銀のほのおの国 改訂版 (福音館創作童話シリーズ)

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  • 福音館書店
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834014396

感想・レビュー・書評

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  • ぼくにとって、和製ファンタジーといえば、この一冊。
    友人はこの本を「ゲド戦記のよう」と評したが、まさに同感。

    いっさいの手加減なし。
    この世の真実を描くことが、ファンタジーの使命なのだ、と思わせる。

    子うさぎが殺され、びっくり。
    かわいいリスに似た連中は、生き残るために嘘をついて、主人公を陥れる。
    敵のアオイヌは、食べるためでなく、狂気で殺戮をおかす。
    味方たちだって、正義の味方ってわけではなく、だれもがさまざまな歴史と物語をひきづっている。

    勧善懲悪の単純な世界とはまったく無縁の複雑な世界がそこに拡がっている。

    そこを生きて、戦う主人公が二人。

    手に汗握り、ときにしかめっつらで、一気読み。

    それが、神沢さんと堀内さんの傑作、『銀のほのおの国』だ。

  • 世の中は食うか食われるかなのだなあ。

  • 児童文学に分類される物語ですが、重要キャラクターが容赦なく死ぬなどかなりハードな内容です。
    大人から子供まで楽しめるというよりは、子供だからこそ楽しめる物語なような気がします。

  • 小学校5年生から6年生になる春休み,たかしは妹のゆうこと共に異世界に導かれ,トナカイのはやて,青イヌの夜風との闘いに立ち会うことになる。小学生の頃に読んだ作品で再び読んでみたいと思っていたものを,ようやく読んでみた。兄妹で異世界冒険という昨今のラノベのような設定だが,言葉の調子や動物の子供達の活躍など児童文学らしい響が感じられて良かった。

  • 名前が…昭和だ(;^^)ゞたかしとゆうこ…
    そのせいかノスタルジーな印象

    ゆうこは、だまされているかも!と
    お話に入っていくのをこばんだりする
    おいおい!それじゃ話が進まないよって
    そこが、王道ファンタジーと違うところだけど
    展開は、どんどん進んでいきます

    「そうだったのか!」的な事もそうなくて
    大人の自分には、向いてなかったかな
    子どもの頃に、お目にかかれなくて残念でした
    初版は古いんだけどなぁ

  • こんなお話とは思わなかった。
    古文調の語りがいい味出してる。
    トナカイ軍と青犬の戦いには、
    深いメッセージが込められている。

  • ずっと以前に叔母から頂いた本です。
    もう内容はろくに覚えていないけど、とても衝撃的だったことと雪の冷たさや寒さを強く感じながら読んだ印象があります。
    また近いうちに読み返そうと思います。

  • 今日古本屋で旧版のほうをみつけて買ったところ。
    友人の子供のころの愛読書だったそうで、この本を知ってから20年ほどずっと気になっていたのをやっと今頃手にしたわけであるが、今は作者が手を入れ直した改訂版で出ているのでいずれそっちも読む…だろうか。
    堀内誠一の表紙・挿絵が素晴らしい。

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著者プロフィール

神沢利子 1924年、福岡に生まれる。子ども時代を北海道樺太で過ごす。文化学院文学部卒業。童話作品に『ちびっこカムのぼうけん』(理論社)『くまの子ウーフ』(ポプラ社)『銀のほのおの国』『流れのほとり』(福音館書店・日本児童文芸家協会賞)『神沢利子コレクションI~V』(あかね書房・巌谷小波文芸賞)など、絵本に『たまごのあかちゃん』『おばあさんのすぷーん』『ぽとんぽとんはなんのおと』『おっとせいおんど』『いいことってどんなこと』『えぞまつ』(以上福音館書店)など多数の作品がある。東京在住。

「2022年 『てんのくぎをうちにいった はりっこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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