木かげの家の小人たち (福音館文庫 物語)

  • 福音館書店
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834018103

作品紹介・あらすじ

第二次大戦のさなか、外国生まれの小人たちを秘かに愛し続ける少女ゆり……。いまわしい現実と不安な日々が感動的に描かれています。

感想・レビュー・書評

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  • 「戦争が始まり、生活は日々息苦しいものとなっていきまう。ゆりは小人たちを守りながら、何か本当に大切なのかを考え続けます。」

  • みどり色の本を教えてください

  • 小学生の低学年に先生に読んで頂き、その後小学生の間に自分で二回ほど読んだ。60近くなった今、当時を思い出して読んでみると実に深い内容で、当時印象的だったところと別のところに感銘を受けた。歴史は繰り返すのだろうか。またいつかよんでみたい。

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  • 2009年2月11日~11日。
     アマゾンでこの本を検索すると、こう書かれている。
    「自分で読むなら:小学中学年から」。
     どういうことか。
     つまりは難しい漢字は使っていない、あるいはルビがふってある、難しい表現は使用していない、あるいは小難しい屁理屈が書かれていない、ということである。
     決して「小学中学年だけに通用する内容」ということではない。
    「お国のために」の「お国」ってのは一体何だ?
     そう考える一方、こうも考える。
    「お前は信お兄ちゃんみたいにならない自信はあるか?」
     素晴らしい本であると同時に、このような本が発表されなければならなかった歴史を憎む。
     憎むべき歴史は今も続いている。

  • アリエッティのような小人がでてきますが、戦争もからみさらに深みのある作品でした。児童書ですが大人が読んでも楽しい。

  • この物語は、戦争を背景に、東京に住む家族とそこに暮らす小人たち一家を描いている。今、普通に生活できる時代、いろいろ考えさせられる本です。

    【宮崎大学】P.N:ムギママ

  • 小学校2年生くらいのときに読んで、衝撃をうけた1冊。
    戦時中にイギリス生まれの小人の家族を守り続ける物語。
    コップいっぱいのミルクが命を握っている、ことをその家族で一番若い人が引き継いでいく。
    だんだん食料がなくなってきて、小人のコップに口をつけてしまったときの悲しい気持ちとか。
    自由って何だろう、とか限りのある愛っていいな、とか子供心に考えたように思う。

  • 冒頭部分は非常にロマンチック。
    大正~昭和初期、西洋的なものが暮らしに溶け込み始めた時代特有の、モダンと言うかハイカラと言うかそんな雰囲気。
    でも全体的には、「たった一杯のミルクを運ぶ難しさを通じて描かれる戦争の話」だった。

    第二次世界大戦中の話なので、読んでいて面白さより辛さを感じることの方が多い。
    小人よりも、ゆりたち〈大きい人〉の生活描写が多く、小人がいなかったら戦争がテーマのリアリズム小説になっていたと思う。
    それでもやはり、戦争の辛さ以上に心動かされる部分がある。 

    森山達夫は、英語教師から小人の夫婦を托されて以来、彼らの唯一の食べ物であるミルクを運び続ける。
    やがて小人夫婦には子どもが生まれ、ミルク運びの仕事も達夫から妹のゆかり、いとこの透子、達夫と透子の
    3人の子ども(ゆり)へと引き継がれていく。
    しかし戦争が激化するにつれミルクは入手困難になり、敵国イギリスの小人を庇護する罪悪感がゆりを苦しめる。

    こんなふうに、仕事が親から子へと受け継がれるところも「いいな」と思うのだが、
    ミルク運びは義務や習慣を超えた、愛情の証のような意味を持っていて、私にはそれがすごく尊く感じられた。
    自分は「非国民」なのかと悩みながら小人を愛し続けるって…小学生の女の子がそんな葛藤を抱かなければならないなんて。
    だからこそ、ゆりがヤギの乳を飲んでしまう場面は胸が痛かった。
    (結末に微妙にモヤモヤするのは、こんなに頑張ったゆりが可哀想だと思ってしまうからなんだろうな。でも皆が行ってしまったらアマネジャキが可哀想で、ジレンマに陥る)

    小人のためのミルクを入れる、青いガラスコップの描写が好きだ。綺麗。
    ファーンの「ロビン、何をしておいでだい?」って台詞は『床下の小人たち』を意識してる気がするんだけど、どうなんだろう?

  • 女の子が小さな人たちのために運ぼうとする一杯のミルクが、おいしそうで、時に切ないお話です。

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著者プロフィール

いぬいとみこ

「2002年 『くらやみの谷の小人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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