にはさんでしまったまま飛び出してしまいました。その帰り道で、大事なカーネーションを盗まれてしまったおじいさんに出会います。気の毒な彼を助けるために、フランタは考えます。フランタはおじいさんを無事に助けることができるのでしょうか。

  • チェコではサンタクロースでなく、小さなイエスさまがみんなにプレゼントを届けてくださるんですって!

    アドベントカレンダーの、最後の箱を開ける日がきて、家の窓から見える広場にある教会まで、ベツレヘムの灯りを1人でもらいに行くことになったフランタ。

    目の前の教会へ行くだけなのに、その間のフランタにおこる心の動きや出来事が、とっても繊細に大切に描かれてるいて、派手な物語ではないけれど、とっても優しくなれます。

    出久根育さんの挿し絵そのままの素敵なお話しでした。

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著者プロフィール

レンカ・ロジノフスカー 1972年、チェコ生まれ。児童文学作家。パラツキー大学教育学部でチェコごと公教育を専攻、現在は高校教師もつとめる。

「2018年 『クリスマスのあかり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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