アマガエルとくらす (たくさんのふしぎ傑作集)

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  • 福音館書店
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (39ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834019087

感想・レビュー・書評

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  • 文字通りアマガエルと長い年月を暮らした著者による観察記。いや、観察を超えてほとんど家族の一員だ。

    流しのところにいたアマガエルをそのままそこに住まわせる著者山内祥子さんの鷹揚さにいちばん感動した。
    この人にならアマガエルもなつくはずだ。

    そう、アマガエルは人になつく。しかも人の手からエサを食べさえするのだ。それを知って衝撃だった。両生類だと思ってバカにしていた。しかも10年以上生きる!

    毎年、そしてほぼ毎日、庭先の葡萄の葉に思案深げに座っているアマガエルは、同一人物、いや同一蛙物だったのだ。とたんに親しみが湧いてきた。おーい、と話しかけるしまつ。ソクラテス像にそっくりなので、ソクラテスと名付けた(笑)

    アマガエルが道で干からびて死んでいてもなんとも思わなかったが、本書を読んだあとでは、もう後戻りはできない。

    本書のカエルたち、「デブちゃん」と「ナキ虫くん」が死ぬ前、著者がその様子を克明に記録しているページ。ここで目頭が熱くなってしまったほどだ。

  • 10年以上生きるなんて、僕より長く生きてる。
    今月のたくさんのふしぎ(2022年10月号)を読んでこっちも読んだ。

  • 大好きな「たくさんのふしぎ 」の中でもイチオシです!
    ゆる〜いアマガエルとの日々を綴った日記風絵本。淡々としていますが、文章と絵が一体となってアマガエルの可愛らしさと作者の愛情が伝わってきます。
    私も拾ってきたアマガエルを庭に放したら居ついてくれた経験があります。可愛かったけどあまりの声の大きさに近所迷惑と思い拾った場所に戻してきたら、次の日何事もなかったかのように睡蓮の葉の上でかわいらしく鳴いていました。こちらを見るアマガエルのつぶらな瞳が、忘れられません。
    不思議な魅力をもつアマガエルの知らない一面にも触れられていて驚きもありますが、何よりも読後感は優しい気持ちに包まれる、そっと独り占めしておきたいような大切な1冊です。

  • あふれるアマガエル愛にノックアウト。カエル好きなら絶対読んだほうがいい。嫌いならなおさら読んだほうがいい。

    本当に本当に大好きな本。できれば復刊してほしいな。

  • 最初は薄い月刊誌として発刊されました。
    片山健さんはずっと大好きな作家さんですが
    今回の著者山内祥子さんの文章(+お人柄)に
    ぴったりと合っていると感じました。

    折を見ては取り出して読む本です。
    そのたびに著者の誠実で謙虚な観察眼と
    アマガエルに対する愛情にほろりとさせられます。

    生きものと向き合うことのあるかたには
    是非読んでいただきたい本です。

  • 月刊誌の登録はなかったですが、表紙絵が欲しくて傑作集を登録してあります。


    月刊
    たくさんのふしぎ
    発行所:福音館書店
    定価700円

    通巻168号
    1999年3月号

    文:山内祥子(やまうち よしこ)
    絵:片山健(かたやま けん)


    この作者さんは 別のカエル「クロちゃん」と暮したお話もあります。



    どちらも愛情深く、一緒に暮らした様子が書かれています。

    ヒキガエルとくらす クロちゃんとすごした18年 (月刊たくさんのふしぎ 2022年10月号)


    雑誌1523-03.
    T1115923030702.

  • 野生のカエルってこんなに人に懐くんだーとびっくり!

  • 偶然、家に住み着いたアマガエル。
    何となく、世話をして、飼い始めた。
    科学読み物のような、専門知識が載っているわけではなく、ゆるい観察日記。

  • 大人が子どもの目でカエルの観察をした日記のような。
    意外と面白かった。
    科学絵本に入れるのは止そう。

  • 洗面所に居着いたあまがえる。そのうちに手から直にハエを食べるほど懐く。夏が過ぎ、いつの間にかいなくなったあまがえる。
    翌年、またあまがえるはやってきた。しばらくしてもう1匹一回り小さなあまがえるを見つけ、洗面所に。

    この年は秋になってもかえるたちは外に出る気配がなく、外に連れ出してみても、ひざに飛びついてきた。そこで飼うことに決めた。
    水槽を買い、土をしき、三つ葉やユキノシタを植える。

    11月半ば、冬支度が始まった。後ろ足で土を蹴り、おしりを左右に振ってつちへ潜っていく。そして冬眠するのだ。潜っても、たまに暖かい日などは背中を半分もつちから出していることもある。

    最初のかえるが死んでしまってからも、もう1匹は食欲旺盛で元気いっぱい。次の6月に新しい仲間も増えた。

    引っ越しの時も水槽ごと引っ越しトラックで運び、何年も一緒に暮らした。

    テレビが好きだったり、夏には脱皮したり、泳がせてみたり。

    ある冬、寒波でかちかちになってしまったかえるをお日様に当てて息を吹き替えさせたり。

    かえると暮らして14年目、1匹は眠るように旅立ち、残った1匹もその3年後に旅立った。

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